第1193回NEW

ビジネスローンに年齢条件はある?

早期退職し個人で起業を考えています。ビジネスローンで事業資金を借りる予定です。金融機関によって条件はさまざまだと思いますが、できれば借入期間は長めにしたいと考えています。条件面で注意することはありますか?(会社員 55歳 男性)
すぐに事業資金が必要な場合、申込みから融資までのスピードが早いビジネスローンは使い勝手のいい商品です。銀行をはじめ、ビジネスローン専業会社など多くの金融機関で取り扱っています。数多くあるビジネスローンの中から、自分にとって最適な商品を選ぶには、いくつかのポイントで比較することが大切です。申込みをする前に、借入条件を確認するようにしましょう。
外で腕を組むビジネスマン 

無担保か有担保かでも、借入条件が異なる

借入条件の主なポイントは、金利、借入可能額、借入期間、年齢制限、担保の有無の5つです。特に、見落としがちな年齢制限については、借入期間と合わせて確認するといいでしょう。

一般的な無担保型のビジネスローンでは、多くの金融機関で申込時20歳以上、65歳もしくは70歳未満に設定されています。加えて、完済時の年齢は70歳未満、80歳以下などと制限をしています。仮に現在55歳の方が、完済時年齢80歳以下とする商品に申込みをすると、借入可能期間は25年となります。しかし、そもそも借入期間を5年、10年とする商品もありますので、できるだけ返済期間を長くしたいのであれば、長期の借入期間を設定している商品を選択する必要があります。

一方、申込時の年齢が高ければ返済リスクが高まります。長期の借入期間を設定している商品であっても、審査の結果、希望する借入期間より短い条件になる可能性があることも考えておきましょう。

また、不動産を担保とする不動産担保型のビジネスローンを利用する場合でも、同じような年齢制限があります。完済時年齢を80歳以下とする商品が多く、なかには85歳前後まで可能とする商品もあります。一部の金融機関では完済時の年齢制限を設けていないケースがあります。こうした商品は不動産の担保評価や返済能力を重視し、借入条件を決めるからです。

ローン選びでは、金利を優先しがちですが、複数のポイントでチェックし、自分の希望に合った商品を選ぶことが重要です。

返済期間が長ければ毎月の返済負担は軽いが、返済総額は大きくなる

借入期間を長くすれば、それだけ毎月の返済額は少なくなり、返済負担は軽くなります。多額の借り入れをする際、できるだけ返済期間を長くし、事業の安定を図りたいという考え方もあるでしょう。ただ、返済が長期にわたる分、利息を考慮すると返済総額は大きくなります。

毎月の返済額がいくらまでなら事業を安定して継続できるのかなど、事業計画をしっかりと立てたうえで、借入額、返済期間を決めるといいでしょう。事業の成長によって追加融資を受ける可能性も考えると、可能な限り早めの完済を目指し、返済実績を作っておくことも大事です。

申込時の年齢によっては、担保、保証人が必要になることも

ビジネスローンは、原則として、無担保、保証人なしで申込みができます。必要な事業資金の金額にもよりますが、契約者が高齢の場合、審査が厳しくなる傾向にあります。金融機関によっては、安定収入がある家族を保証人や連帯保証人に設定することを求めることもあるでしょう。

無担保、保証人なしのメリットを活かすのであれば、金融機関から提示された借入金額、借入期間で事業資金の融資を受けることになります。

不動産担保型のビジネスローンでは、不動産評価が重視されますが、やはり申込時の年齢によっては、利用できる借入期間が短くなるケースもあります。自宅を担保にする場合や家族の連帯保証が必要になる場合は、家族と十分に話し合うことが大切です。

無担保型のビジネスローンは、必要な条件を満たしていれば申込みから融資まで、比較的短期間で借り入れが実現します。それだけに、どのような事業計画で、本当に必要な資金はいくらなのか、どのように返済していくかなどシミュレーションをしっかり行い、自分にとって最適な商品選びを心がけるようにしましょう。

私が書きました

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伊藤 加奈子 (いとう かなこ)

ファイナンシャル・プランナー。

大学卒業後、リクルート(現リクルートホールディングス)に入社。不動産、住宅、マネー情報誌の編集者、マーケティングプランナーを経て2003年独立。フリーランスで各種媒体のエディトリアルアドバイザーを務める。2013年沖縄移住後は、各種WEBサイトに不動産、ライフプラン、マネープランに関するコラムの執筆を中心に活動中。

※執筆日:2026年07月31日