第1168回NEW

断熱リフォームで住みやすさは変わるの?

補助金を利用して断熱リフォームをしようと考えています。光熱費の節約にもなるということですが、他にどんな効果があるでしょうか。(会社員 60歳)
お金をかけてリフォームをするなら、どんな効果が見込めるかどうかは気になりますね。断熱リフォーム後の住み心地についてのアンケート結果を参考にしてみましょう。
昼寝をする子ども

断熱リフォームで住みやすさは変わる?

寒さが厳しい時期、外からの冷気は、主に窓や床、壁から伝わってくるので、断熱リフォームをするとかなり効果があるといわれています。

下記は、環境省の「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」で補助金を利用して断熱リフォームをした方の改修後の住み心地についてのアンケート回答の一部です。

改修後の住み心地について(令和4年度リフォーム実施者の2年目の今年度回答)
戸建 集合住宅(個別) 集合住宅(全体)
快適な住環境(夏涼しく冬暖かい)で暮らせている 76.9% 81.9% 86.7%
遮音性が上がり外の音が気にならなくなった 66.0% 68.9% 84.6%
カビや結露が発生しづらくなっている 57.3% 64.8% 40.6%
建物の老朽化や窓の建付けが改善された 42.9% 16.2% 60.1%
光熱費が安くなった、または使用量が抑えられている 38.0% 38.6% 44.8%

出典:「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」令和6年度アンケート調査結果(概要)(複数回答。個別は1戸のリフォーム、全体は原則全戸のリフォーム)

いずれの住宅区分でも「快適な住環境になった」「遮音性が上がった」「カビや結露が発生しづらくなった」等、住みやすさが向上したと回答した方が多い結果となりました。他にも、光熱費の削減といった経済的な効果や、ヒートショック防止や風邪を引きにくくなったという健康面の向上を感じている方の声もありますし、住宅価値が上がる効果も見込めるでしょう。

断熱リフォームには政府補助金が活用できる

政府は、2050年カーボンニュートラル(脱炭素社会)の実現に向け、環境に配慮したリフォームには各種補助金を設けています。前出の「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」は、エネルギー消費効率の改善と低炭素化を促進し、高性能建材を用いた断熱改修を支援する目的で、環境省より全国を対象に2026年1月実施分の公募が始まっています。断熱材、窓、ガラスを組み合わせて断熱改修する「トータル断熱」と、窓を用い居間をメインに断熱改修する「居間だけ断熱」があり、2026年3月6日(金)までが公募期間となっています。

他にも、国土交通省、経済産業省、環境省が連携して取り組む「住宅省エネ2026キャンペーン」においても、省エネリフォームに対して補助制度が盛り込まれています。リフォームを考えている方は利用を検討するとよいでしょう。

お住まいの自治体でも環境に配慮したリフォームに補助金が活用できる場合がありますので利用できるものがないか、探してみましょう。

税制優遇措置も活用しよう

環境に配慮したリフォームには税制優遇措置もあります。内窓設置や高断熱窓への取り替えなど特定の省エネ改修工事をした場合、減税を受ける要件を満たしていれば、対象工事費の250万円まで(省エネ改修工事に併せて太陽光発電設置の場合は350万円まで)の10%を所得税額から控除する特例措置があります。また、要件を満たした工事の場合、最大で翌年の固定資産税を3分の2減額する措置もあります。

どちらも2025年12月末までの制度でしたが、2025年12月に発表された令和8年度税制改正大綱に制度延長が盛り込まれました。こうした税制優遇措置も活用していきましょう。

補助金の申請には締め切りがありますし、予算上限に達した場合には早めに募集終了となる場合もあります。自己資金が不足する場合には、リフォームローンの利用を検討してもよいでしょう。リフォームローンはスピーディな審査で最短即日回答が可能な金融機関もありますが、資金計画をきちんと立てた上で申込むようにしましょう。

私が書きました

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福島 佳奈美 (ふくしま かなみ)

ファイナンシャルプランナー(CFPR)。

大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務し、出産を機に退社。子育て中の2006年にファイナンシャルプランナー(CFPR)資格を取得する。その後、教育費や保険・家計見直しなどのセミナー講師、幅広いテーマでのマネーコラム執筆、個人相談などを中心に、独立系FPとして活動を行っている。

※執筆日:2026年02月05日