住宅ローンガイド:もっと知りたい
「保証料なしの住宅ローン」と「金利の低い住宅ローン」
住宅ローンを借りる際にかかる諸費用には、登記費用や事務手数料、団体信用生命保険料、そして保証料などがあります。
これらは、頭金のほかに現金で必要なので、少なければ少ないほどいいと思いがちです。
保証料ゼロはホントに魅力?
諸費用の中で、特に借入額によって金額が何十万円と大きくなるのは保証料。これは、万一返済が滞った際に、保証会社から銀行に返済されるためのもので、私たちの債務が免除されるわけではありません。なので、この保証料がゼロと聞くと、とても魅力的に感じます。
でも、保証料がゼロなら、どんな住宅ローンでも得なのでしょうか?保証料がかからない住宅ローンとかかる住宅ローンについて、諸費用も含めたトータルの負担で比較してみたのが次の表です。
保証料ゼロが、必ずしも得とは限らないって本当?
借入3000万円、期間35年
固定金利選択型、10年固定の例
固定金利選択型、10年固定の例
保証料 | トータル負担額 | |
---|---|---|
A 当初期間優遇タイプ …当初固定期間−1%、以降−0.2% M銀行(当初期間は2.7%) 事務手数料3.15万円 |
約62万円 | △ 約5008万円 |
B 全期間一律優遇タイプ …全期間−0.7% M銀行(当初期間は3.0%) 事務手数料3.15万円 |
約62万円 | ○ 約4914万円 |
C 全期間一律優遇タイプ …全期間−0.7% SO銀行(当初期間は2.676%) 事務手数料4.2万円 |
ゼロ | ◎ 約4628万円 |
D 当初期間優遇タイプ …当初固定期間−0.3%、以降なし SI銀行(当初期間は3.4%) 事務手数料2.8万円 |
ゼロ | × 約5257万円 |
(2004年11月の金利情報による)
保証料だけでは判断できず、金利も大事
この表からわかるのは、最初の保証料がゼロでも、金利が高ければ、トータルの負担で有利とはいえないケースがあるということです。やはり、金利が高いとその分、支払い利息も増えるので、保証料ゼロのメリットが薄れてしまうのです。
このように住宅ローンは、保証料ゼロだけで判断するのではなく、返済期間中の金利優遇までチェックして、トータルの負担額で考えることが非常に大切です。