第346回

「おまとめローン」を比較してみよう!

借入先が複数あるせいで返済日がまちまちです。管理が面倒なので、借入先を1つにして返済日を月に1回にしたいのですが。まとめて借り換えられるローンってありますか?
このような目的で利用できるローンを「おまとめローン」と言います。概要と選び方を押さえておきましょう。

「おまとめローン」とは?

「おまとめローン」とは、その名の通り、現在、借り入れているローンやキャッシングの残高をまとめて借り換えられるローンのことで、無担保と不動産を担保にするローンがあります(ただし、事業性ローンを除く)。

「おまとめローン」を利用するメリットは、大きく分けて2つあります。
1、バラバラの返済日を1回にできる
これにより、口座残高の頻繁なチェックや、返済手続きに行く手間と時間を省け、管理が楽になります。
2、支払い負担を小さくできる可能性がある
複数の借入先の実質年率を書き出すなどして確認し、その中の最も低い商品と同等かそれ以下の実質年率を提供している商品を選ぶことで、支払い負担を小さくできる可能性があります。

「ローン比較リスト」で比べてみよう

では、「おまとめローン」はどう選べばいいでしょうか? こんなとき、イー・ローンの会員専用の「ローン比較リスト」を使うと、とても便利です。私も会員登録をして「ローン比較リスト」を実際に利用して調べてみました。

まず、「おまとめローン」の一覧から、無担保で検索します。リストアップされた一覧から、条件に合いそうな商品を「比較リスト」に追加していくと、最大5商品まで一覧表で詳細を比較できます。以下に、全国対応・原則来店不要で、気になった商品を5つピックアップしてみました。実質年率の低い順に並べています(2009年12月1日現在)。

比較項目は、実質年率はもとより、金利体系(固定か変動か)、借入可能額、最長借入期間、審査回答期間、来店(要・不要)、全国対応、融資条件、キャンペーン情報など、実に多岐にわたっています。この中から気になる項目を比較リストでチェックして絞り込み、最終的には、どの項目を優先するかで商品を決めるといいでしょう。

「おまとめローン」の比較例

まず、利用可能かどうか、融資条件の申込資格をチェックしてみます。どの商品も、安定収入がある方というのは共通ですが、東京スター銀行は年収200万円以上の給与所得者、オリックス信託銀行は前年分の税込年収500万円以上の給与所得者で、自営業のかたの申込はできません。次に、契約時に事務手数料や収入印紙代がかかる商品もあるので、そこも要チェックです。
そして、毎回の返済額を抑えるために返済期間を長くする必要がある方もいるでしょうから、最長借入期間も比較してみます。オリックス信託銀行は8年、東京スター銀行と関西アーバン銀行は7年、三井住友銀行とセゾンファンデックスは5年です。余裕ができたら臨時返済をしたいですから、その手数料などもチェックします。最後に、お住まいの地域でも借入が可能か、契約の際に来店の必要があるかをチェックしましょう。

以上のような探し方を参考にしていただき、あなたにあった条件で比較してよりよい「おまとめローン」を選んでください。

私が書きました

小川 千尋 (おがわ ちひろ)

ファイナンシャル・プランナー。

1994年ファイナンシャル・プランナー資格取得。資格取得後、以前から携わっていた出版物の編集・執筆の経験を活かし、独立系ファイナンシャル・プランナーとして、マネー誌や一般誌、新聞、ウエブサイトなどのマネー記事の編集・執筆・監修などの執筆関連業務および個人のライフプランなどの相談業務、セミナー講師として活動。

※執筆日:2009年12月10日