第974回

お金にゆとりができたら、カードローンを優先して繰り上げ返済!

一時的に収入が減ってしまい、生活費の補てんのため、カードローンを利用しています。夏のボーナスは少し増えそうなので、返済額を増額することを考えていますが、どのようにしたらいいのでしょうか?また、住宅ローンの返済もあり、住宅ローンの繰り上げ返済も検討しています。(東京都・Mさん)
カードローンも住宅ローンと同じように、繰り上げ返済が可能です。余裕資金があれば、臨時返済として入金すれば、利息の軽減にもなります。住宅ローンの繰り上げ返済より、金利が高いカードローンの返済を優先させましょう。
伊藤 加奈子
伊藤 加奈子

カードローンの返済方法は、「約定返済」と「臨時返済」の2つ

住宅ローンを借りている人ならば、一度は耳にしたことがある「繰り上げ返済」。カードローンでは、「臨時返済」とも呼ばれています。契約時に決められた毎月支払う返済を「約定返済」といいますが、それとは別に、資金に余裕があるときに、返済期日に関係なく、任意の金額を返済する方法を「臨時返済」といいます。また、借入残高を一括で返済することも可能です。

カードローンは限度額が決められていて、その範囲内であれば繰り返し利用することができるため、使い勝手がいいのがメリットです。半面、毎月返済を続けていても、いつ返済が終わるのか見通しが立てにくくなることがデメリットといえます。

一時的な収入減で生活費補てんのためにカードローンを利用したのなら、収入が元にもどれば、できるだけ早く、臨時返済や一括返済で借り入れを清算するのが望ましいでしょう。

臨時返済分は、全額元金に充てられるので、利息軽減、返済期間短縮になる

住宅ローンの繰り上げ返済と同じように、カードローンの臨時返済の最大のメリットは、借入元金が減り、利息軽減効果があることと、返済期間を短縮できることが挙げられます。これらのメリットは、借入金利が高いほど、効果は高くなります。ですから、住宅ローンの繰り上げ返済より、カードローンの臨時返済を優先するようにしましょう。

毎月の約定返済では、元金と利息分を合わせた金額を返済しますが、臨時返済の場合は、そのすべてが借入元金に充当されるため、その分の利息を支払わなくてすみます。また、借入元金が減りますので、返済期間を短くすることができるわけです。

これを何度か繰り返せば、支払わなくていい利息も増えますので、結果的に、返済総額を大幅に削減することができます。

注意が必要なのは、あくまでも臨時返済なので、毎月の約定返済は完済するまで続くということ。臨時返済したからといって、翌月の約定返済がなくなるわけではありません。臨時返済は余裕資金で行い、約定返済を滞納してしまうことのないようにしましょう。

取扱手数料の有無に注意。手元資金を残すこと、預貯金を取り崩さないことも大事

臨時返済の利用にあたっては、金融機関の自社ATMやコンビニなどの提携金融機関のATMから入金するほか、指定口座への振込、銀行口座からの振替など、金融機関によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。合わせて、取扱手数料がかかる場合もありますので、注意が必要です。

臨時返済の金額は1万円から、1000円からとするところが多く、なかには1円からOKとするところもあります。無理のない金額で返済に回すようにすればいいでしょう。

臨時返済をすると借入元金が減るため、借り入れの利用限度額の枠が増えます。たとえば、利用限度額が50万円で借入残高が40万円という場合、残りの利用可能額は10万円です。臨時返済で10万円返済すると、利用可能額が20万円に増えます。利用額が増えたからといって、再び借り入れを繰り返すことのないようにしましょう。

また、返済を焦るばかりに、手元資金を減らしてしまう事態は避けるようにしましょう。カードローンなどの返済計画を立てる際は、預貯金も並行して行うことが重要です。預貯金や手元資金の不足を補うためにカードローンを利用するのですから、余裕資金ができたら、全額をカードローンの返済に回すのではなく、半分程度は貯蓄として残しておきましょう。いざというときに貯蓄が少しでもあれば、カードローンに頼りすぎないですみます。

【参考リンク】

担当:伊藤 加奈子 (執筆:2022年04月25日)