第951回

私立高校でも予備校は必要?教育費は想定外の支出も踏まえて準備を!

中学生の娘がいます。高校の進路について「公立か私立か」の選択について調べていると、「私立なら受験対策が手厚く予備校に通う必要がない」という意見を目にしますが本当でしょうか。大学受験を見据えての高校の教育費はどのように考えたらいいでしょうか。(47歳 会社員)
大学進学サポートに力を入れる私立高校もありますが、私立高校だからといって必ずしも予備校に通う必要がないわけではありません。私立高校を目指す場合でも予備校の費用は想定しておきましょう。
宮野 真弓
宮野 真弓

公立か私立かで教育費はどのくらい変わる?

私立高校には予備校不要を謳うところもあります。実際に、学力別の授業や補習の充実などの大学進学サポートに力を入れ、予備校や塾に通わずに大学への進学を果たせる学校もあるようです。しかし、全ての私立高校がそういうわけではありません。

文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」によると、塾や家庭教師などの費用である補助学習費は、公立高校の場合は年間約15万円、一方私立高校は約19万円と私立高校の方が高いことがわかります。

公立・私立別の高校の学習費総額(1年間)
  公立高校 私立高校
学校教育費 280,487円 719,051円
学校外活動費 補助学習費 147,875円 193,945円
その他の学校外活動費 29,018円 56,915円
学習費総額 457,380円 969,911円

文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」より抜粋

私立高校に通っていても予備校や塾に通うのは、授業進度が早くついていけない、課題が難しく1人ではこなせない、授業スタイルが合わないなど、さまざまな理由があるようです。ひとくちに「私立」と言っても学校ごとに特色があるため、事前にしっかりと情報収集しておきましょう。

私立への進学を考える場合にも予備校費用を準備しておく

高校までの教育費は毎月の家計の中でやりくりするのが基本です。私立高校にかかる負担は大きいですが、家計の見直しで支出を抑え、働き方の見直しや現在共働きでない場合には共働きを検討するなど収入を増やすことも考えましょう。

親の年収が一定以下の場合は、国の制度である「高等学校就学支援金制度」により経済的な負担を軽減できる場合があります。また、都道府県による独自の補助制度などもありますので、よく調べてみましょう。

そして、子供の学習費調査からもわかるように、私立高校への進学を希望する場合にも予備校が必要になることを想定しておくべきです。予備校の費用は志望校や受講する科目数、指導形態などのほか、お住まいの地域によっても異なります。さらに季節講習や直前講習、模擬試験などは通常の授業料とは別に費用がかかります。そのため金額には幅がありますが、年間50万円〜100万円程度を目安に準備しておくと良いでしょう。

教育費は計画的に準備してやりくりするのが基本ですが、一時的に資金が不足する場合には教育ローンの利用も検討しましょう。必要な金額や時期が明確で、繰り返し借り入れをする必要がない場合は一括借入型の教育ローンが向いています。必要な金額や時期が明確でない場合などには、繰り返し借り入れ可能なカードローン型が便利です。状況に応じて商品を選択し、計画的に利用しましょう。また、費用の話を含めてお子さんと進路について話す機会を作ることも大切です。

【参考リンク】

担当:宮野 真弓 (執筆:2021年11月15日)