第8回

教育ローンで叶った、パーソナルカラリストとしての道

価格競争が激化する旅行業界で働いていた松島さんは、もっと輝ける新しいステージを探していました。そして見つけたのが、似合う色をアドバイスするパーソナルカラリストという仕事だったのです。

資格取得者のデータ
神奈川県 松島 美佐子さん(仮名)
独身(45歳)
 
年収:
500~600万円(当時)
通った講座:
パーソナルカラリストコース(ベーシックコース/スペシャリストコース)
取得した資格:
パーソナルカラリスト検定2級・1級 認定講師
学費:
約100万円
自己資金:
30万円
利用ローン:
オリコアカデミープラン(70万円)
金利タイプ:
固定金利型
金利:
9%
借入期間:
2年

43歳の時にカラリストの養成スクールに通って資格を取得しようと考えました。
松島
それまでずっと旅行会社に勤めていました。旅行企画、東京転勤、海外駐在など様々な経験をさせて頂き、やりがいをもっていました。ところが、IT化の進展とともに経験や人脈が生かせる属人的な業務、言い換えればベテランならではの仕事が少なくなってきたのです。業界の価格競争も激しいので、コストを下げるために業務はさらに標準化していき、50歳、60歳になった時に続けられる仕事なのかなと疑問が湧いてきました。
では、何をすればいいのか? それを探すために、いろいろな学校案内や資格ガイドなどに目を通しました。最初に目についたのが、カラリストスクール・ワムI.C.Iの広告でした。正直、どんなことを勉強するのか全くわかりませんでしたが、無料体験授業があったので「パーソナルカラリストコース」と「色彩心理コース」の二つを受けてみました。
内容もさることながら、私よりはるかに年上の講師の方々が生き生きとしていたのが印象的でした。中でも響いたのは校長先生が「カラリストは80歳まで仕事をしなさい」と仰っていたことです。校長先生自ら先頭を切って色の素晴らしさを伝えている姿はとても素敵でした。私も彼女のような年齢の重ね方をしたい、私が目指すべきはカラリストしかないと思い、その場でスクールへの入学を決めました(笑)。

松島さん憧れのヨシタミチコ校長の授業

1年目はベーシックコースの夜間、2年目は勉強時間を確保するために会社を退職して、土曜日コースに通いました。
松島
最初は色彩心理に興味がありましたが、その後の仕事の展開を考え応用範囲が広そうなパーソナルカラリスト講座を選びました。会社に通いながら週に1回、夜のコースに通いました。最初の半年はもっぱら理論。面白くなってきたのは、カラー診断の基礎が始まってからですね。
カラー診断では、肌、目、髪の色などのタイプによって、どんな色味が合うのか120色のドレーブ(生地)を使って診断します。携帯電話も自分に似合う色を選べば肌がきれいに見えるといったアドバイスは新鮮でした。

色彩理論のテキスト。カラー診断をするための基礎となる

通学と通勤の両立はそれほど大変ではありませんでしたが、パーソナルカラリスト検定2級試験は苦労しました。試験は11月。ちょうど旅行業界では繁忙期と重なるからです。2級は何とか受かりましたが、翌年受ける予定の1級の試験は勉強不足のまま乗り切れるとは思えませんでした。
また、父がガンを患っていたので仮に寝たきりになれば実家に帰らなければならない。そうなれば、学校には通えなくなります。いずれにしても、1級の試験に落ちる余裕はありませんでした。そこで、会社をやめて勉強に専念することにしたのです。
2年目のスペシャリストコースは、授業の回数は月に1度から2度と少ないのですが、プラスしてトレーニングがありました。友人や知人に声をかけ、カラー診断の実験台になってもらうのです。場所は事務局の一部を借りました。診断することは面白かったし、相手にも喜ばれました。人とのコミュニケーションが楽しめる素晴らしい仕事だと改めて思いました。

がんばって取得したパーソナルカラリスト検定ライセンス

パーソナルカラリストの資格を取得すると、資格を活かして新しい仕事を開拓。また仕事の幅を広げていきました。
松島
資格取得後、いくつかの仕事を兼任しています。ひとつは着物メーカーの嘱託社員として百貨店で販売の仕事に携わっています。和装の知識は勉強中ですが、色については私はプロ。売り場の方もお客様も耳を傾けてくれます。中でも浴衣は、色のアドバイスをすることで高い確率で売り上げに結びつきました。
もうひとつは、私が利用していた会員制化粧品サロンでのアドバイスです。たまたま「パーソナルカラリストの資格を取った」と話したら、「自分にもカラー診断をやってほしい」と、いつのまにかメンバー間の口コミで依頼が増えていきました。また、それがきっかけでメンバーの一人が主催している勉強会に、講師として招かれました。
現在はメイクとスキンケアの勉強をしているところです。また、カラリストスクールで知り合った同期の中には、ネイルサロン、建築関係などで働く様々な専門家がいます。カラリストと専門知識を活かせば様々なサービスを展開できます。近い将来、彼女達と組んでイベントの集客力を上げるサポート会社のようなものを作りたいと考えています。

120種類のドレープを自由自在に使って似合う色をアドバイス

学費の支払いの一部は教育ローンのアカデミープランを利用しました。
松島
ドレープやパネルなど、カラリストとして必要な道具をすべて揃えるため、ベーシックコースはおよそ70万円の費用がかかります。高額でしたが、事務局の方から教育ローンで支払うことも可能だと伺って、それなら無理なく支払えると思い受講を決意。ワムI.C.Iが提携している信販会社オリコの分割払いアカデミープランを利用しました。教育ローンを使ったおかげで、順調に新しい一歩を踏み出すことができました。本当によかったと思います。
最後に、これからカラリストを目指す人へのアドバイスを伺いました。
松島
色というのはあらゆる場所にありますから、この資格はあらゆる仕事に活用できると思います。また、色をきっかけに人との会話も弾みます。道行く人の服装、ショーウィンドウにディスプレイされた商品など、色を意識すればもっと華やかに見えます。もし色に興味があるのなら、迷わず資格取得を目指すべきだと思います。
ライターからのコメント。

資格を取得できるかどうかは、最終的には自分の努力。独学で受かる人もいます。でも、学校に通った方が合格の可能性が高まるのは確かです。教育ローンを使えば無理なく学費が払えるし、毎月の支払いは資格取得を目指していることを思い出させ、途中で放り出すことを防ぐ効果も期待できそうです。いずれにせよ松島さんは教育ローンを利用して大正解でした。

※協力/カラリストスクール・ワムI.C.I(http://www.color-space-wam.co.jp/)、企画構成/カデナクリエイト、編集/イー・ローン