第465回
「無利息」のカードローンを利用する際のポイントは?
- 給料日前などちょっとお金が足りないときにカードローンを利用しようと思います。中には「無利息」と謳ったものがあるようですが、利用する際のポイントや気をつける点はありますか?(Wさん 25歳 会社員)
- 「無利息」と言っても、対象者や無利息となる期間はカードローンごとに異なります。また、無利息の期間を過ぎても利用するのであれば利率に注意!利便性とそれに対するコストを意識して利用するよう心がけましょう。

無利息サービスといっても条件はそれぞれ異なる
お金を借りる際には当然のことながら借りた金額(元本)に対しての利息を金融機関へ支払う必要があります。その利息を一定条件の元でゼロにするのがカードローンの「無利息」サービスです。提供している金融機関は一部で、どのカードローンでも利用できるわけではありませんので、対象となるものを事前に確認しておきましょう。
「無利息」サービスは大きく2つに分かれており、新規契約者のみを対象としたものと、既存利用者も対象となるものがあります。また、無利息となる期間が「一定」のものと「借入日を基準として○日まで」といったタイプに分かれます。
選ぶポイントは今後の利用のしかたをイメージすること
無利息のカードローンはいくつか種類があり迷うところですが、選ぶポイントは「これからどのようにカードローンを利用していくのか」という点です。
今回のみ1回限りしか使わないということであれば、利率は気にすることなく、無利息の期間が長いものを選んでおくと返済までに余裕が持てます。
一方で、今後もときおり利用していきたいということであれば、既存利用者でも使えるサービスがあるものを選ぶと良いでしょう。
このように目の前の利用だけでなく、今後どのようにカードローンを利用するのかイメージしたうえで選ぶことが大切です。あまり手間に思わない方であれば、いくつかのカードローンを組み合わせて使うといった方法も効率的ですね。
うっかり返済を忘れたという事のないように気をつける
無利息のカードローンを利用するときに注意したいのが返済時です。利息は無くなりますが、当然元本の返済はしなければなりません。うっかり返済日を忘れて返済が遅れてしまうと「遅延損害金」というペナルティが発生し、無利息サービスが利用できなくなるものもあります。
また、ちょっと借りるだけのつもりが、便利なため使い続けてしまうということも多いようです。どうしても必要ならばしかたがありませんが、冒頭でもお話した通り、お金を借りると原則は利息がかかります。カードローンは住宅ローンなどの担保があるものと違い、利率が高くなっていますので、借り続けることで家計への負担が大きくなってしまいます。あくまでもカードローンは月々返済できる範囲内にとどめておくことを忘れずにいたいものです。
便利なサービスは活用しつつも、お金を借り続けるような家計にならないよう気をつけて利用してください。
私が書きました
ファイナンシャル・プランナー。
プログラマー・SEを経験後、結婚を機に税理士事務所へ転職。企業の税務・社会保障・融資のサポートなど幅広く経験。個人のお金に関する相談が増えたことから、FP資格を取得。10年勤務後、個人の家計サポートに集中すべく、2003年に独立。住宅購入や資産運用、保険見直しなど、自分自身の経験も交え、執筆・セミナー・相談と幅広く活動中。家計診断は500件以上の実績あり。
※執筆日:2012年04月20日