第425回

住宅エコポイントの期限迫る!エコリフォームは駆け込みで!

この夏の節電対策として自宅をエコリフォームしようと考えています。住宅エコポイント制度も利用できるし・・・と思っていたのですが、ポイントが発行される工事の対象期間が前倒しになると聞きました。これって本当ですか?(会社員J.N.さん(42歳))
本当です。国土交通省では、省エネ対応型の住宅新築や改築に対する「住宅エコポイント制度」の期限を5ヵ月間短縮すると発表。ポイントが発行されるのは、2011年12月31日までに始まる工事から、7月31日までに始まる工事へと期間が短縮されています。

節電も本格モード!巷には節電アイディアが盛りだくさん

先日、ちょうど10年目に我が家の冷蔵庫が壊れてしまい、買い換えることに。「最近の家電製品はスゴイ」と聞いていましたが、これほどとは、と思うくらい賢くなっていました。

近所の電気屋さんで勧められたのは、家電自体がムダを見つけて自分で節電してくれるという話題の商品。夜間など冷蔵庫を使わない時間帯を判断して、勝手に冷却運転を控えるのだそうです。「じゃあ、せっかくですからそれを」となったのはいいのですが、メーカーに問い合わせてもらうとまったく在庫がなくて、当分は品薄状態とのこと。結局、待ち切れず他の商品に変更せざるを得ませんでした。

7月に入り、一般家庭でも15%という目標を掲げたこの夏の節電対策も本格モードになってきました。連日、TVや新聞などのメディアでさまざまな節電特集を組むものですから、冷蔵庫やエアコンなど、省エネ効果の高い商品の買い替え需要が高まっているようです。

マイホームもエコリフォームしてしまおう!

とはいっても、この暑さの中、我慢して冷房をかけないでいると、今度は熱中症などの危険性もあります。家計や電気の節約に限らず、何事もムリは禁物。省エネタイプの家電製品の活用や各家庭で使用電力を抑えるといった、自助努力にも限界があります。そこで、「住宅エコポイント制度」が後押ししてくれるのを利用して、思い切って省エネ工事や断熱リフォームなどでマイホームをエコにしてしまうという手もあります。

住宅エコポイント制度とは、平成22年1月からスタートした国土交通省、経済産業省、環境省の3省が合同して行われている事業。対象となるのは、省エネ対応型のエコ住宅の新築やエコリフォームを行った場合で、最大32万円分のポイントが付与されます。

平成23年1月から対象となる工事が追加となり、太陽熱利用システムの設置や節水型トイレの設置、高断熱浴槽の設置なども対象となりました。ただし、これらの工事の際には、窓や外壁、屋根・天井または床等の断熱改修工事などをポイント対象工事と一体的に行う必要があります。太陽熱利用システムなどの設置のみの工事や、工務店等の工事施工者と工事請負契約がない工事はポイント発行対象となりません。要するに、お父さんが日曜大工で取り付けたりしてもダメということです。

ポイント発行の対象となる工事の対象期間が5カ月間短縮!

ところが、当初の予想を上回る申請があったため、平成23年5月13日付で住宅エコポイント制度の期限前終了が発表されました。今年1月に平成23年12月末までと延長された対象期間が、平成23年7月末までに着工・着手した新築およびリフォーム工事へと短縮されたのです。しかも、万が一その前に申請額が予算額に達した場合は、ポイント発行が終了される可能性もあります。

「年末までに着工すれば良いだろう」とのんびり構えていた人は残念ですが、すでにこの夏に計画をしている人はちょっと前倒しにして、着工開始を7月中に早めてみてはいかがでしょうか。リフォーム情報のサイトも載せておきますので、参考にしてみてください。

【参考リンク】

資金面で不安がある場合は、銀行などのエコリフォームローンを利用する方法もあります。無担保型のリフォームローンだと、実質年率が3%代前半で、10万円から500万円、または1千万円まで、最長15年返済で借入可能なローンが多く見受けられます。仮にリフォームで500万円を、実質年率3%(固定金利)、10年(120回払い)で返済した場合は、毎月返済額が利息込みで48,280円になります。エコ住宅にリフォームされる人や太陽光発電に利用できるおトクなプランも充実していますよ。

私が書きました

黒田 尚子 (くろだ なおこ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、第2種情報処理技術者、初級システムアドミニストレータ。

92年大学卒業後、日本総合研究所に入社。約5年3ヶ月間、システム開発に携る。退社後、98年ファイナンシャル・プランナーとして独立。 まったくの異業種からの転職のため、できるだけ幅広いテーマを手掛けるようにしている。雑誌・インターネットなどの連載を持つほか、セミナー講師、講演、相談業務などを行う。モットーは「夢をカタチに」。現在、夫1人&猫1匹と暮らす。

※執筆日:2011年07月08日