第926回

ローンのおまとめと借り換えは違う?

収入が減り、カードローンやキャッシングで生活費の補てんをしている状況です。ボーナスが入れば、ある程度、まとまった返済ができそうですが、それでも返済は残りそうです。おまとめローンがあると聞きましたが、借り換えとは何か違うのでしょうか?ローンをまとめるほうがいいのでしょうか? (千葉県 Kさん)
カードローンやキャッシングなど複数のローンを1本化し、1つのローンとして返済していくのが、おまとめローンです。返済管理がしやすくなり、金利負担が軽減される可能性もありますので、おまとめローンをご検討されるといいでしょう。ローンの借り換えとは、現在借りているローンが1つで、別のローンを新たに契約し既存のローンを返済することです。
伊藤 加奈子
伊藤 加奈子

複数のローン返済があるのなら、おまとめローンで1本化し、返済管理をしやすくする

住宅ローンでは、契約時より金利が下がっている場合、「借り換え」を検討する方が多いでしょう。毎月の返済額を抑え、返済総額を減らす効果が期待できます。

同じように、カードローンなどを利用していて、他社のカードローンのほうが、適用金利が低くなるようなら、借り換えをして返済負担を軽減させることが可能となります。カードローンの金利は金融機関によって異なります。なかにはキャンペーンや取引条件によって金利優遇が受けられる場合もあります。申込みにあたっては、あらためて新しい金融機関の審査を受けることになりますので、必ずしも、現在の金利より低くなるとは限りませんので契約内容を確認するようにしてください。

ご相談者のように、複数社からの借り入れがあるケースでは、借り入れを1つにまとめ、新たな金融機関と新しくローン契約をします。金融機関によって商品名が異なりますが、複数のローンを1本化するために利用するローンが「おまとめローン」ということになります。

1本化できるものには、カードローンのほか、クレジットカードのキャッシング、リボ払いも対象となっています。
ただし、おまとめローンの商品によっては、借換対象となる借り入れの種類に制限がある場合もあるので、注意が必要です。

複数の借り入れ先があると、返済日が異なるため返済の管理が大変なります。借り入れ先を一本化することで返済日は1カ月1回に固定され、返済管理がしやすく、延滞を防ぐことにもなります。また、借入残高をまとめることにより、既存のローンより低い金利が適用される可能性もあります。

利息制限法によって、借入金額が大きいほど、適用金利は下がる

ローンの金利は、1.5%~15.0%などと幅を持たせて提示されています。実際の適用金利は、収入や返済能力、個人の信用情報によっても審査されますので、下限金利で比較するのではなく、上限金利も必ずチェックするようにしましょう。ただ、前提となるローン金利は、利息制限法により借入金額によって上限金利が決められており、金融機関は一般的に借入金額が大きくなるほど、金利を低く設定しています。

利息制限法上限金利
借入金額 金利の上限
10万円未満 年20.0%
10万円以上100万円未満 年18.0%
100万円以上 年15.0%

ローンをまとめて1本化することにより、結果的に借入金額がまとまった金額になるため適用金利が下がる可能性があるのです。おまとめローンを利用するなら、1本化した借入金額がいくらになるのか現在の借入金利がそれぞれいくらなのか、毎月の返済額の合計はいくらなのかを事前に把握し、それよりも負担が軽くなるローンを選ぶようにしましょう。

おまとめローンを利用したら、追加借り入れをせず、確実な返済を

おまとめローンを利用する際に心掛けたいことは、追加でキャッシングなどを繰り返さないことです。せっかく1本化して返済管理をしやすくし、返済の見通しを立てたのに、追加で借り入れをしては元も子もありません。そうした不安がある場合は、証書型(一度の契約で決まった金額を借り入れするタイプ)のフリーローンの「おまとめローン」を利用するといいでしょう。

さらに、おまとめローンを申込む前に、ご相談者のように、ボーナスを使って、複数ある借り入れのうちどれか1つのローンの繰り上げ返済に回し、完済させてしまうことも大事です。
収入減が一時的であれば、カードローンやキャッシングで乗り切ることもできますが、収入が回復する見通しが立たないようであれば、家計そのものの見直しも併せて行うようにしましょう。

【参考リンク】

担当:伊藤 加奈子 (執筆:2021年05月25日)