第862回

駐車場やアパートだけが賃貸経営ではない!?収益物件の種類は?

親から相続した土地があり、どう活用するべきか悩んでいます。 いずれは子供に引き継ぎたいので売却は考えていません。 土地活用ではアパート経営が一般的という話を聞きますが、人口が減る中、空室リスクも心配です。 他にどのような選択肢があるでしょうか。(Aさん 愛知県 40歳)
土地を所有しているだけだと固定資産税がかかり続けますので、保有しながら土地活用するのが一般的です。 駐車場やアパート経営等の他、最近では介護関連施設も注目を浴びています。 それぞれのメリット・デメリット等を比較して、ご自身の状況にあう土地活用を選ぶと良いでしょう。
福島 佳奈美
福島 佳奈美

遊休不動産の資産活用!収益物件の種類は?

相続などで不動産を保有しているものの、せっかくの資産をどう活用したらいいかわからず放置しているという方も多いようです。

不動産活用といえば月極駐車場やコインパーキング経営を思い浮かべる方も多いと思われます。 駐車場経営は、初期投資が少なくても始められますのでリスクが少ないというメリットはありますが、あまり大きな収益にはつながらないともいえます。 また、アパート経営は安定収益が見込める場合もありますが、人口減少の影響もあり、立地や周辺人口の動向等によって、後から空室リスクも出てくる場合もあります。

その他の選択肢として、商業ビルやロードサイド店舗などもありますが、ある程度の広さがないと難しく、立地や周辺人口に大きく左右されるという点でハードルが高めかもしれません。

最近注目の介護関連施設の経営について

そこで最近注目されている不動産活用が、高齢者向けの施設や介護関連施設です。 遊休地に建物を建設し、収入を得るという点ではアパート経営と共通点もありますが、介護関連施設は、高齢化により介護施設も不足していますので、将来も安定収入が見込める可能性は高そうです。 厚生労働省が2020年度から介護付き有料老人ホームの新設支援に乗り出すという動きがあるのも良いニュースです。

介護関連施設としては、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、有料老人ホーム、グループホーム、デイケアセンター等が挙げられますが、これらは静かな環境が好まれることや車での送迎を前提にしていたりするため、あまり立地に関係なく経営が可能だと言われています。 介護施設等の経営に参入する場合には開業から運営まで支援してくれる業者もあります。 複数の業者を比較しコストが見合うかどうかを検討する必要があるでしょう。 また、これらの介護関連施設は、自分が経営主体とならなくても建設した施設を介護事業者に貸し出し、業務委託や業務提携をすることで収益を得る方法もあります。 あるいは、土地のみを貸して賃料を得る方法もあります。

事業資金には不動産担保ローンも検討を

遊休不動産を活用して介護施設の経営を行う場合や、建設した施設を賃貸するには、まずは建設資金が必要です。 自己資金や公庫融資などの他、補助金や助成金が受けられるようでしたら利用すると良いでしょう。 それでも資金が不足する場合や融資が受けられない場合には不動産担保ローンを検討してみましょう。 不動産担保ローンは土地などの不動産を担保に借り入れをするローンですが、借入金の上限が数億円まで可能な商品もありますので、事業資金としても活用できます。審査がスピーディで使途も比較的自由ですので、設備投資等の開業資金として利用する他、資金繰りにも使えます。

但し、事業がうまくいかなかった場合には担保にした不動産を手放すことになりますので事業計画は十分に検討し、返済計画もいくつかのパターンでシミュレーションしておくことが大切です。

どの土地活用を選ぶかは、用途地域による制限や自治体の許可が必要な場合もありますのでよく確認しましょう。 その上で、ご自身でどの程度土地活用の経営に関与できるか、どの程度の収益が欲しいのか、事業経営ならリスクをどの程度まで許容できるのか、どのような形でお子様に引き継ぐか、ということなどについて家族でじっくりと話し合いをした方がよいでしょう。 ただ保有しているだけでは固定資産税の負担もあります。 せっかくの資産ですから、ご自分にあった方法で早めの活用を検討してはいかがでしょうか。

【参考リンク】

担当:福島 佳奈美 (執筆:2020年02月25日)