第264回

クレジットカードを利用した上手な支払方法は?

社会人1年目で、先日初めてのお給料をもらいました。ゴールデンウィークで出費が重なり、次のお給料日までかなりピンチ。クレジットカードを使った上手なやりくりを教えてください。(K.H.さん 23歳 会社員)
社会人としてスタートしたばかりの年は、スーツや靴、また交際費など何かと物入りの時期ですね。一方で、自分で稼ぎ、社会的にも信用を築き始めた時期でもあります。クレジットカードの支払いにも気を配り、お金のコントロール術を身につけましょう。

支払い方法にもいろいろある

レジでクレジットカードを利用した場合に、必ず「お支払いは?」と尋ねられると思います。カードによって利用できる支払い方法は異なりますが、一回払い、二回払い、ボーナス一回払い、ボーナス二回払い、分割払い、リボルビング払い(※リボルディング払いとも呼ばれ、リボ払いと略して呼ばれる)などがあります。
手数料(金利)がかからないのは、一回、二回、ボーナス払いまで。分割払い、リボルビング払いの場合には、金利や手数料がかかってきます。分割払いは、自分で支払い回数を指定して、それに応じた額を返済していきます。 支払回数の上限は各社で決まっていますが、支払回数が増えるほど金利が高くなるのが一般的。例えば20万円を、5回と指定した場合、手数料・金利を合わせた総額を5回に分けて支払っていきます。初回や最終回は日割り計算になるので、端数が出てくる場合もあります。リボ払いは、毎月一定額を支払っていく定額リボ払いや、残高に対して一定比率を支払っていく定率リボ払いなどがあります。

支払い方法の選び方

クレジットカードは手持ちの現金が無くても買い物ができる点など、とても便利ですが、予め支払いのイメージをもって利用することが大切です。毎月の給料とボーナスから返済できる額をそれぞれ自分で決め、その範囲でクレジットカードを利用します。近年ではポイントを貯めたり、カードの利用明細を家計簿代わりに活用できるようになるなど、利便性が向上したため、公共料金などの支払いもクレジットカードする人も増えてきました。 そのような人は、自分で決めるクレジットカードの利用枠に公共料金などの支払いも見込んでおきましょう。その上で、日々の飲食費や買い物での利用は1回払い、大きな額の支払いや、年に1~2度しかないものへの支払いは、ボーナス返済を利用することによって、年間のマネープランが立てやすくなります。
例えば、毎月の買い物は3万円まで、公共料金などのカード払いは約1万円、ボーナス払いは10万円までカードを利用してもいい、と自分で決めるとします。その利用限度(予算)に対して、どれだけカードを使ったかという実績を管理していきます。特に、ボーナス払いは、いくら使ったかを忘れがち。“5月までにボーナス払いにした合計額は8万円だから、10万円まではあと2万円”、というようにコントロールしていきます。

『ALLカード比較』のサイトでは、カードごとの支払い方法や、手数料・金利なども調べることができます。
http://www.allcardhikaku.jp/index.html

利用状況を確認しよう

“請求書がくるまで、どのくらいカードを利用したかわからないから、予算管理なんてできない!”という人は、 各社のWebサイトを活用しましょう。インターネットからいつでも、利用状況を確認することができます。たとえば、 GEコンシューマー・ファイナンスのオンライン会員サービスでは、 利用明細の確認はもとより、利用可能額の変更や、 ポイント交換の手続き、住所変更や暗証番号の変更などが、24時間いつでもできるようになっています。
このようなサービスを上手に利用して、お金のコントロールができるようになると、社会人としての信用もついてきます。

私が書きました

田辺 南香 (たなべ みか)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。

上智大学卒業後、情報出版会社に入社。求人・旅行・自動車など数々の情報誌の社内ITコンサルタントとして、課題解決のためのプロジェクトを多く経験。退職後、その経験を個人のライフプランの実現に役立てたいとFPとして独立。現在は、資産運用、ライフプラン、マネープランに関するコラムの執筆、セミナー講師などを中心に活動中。

※執筆日:2008年05月07日