第925回

地域金融機関のカードローンは選択肢になる?

カードローンに関して、テレビやインターネットでは、メガバンクやノンバンクの宣伝をよく見かけますが、私は地方に住んでいるためメガバンクなどにはあまり馴染みがありません。急にある程度まとまったお金が必要になったとき、地方で安心して使えるカードローンはありますか。(佐賀県 30代 会社員 男性)
カードローンに関するメディア露出は、メガバンクやノンバンクが圧倒的に多いため、印象に残りやすいのでしょう。カードローンは、居住地や勤務地にある身近な地方銀行や信用金庫などの地域金融機関も取り扱っており、メガバンクやノンバンクと商品性はさほど変わりません。万が一、急にお金が必要になった時には、地元で身近な金融機関のカードローンも選択肢の一つとして利用を検討してはいかがでしょうか。

地方銀行や信用金庫などの地域金融機関のカードローンは利便性が高まっている!

カードローンといえば、テレビやインターネットなどのメディアで頻繁に宣伝しているメガバンクやノンバンクが印象に残りやすいため、利用を検討するときに、選択肢として頭に浮かびやすいでしょう。メガバンクやノンバンクのカードローンは全国を対象としており、地方の人が利用する場合でも、申込みから契約まで来店不要で、提携金融機関のATMやコンビニATMなどを使って借り入れや返済ができるようにして、利便性を高くしています。

近年は、地方銀行や信用金庫などの地域金融機関のカードローンも、メガバンクやノンバンクと遜色ないほど利便性の向上が進んできています。ホームページを刷新して見やすく、わかりやすくしたり、申込みから契約までWEBで完結できるようにし来店不要にしたりしています。また、自社ATMだけでなく、提携金融機関のATMやコンビニATMにも対応しています。ただし、対象地域は限定されています。一般的に、金融機関の営業地域内に居住地、あるいは、勤務地があれば利用できます。
カードローンとしての商品性は、メガバンクやノンバンクも、地方銀行や信用金庫などの地域金融機関も大きくは変わりません。
したがって、地方の方がカードローンを活用しようとする場合、近隣の地域金融機関も選択肢に入れて検討してはいかがでしょうか。

地域金融機関の最大の魅力は、身近な店舗でサポートが受けられること

申込みから契約まで来店不要などの高い利便性の一方で、地方銀行や信用金庫などの地域金融機関の最大の魅力は、近くに店舗がたくさんあるため、対面でのサポートも受けられることでしょう。たとえば、勤務先の近くの金融機関であれば、仕事の休み時間などを使って店舗に出向き、対面によるサポートを受けることもできます。日頃、預金の出し入れ等で訪問している身近な金融機関の場合は、親近感をもって接することもできるでしょう。

カードローンはどこから借りても高金利!利用は慎重に!

カードローンは、資金の使途が自由な無担保ローンであるため、教育ローンや自動車ローンのような資金使途が限定されているローンや、住宅ローンや不動産担保ローンのような有担保ローンよりも高い金利が適用されます。
利便性が高いために、軽い気持ちで簡単にお金を借りることができますが、返済の負担は重いことをあらかじめ認識しておく必要があります。借り過ぎると家計の破綻を招きかねません。

カードローンでお金を借りる前には、「本当に必要なお金か?」、「もっと借入額を少なくすることはできないか?」、「借り入れた後に、家計に支障を来すことなく、確実に返済ができるか?」ということをじっくり吟味、検討しましょう。

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中村 宏 (なかむら ひろし)

ファイナンシャル・プランナー。株式会社 ワーク・ワークス代表取締役。

教育出版社勤務後、2003年にファイナンシャルプランナーとして独立。「お客様のお金の不安を解消する」をモットーに、1,500件を超える個人相談、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿等を中心に活動。無料メルマガ「生活マネー ミニ講座」を配信中。著作 「自分のお金の育て方」(祥伝社)、「老後に破産する人、しない人」(KADOKAWA中経出版)。

※執筆日:2021年05月18日