第20回

マイカーローン(自動車ローン)の金利の相場と計算方法について知ろう!

マイカーの購入時に頭を悩ませるのがローンの金利ではないでしょうか。どこでローンを組むのが一番お得なのか悩んでしまう方も多いでしょう。「ディーラーローンは借り入れの手続きが楽だけど、やはり金利が高いのでは」「銀行は金利が低いけど審査が厳しいのでは」と不安に思うこともあるのではないでしょうか。
 新車購入を検討している方は、金額が大きくなるため金利が数%違うだけで支払金額に大きな差が出ます。今回は、ローンを組む前に知っておきたいマイカーローン(自動車ローン)の金利の相場と計算方法について解説します。

マイカーローン(自動車ローン)の金利の平均相場

ディーラーローンと銀行では金利が大きく異なります。金融機関別の金利相場と平均的なローンの支払年数を比べてみましょう。

マイカーローン(自動車ローン)の金利の平均相場

銀行や信用金庫で取り扱っているマイカーローン(自動車ローン)よりも、購入時に借り入れの手続きまでしてくれるディーラーローンの方が、馴染みがあるかもしれません。ディーラーローンは、一般的にはディーラーが提携している信販会社から借り入れをすることになります。手続きもマイカー購入時にその場でしてもらえ、審査も早く通りやすい傾向です。しかし、銀行系より金利が高めというデメリットもあります。

ディーラーローンは販売したい車種や新車でキャンペーンを行うことも多々あります。そのため、銀行系ローンと遜色ない金利で取り扱うこともあります。しかし、信販会社やクレジット会社のローンに変わりなく、一般的には銀行系ローンより金利が高いようです。また、中古車ディーラーはさらに金利が高いといわれています。平均的な金利を見てみましょう。

  • 銀行系ローン:年利1%~3%
  • ディーラーローン:年利3%~10%

マイカーローン(自動車ローン)の支払いの平均年数

マイカーローン(自動車ローン)の返済期間の上限は10年とする金融機関が多いです。ディーラーローンは上限7年(84回)が一般的で、長くても8年(96回)が限度となります。一般的には、3年~5年で新車に買い換えを検討することが多いので、支払回数は36回(3年)~60回(5年)程度にする方が多いようです。

マイカーローン(自動車ローン)の金利に係わる様々なケース

ローンを組む金融機関によって金利は異なりますが、それ以外にも金利に影響する要因があります。

新車と中古車

銀行系のローンでは、新車と中古車で金利に差が出ることは一般的にありません。マイカー購入資金を対象にするため、車両が新車でも中古車でも同じ商品で取り扱い、金利に影響することはほとんどないのです。

ディーラーローンでは、新車と中古車で金利が異なることがあります。大手メーカー系の販売店で取り扱うディーラーローンは、自社の新車に対するローンを取り扱うのが一般的です。新車販売や特定の車種の販売促進を狙って、キャンペーンにより銀行系と遜色ない金利で取り扱うことも多く、また、販売店によって金利が異なることもあります。

中でも、中古車販売店でローンを組むときに金利に違いが出る傾向が多いようです。大手メーカーのディーラーローンは、自社製品の販売目的にローンを組み、信販会社もグループ会社で持っていることが多く、企業の戦略的にも金利を低くすることができます。中古車販売店は、そのようなことができないので、大手メーカー系ディーラーローンよりも金利が高い傾向なのです。

固定金利と変動金利

固定金利か変動金利かによっても金利は大きく異なります。固定金利は、その名の通り返済が終わるまで金利は固定され、途中で変わることはありません。変動金利は、景気動向によって金利が変動します。ローンを組んだときは金利が低くて喜んでいても、景気動向によっては金利が途中で上がる可能性があるのです。

銀行系のマイカーローン(自動車ローン)では、変動金利しか取り扱わない銀行もあれば、変動金利と固定金利を選択できる銀行もあります。固定金利の場合、市場金利が上がったときの金利変動リスクが発生することから、変動金利よりも高く金利設定されることが一般的です。

残価設定型ローン

ディーラーローン特有のものとして「残価設定型ローン」と呼ばれるものがあります。「残価設定型クレジット」「残価設定型プラン」とも呼ばれ、自動車販売店だからこそできるローンともいえるでしょう。

購入する車の数年後のあらかじめ決められた金額(下取り価格)を車の買取保証額(残価)として設定し、その残価を除いた金額を分割で返済していくローンです。ローン終了時に4つの方法を選択することができます。

  1. 車両を返却して、同じメーカーで新車に乗り換える
  2. 最終回返済時に残価を一括して支払い、そのまま乗り続ける
  3. 最終回返済時に再度残価でローンを組み、分割して返済し、そのまま乗り続ける
  4. 車両を返却して終了する

この方法なら、残価を除いた額で毎月の返済額を組むので、残価の分だけ返済額を軽減できるメリットがあります。3年~5年ごとに新車乗り換えを考える方には最適な方法ともいえます。しかし、走行距離に定められた制限があり、制限を超えた場合に追加費用が発生することがあるため注意が必要です。

また、事故歴や修理歴があると査定価格が下がり、差額分の追加費用が発生することもあります。さらに「残価」で再度ローンを組む場合に、当初よりも金利が高くなる可能性も考えられます。このような条件はディーラーによって異なりますので、必ず詳細な条件を聞いて確認するようにしてください。

マイカーローン(自動車ローン)の計算方法とシミュレーション

マイカーローン(自動車ローン)の利息の計算方法と返済額の計算方法について解説します。金利が数%違うだけでも、支払利息は大きく変化します。

マイカーローン(自動車ローン)の計算方法

返済方法には、「元金均等方式」と「元利均等方式」の2種類があります。住宅ローンをはじめ、銀行など金融機関の多くは、個人ローンに「元利均等方式」を採用しています。

元金均等方式

「元金均等方式」とは、毎月返済する元金は一定で、その一定の元金に利息を加えた金額を月々の支払金額とする返済方法をいいます。具体的に300万円を金利5%、返済回数60回で借り入れした例で計算してみましょう。

1ヵ月目の支払金額6万2,739円:7月(31日の月)

300万円÷60回(60ヵ月)=5万円(毎月の返済元金)

300万円×5%×31日÷365日≒1万2,739円(7月の利息は1万2,739円)

5万円(毎月の一定の元金)+1万2,739円(31日分の利息)=6万2,739円

2ヵ月目の支払金額6万2,527円:8月(31日の月)

毎月の返済元金=5万円

(300万円-5万円)×5%×31日÷365日≒1万2,527円(8月の利息は1万2,527円)

5万円(毎月の一定の元金)+1万2,527円(31日分の利息)=6万2,527円

このように、返済が進むにつれて元金が減少するので毎月の支払利息もそれに伴い減少していきます。

元利均等方式

「元利均等方式」は、毎月の支払金額は一定ですが、その内訳である元金と利息の割合が毎月変化する返済方法です。関数を用いた計算式となるので、元金均等方式のように電卓では計算できません。同じ条件で計算してみます。

1ヵ月目の支払金額5万6,613円:7月

返済元金4万4,113円  支払利息:1万2,500円

2ヵ月目の支払金額5万6,613円:8月

支払元金4万4,297円  支払利息:1万2,316円

3ヵ月目の支払金額5万6,613円:9月

支払元金4万4,482円  支払利息:1万2,131円

このように、毎月の支払総額は一定ですが、返済が進むに従い元金の返済金額が増加し、支払利息は毎月減少していきます。

マイカーローン(自動車ローン)のシミュレーション

ローンの返済シミュレーションで、どれほどの差が出るのか整理してみます。

金利 毎月の支払金額 総支払額 利息の支払総額
7% 5万9,404円 356万4,216円 56万4,216円
5% 5万6,614円 339万6,822円 39万6,822円
3% 5万3,906円 323万4,364円 23万4,364円

金利が2%変わることで、毎月の返済額は約3,000円、返済が終わるまでの総支払額は、7%と3%では5年間で約33万円もの差が生まれます。銀行系のローンでは年利1%~3%と紹介しましたが、ディーラーローンでは新車購入で3%~5%、中古車ディーラーだと9%を超えることも少なくありません。そのため、銀行系ローンと中古車ディーラーローンでは、返済終了までの支払総額の差は数十万円と大きな金額になるでしょう。

金利だけじゃないマイカーローン(自動車ローン)選びのポイント

金利は金融機関選びの最重要ポイントですが、他にも確認するべきポイントがあります。

マイカーローン(自動車ローン)を選ぶ時のポイント

金利の種類や借入期間の長さ

金利の低い金融機関を探すことも重要ですが、金利の種類や借入期間によっても差が出ることがあるので、注意が必要です。現在の低金利の市場を考えると、比較的短い返済期間なら変動金利が有利かもしれません。しかし、借入期間を長くするなら金利上昇リスクを考えて固定金利を選択するのも方法の一つです。固定金利と変動金利の両方を取り扱う金融機関もあります。

また、借入期間が短いほど金利変動リスクは少なく、期間が長いほど将来の金利水準が不確定になり、金利変動リスクが大きくなりがちです。そのため3年や5年を超える返済期間の場合には金利を高くする金融機関もあります。

頭金が用意できる方は、ローンの返済期間を短くして低金利の金利情勢のメリットを最大限に活用するのが効果的です。しかし、頭金が用意できず、借入期間が長くなってしまう方は、将来の金利上昇リスクを考慮して固定金利を選択するのも一つの方法です。

保証料

ほとんどの金融機関は、金利に保証料を含めるのが一般的です。中には、保証料が金利に含まれない金融機関もあるのでしっかりと確認しましょう。金利が低くても保証料の支払いが別途必要になっては意味がありません。必ず保証料や事務取扱手数料等諸経費の有無を合計して比較するようにしましょう。

キャンペーンを利用

ディーラーの車種限定のキャンペーンや、銀行系でも期間限定のキャンペーン金利を取り扱っている場合があります。ローン選びには、事前の商品リサーチが重要です。その中でもキャンペーン情報はローン選びに欠かせない情報の一つです。

まとめ

マイカーの金利相場は、銀行系なら年利1~3%、ディーラーローンなら3~10%と大きく異なります。しかし、ローン選びは金利だけではありません。ディーラーローンなら販売店でそのまま申込みもでき、手続きに面倒がありません。3年~5年で新車に乗り換えるなら、毎月の支払金額が安く抑えられる残価設定型ローンも効果的です。

頭金が用意できないなら借入期間を長く、用意できるなら借入金額を抑えて借入期間を短くすることも検討してみましょう。金利変動リスクを考えて固定金利にするか、現在の金利情勢から低金利の変動金利を選ぶべきかと、検討すべきことはたくさんあります。ローンの金利は、借入期間の長さや固定金利か変動金利かによっても異なることがあるのです。

マイカーローン(自動車ローン)の事前リサーチなら日本最大級のローンポータルサイト「イー・ローン」のマイカーローン(自動車ローン)総合ランキングがおすすめです。人気の金融機関の金利情報が簡単に確認することができます。自分に合ったマイカーローン(自動車ローン)を探すなら、ランキングをチェックしてみましょう。

総合ランキング、実質年率ランキング、アクセス数ランキング、申込数ランキングなど、一目で確認することが可能です。

ライター紹介
加治 直樹(かじ・なおき)
氏名
加治 直樹(かじ・なおき)
保有資格
1級FP技能士、社会保険労務士
主なキャリア
銀行に20年以上勤務し、融資及び営業の責任者として不動産融資から住宅ローンの審査、資産運用や年金相談まで幅広く相談業務の経験あり。在籍中に1級ファイナンシャル・プランニング技能士及び特定社会保険労務士を取得し、退職後、かじ社会保険労務士事務所として独立。現在は労働基準監督署で企業の労務相談や個人の労働相談を受けつつ、セミナー講師など幅広く活動中。中小企業の決算書の財務内容のアドバイス、資金調達における銀行対応までできるコンサルタントを目指す。法人個人を問わず対応可能で、会社と従業員双方にとって良い職場をつくり、ともに成長したいと考える。

融資の審査に関する内容につきましては、特定の金融機関がお申込みされたお客様に対して独自に行うものであり、当社は審査の過程および結果については一切関与しておりません。また、特定の金融機関の審査への適合性、正確性、完全性について保証するものではありません。