第5回

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銀行系おまとめローンの特徴と審査基準について解説

最初はおこづかいで返済できる範囲内のつもりが、気がついたときにはキャッシングやカードローンの借り入れが増えてしまっていることがあります。少額でも複数のローンがあると毎月の返済額は思いのほか大きくなってしまいます。また、返済日や返済口座の管理も大変になり、もしも返済が遅れれば一大事です。
このようなときにおすすめしたいのがおまとめローンです。金利の低い銀行系おまとめローンで返済をまとめることができれば、ひと安心です。
今回は、銀行系おまとめローンの特徴や審査基準について解説していきます。借り入れする際の注意点や申込方法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

銀行系おまとめローンとは

●銀行系おまとめローンの概要
銀行系おまとめローンは大きく分けて3種類あります。この銀行系おまとめローンは審査が厳しいといわれますが、その理由についても解説します。

銀行系おまとめローンの種類
  1. 銀行系おまとめローン
    おまとめ専用のローンを商品として用意している銀行もあります。借り換え専用のローンであり、おまとめ以外の目的では利用できません。金利は4%台の銀行もありますが12%を超える銀行もあり、商品の中でも比較的高めに設定されています。毎月決まった一定金額を計画的に返済することが可能です。
  2. 銀行系フリーローン
    使い道が自由な目的別ローンの一つで、他社のローンの借り換えを認めているのがフリーローンです。金利は審査結果に応じて決定され、4%前後から15%前後、中には1%台の金利で融資が受けられる銀行もあります。おまとめ専用のローンと同様、毎月決まった一定金額を計画的に返済することが可能です。
  3. 銀行系カードローン
    厳密には、おまとめローンではなく、資金使途が自由(事業性資金は除く)なのでローンのおまとめに利用できる商品として紹介されています。

一般的に銀行のカードローンは消費者金融系のカードローンに比べて比較的低金利といわれています。金利は1%代後半から15%程度。利用限度額が大きくなればなるほど金利が低くなるのが一般的です。

カードローンは利用限度額の範囲内であれば何度でも借り入れができて便利ですが、返済した分だけ再度お金を借りてしまうと、いつまでたっても借金がなくなりません。また、毎月の返済額が利用残高に応じて変化(スライド)する「残高スライドリボルビング返済方式」を採用していることが多く、借入残高が減少すると毎月の定例返済額も自動的に少なくなります。場合によっては、毎月一定額を確実に返済する返済専用のおまとめローンよりも返済回数は多くなり、返済期間が長くなることがあります。

銀行の審査は厳しい?

銀行は審査が厳しいと聞き、不安に思う方もいらっしゃるでしょう。

銀行は取引先から預金を集め、そのお金を融資しています。しかも低金利で融資をするので、銀行は「融資したお金が回収できない」と大きな損失を被ることになります。

消費者金融は、多少のリスクがあっても融資しなければ利益が上がりません。銀行は取引先(預金者)からお金を借りて融資をする薄利多売の商売でもありますので、「金利が低い分だけ審査が厳しい」ということになるのでしょう。

中でも、おまとめローンの利用者はすでに借り入れが他社にある方が対象になるため、審査がどうしても厳しくなってしまうのです。

銀行系おまとめローンへ借り換えることができるのは?

銀行系おまとめローンへ借り換えできる対象の借り入れには以下のものがあげられます。

  • 銀行や消費者金融系のカードローン
  • クレジットカードのキャッシング
  • ショッピングのリボ払い(対象外の場合あり)

フリーローンは資金使途が自由なので基本的に制約はありませんが、おまとめ専用ローンでは、おまとめできるローンの種類を限定していることがありますので、申込みの際にはよく確認しましょう。

銀行系と消費者金融系の違い

銀行系おまとめローンと消費者金融系おまとめローンについて比較してみます。

    メリット デメリット
金利 銀行系 ・比較的金利が低い
(銀行によっては1%台の低い金利も可能)
・審査の結果によっては消費者金融系と変わらないことがある
消費者金融系 ・会社によっては銀行系と同レベルの金利も可能 ・比較的金利が高い
借入可能額 銀行系 ・1000万円と高額の商品もある  
消費者金融系   ・300万円から800万円程度と銀行系に比べて少ない
借りやすさ 銀行系 ・おまとめ専用ローンやフリーローンだけでなくカードローンでのおまとめも可能 ・審査が厳しい
消費者金融系 ・銀行に比べて審査が通りやすい ・おまとめ専用のローンのみ

銀行系おまとめローンは低金利で利用限度額も大きいというメリットはありますが、審査が厳しいというデメリットもあります。一方、消費者金融系おまとめローンは返済専用のローンのみの取扱いとなりますが、審査が銀行に比べて通りやすいというメリットがあります。

それぞれメリットとデメリットがあり、自分自身に適した金融機関を選ぶことが大切です。

銀行系おまとめローンの審査基準

金融機関が審査基準を公表することはありませんが、一般的な審査基準の考え方を知っておくことは大切です。

銀行系おまとめローンの審査基準

審査をする上で重要なポイントは「間違いなく返済できるかどうか」です。一般的な審査のポイントとなる項目をあげてみましょう。

基本情報
年齢・住所・電話番号などの基本情報
・本人確認書類との一致や電話番号に間違いはないかなどを確認します。
返済能力
勤務先・雇用形態・勤続年数・年収
・安定した収入状況を判断する上で重要な項目となります。勤務先や雇用形態、勤続年数も重要です。大企業に勤務していれば倒産リスクも少なくなりますし、雇用形態や勤続年数も転職リスクによる収入の安定性を判断する上で重要なポイントになります。
生活情報
家族構成・居住形態など
・既婚未婚、子供の有無、持ち家の有無など、家族構成や財産状況も重要な情報です。
信用情報
他社借入件数・借入総額・滞納の有無・金融事故(債務整理歴など)
・返済実績などローンを審査する上で最も重要なものが、この信用情報です。いわゆるブラックリストなどと呼ばれる金融事故の情報があると審査は通りません。

銀行系おまとめローンの審査に通らない理由

おまとめローンが審査に通らない理由も整理していきましょう。

  1. 収入が少ない
    年収に対する年間返済額の割合を返済比率といいますが、これが高いと「返済能力が低い」と判断されることになります。やはり、収入が多いほど審査は有利といえます。
  2. 借入件数が多い
    借入件数が何件から多いとは一概にはいえませんが、多重債務者と疑われると審査が通りにくくなります。一般的には、4件から5件以上あると審査が厳しくなりますので、余裕があれば繰り上げ返済などを検討しましょう。
  3. 属性(転職直後・個人事業主・専業主婦など)
    転職直後で勤務歴の浅い方や個人事業主、専業主婦などは、安定した収入という点から審査に通りにくい傾向にあるといわれます。パート・アルバイトも対象とする銀行も多いですが、「安定した収入がある方」を申込み条件にするのはこのためです。
  4. 過去に滞納した履歴がある
    過去に返済が遅れていた履歴があると審査が通らない可能性は高くなります。おまとめ対象ローンの返済履行状況が確認できる通帳などの提出を求められることもあります。
  5. 債務整理の履歴がある
    金融機関がローンの申込み情報や契約内容、支払状況などを登録する個人信用情報機関(CIC,JICC,KSCなど)があります。個人信用情報機関に金融事故情報が登録されていると審査には通りません。金融事故情報があると債務整理の内容によって5~10年間は記録が残っている可能性があります。個人信用情報機関では、開示請求により金融事故の履歴を確認することができますので、不安な方は、自分自身の信用情報をチェックすることも検討してください。

銀行系おまとめローンの審査の必要書類と流れ

次に、具体的な手続きの流れについて見ていきます。1~4営業日程度で審査の結果が届きますが、審査内容や返済するローンの件数によって時間がかかることがあります。

銀行系おまとめローンの審査の必要書類

おまとめローンを申込む際に準備する書類には以下のようなものがあります。

  • 運転免許証、パスポートなどの本人確認書類
  • 収入証明書(源泉徴収票・住民税課税通知書・確定申告書・課税証明書など)
  • 他社おまとめ対象ローン関係書類(返済予定表や残高証明書など)
  • 銀行の口座番号・銀行印(返済用預金口座)

※金融機関によっては、必要に応じて借り換えの対象となる返済通帳など返済履行状況を確認するものが必要になることがあります。

銀行系おまとめローンの審査の流れ

申込み方法は各社いたってシンプルです。銀行によって異なることもありますので、申込みの前には必ず金融機関に確認してください。

  1. 仮審査の申込み
    インターネットやファックスで簡単に申込みができます。在籍確認のために勤務先に銀行から電話がかかってくることがあります。
  2. 仮審査結果の通知
    電話や電子メールなどで、審査結果が通知されます。
  3. 本審査(正式な審査・契約)
    必要書類を準備して窓口に行きます。来店は一度で済むことが一般的です。最近はインターネット利用により来店不要で契約までできる銀行も増え、便利になっています。
  4. 返済口座の開設
    口座をすでにお持ちの方は不要です。
  5. 融資実行・返済
    指定口座に入金後、各社への返済を行います。銀行からローン会社へ返済資金を振り込むところもありますので、返済方法もよく相談してください。

銀行系おまとめローンを借り入れる際の注意点

銀行のおまとめローンで返済を一本化すると「金利が下がって支払利息の負担が減る」「返済が1つに絞られるので返済日や返済口座の管理がしやすくなる」などメリットはとても大きいものですが、同時に注意したい点もあります。

銀行系おまとめローンを借り入れる際の注意点
  1. 必ず金利が下がるわけではない
    金利は審査結果によって決定する銀行も多く、必ず金利が下がるとは限りません。金利が低いと思って申込みをした結果、思っていたより金利が高いということもあり得るのです。この場合、金利が多少上がっても債務を1本化することで、毎月の返済額は減少する場合もあります。慎重に検討してください。
  2. 審査に落ちると、他のローンを組む時に影響が出る可能性もある
    先に説明した個人信用情報機関にはローンの申込みに関する情報も登録されます。新たにローンを組もうとしたときに影響が出る可能性があります。

金利が低い銀行系おまとめローンが利用できると大きなメリットが得られますが、おまとめローンは銀行だけではありません。自分自身の状況に適したおまとめローンを慎重に選ぶことが大切です。

銀行系おまとめローンの選び方「イー・ローン」

これまで、銀行系おまとめローンの基礎知識、申込書類、審査の流れについて学んできました。日本最大級のローンデータベース「イー・ローン」では各金融機関の商品概要や融資条件を簡単に調べることができます。

銀行系だけではなく、消費者金融系のおまとめローンも簡単に検索することができますので、ぜひ一度ご利用ください。

また、「おまとめローン総合ランキング」では商品内容や申込み条件もランキングごとに調べることができるため、スムーズにおすすめのおまとめローンを調べることができるでしょう。こちらもぜひご利用ください。

ライター紹介
加治直樹
氏名
加治 直樹(かじ・なおき)
保有資格
1級FP技能士、社会保険労務士
主なキャリア
銀行に20年以上勤務し、融資及び営業の責任者として不動産融資から住宅ローンの審査、資産運用や年金相談まで幅広く相談業務の経験あり。在籍中に1級ファイナンシャル・プランニング技能士及び特定社会保険労務士を取得し、退職後、かじ社会保険労務士事務所として独立。現在は労働基準監督署で企業の労務相談や個人の労働相談を受けつつ、セミナー講師など幅広く活動中。中小企業の決算書の財務内容のアドバイス、資金調達における銀行対応までできるコンサルタントを目指す。法人個人を問わず対応可能で、会社と従業員双方にとって良い職場をつくり、ともに成長したいと考える。

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