第1128回NEW

毎月返済額から借入可能額を試算して、無理なくフリーローンの活用を

住宅購入時に買い揃えた家電や家具に次々に不具合が出てきて、買い替えを考えています。あまり家計に余裕はないので、ローンを利用して月2万円の返済で購入できればと考えています。無理のない資金計画の立て方を教えてください。(会社員 40代)
無理のない毎月返済額と返済期間から借入可能額を試算し、借入可能額の範囲内で買い替えプランを立てるといいでしょう。フリーローンを利用すれば借りすぎの心配がなく、計画的に返済しやすいでしょう。
お金の計算をする女性

「無理のない返済額」から購入予算を決める

複数の家具や家電の買い替えに、ローンの利用を考えておられるということですね。

「無理のない」資金計画を考えるなら、無理のない毎月返済額をもとに借入額を決めて総予算を立て、その範囲内で商品を選んでいくとよいでしょう。「買いたいものの金額」をもとに資金計画を立てると、「もう少し借りればもっと良いものが買える」と借入額を大きくしてしまい、思っていた以上の返済負担に将来悩むことになるかもしれません。「無理のない返済額」に基づいた予算の範囲内で、よりよいものの購入計画を考えるとよいでしょう。

「今回限りの借り入れ」のフリーローンで計画的に

今回の家具家電の購入費用に限ってローンを利用されるのなら、フリーローンを活用されてはいかがでしょう。

フリーローンは、資金使途に制限がない証書貸付方式のローンで、主に銀行や信用金庫、労働金庫が提供しています。一回の借り入れに対する契約で追加の借り入れはできないので、借りたあとは返済するだけになります。そのため、返済計画も立てやすく、借りすぎの心配がありません。

金利は、一般的に、カードローンやクレジットカード(15%程度)よりも低めです。2025年4月23日現在、イー・ローンでご紹介するフリーローンのベスト金利は、変動金利型で0.95%、固定金利型で0.9%です。

無理のない返済額から、借入可能額を試算する

では、無理のない返済額に基づく借入可能額を、イー・ローンのシミュレーションを使って試算してみましょう。返済期間については、今後のライフプランを考えて「子どもの進学前に返済を終えたい」「〇年後には住宅リフォームも考えられるからその前に」等と無理のない期間を想定して試算されるといいでしょう。

今回は、「フリーローンのこだわり借入可能額シミュレーション」を使って、毎月返済額から借入可能額を試算しました。「フリーローンのこだわり借入可能額シミュレーション」では金額の端数を切り上げ万円単位で表示されていますが、パソコンをご利用の場合、金額の数字にカーソルを当てると、切り上げ前の円単位の金額を確かめることができます。

ローンによって、また利用者の属性等によって適用される金利は異なるので、1%、5%、10%の金利条件で比較し、返済期間を2年、3年と条件を変えてシミュレーションしてみました。毎月返済額が決まっているので返済総額は返済期間が2年なら48万円、3年なら72万円になります。

表を見ると、金利が1%で返済期間3年の場合、借入可能額は約71万円、金利5%なら借入可能額は約67万円となります。

返済期間が同じなら、金利が低いほど返済額に占める利息の割合が低く、借入可能額は大きくなります。

毎月返済額から試算する借入可能額
毎月返済額 返済期間 金利 借入可能額
2万円 24カ月
(2年)
1% 約48万円
(475,049円)
5% 約46万円
(455,891円)
10% 約44万円
(433,432円)
36か月
(3年)
1% 約71万円
(709,035円)
5% 約67万円
(667,334円)
10% 約62万円
(619,847円)

イー・ローン フリーローンのこだわり借入可能額シミュレーション により筆者試算
( )内の数値は、端数切り上げ前の金額

無理のない借入可能額から、購入計画を

試算に基づいて「借入額」を決め、自己資金を足して「買い替え総予算」を決めて、その範囲内で買い替えプランを立てていかれるといいでしょう。

なお、家電販売店などでは「無金利」や「特別金利」のキャンペーンが行われている場合もあります。有利なキャンペーン等が利用できる商品はそちらを、それ以外の商品については無理のない返済が可能なフリーローンを、と使い分けて、より家計に負担の少なく、よりよいものを購入できるようにしたいですね。

【参考リンク】

私が書きました

大林 香世 の写真

大林 香世 (おおばやし かよ)

ファイナンシャル・プランナー(CFPR)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー。

大学卒業後、教育系出版社に入社、教材・雑誌編集などを担当。その後、独立系FP会社を経て、2000年春より独立系FPとして、ライフプラン全般の相談業務や雑誌・HPのマネー系コラムの執筆などを行っている。

※執筆日:2025年04月30日