第471回
自動車ローン、本当は借りない方がいいの?
- 通勤やレジャーに便利なので、そろそろ自動車を買おうと思っています。しかし、「自動車ローンを借りるくらいなら買わないほうがいい」と聞いたことがあります。実際はどうなのでしょうか?(茨城県 29歳)
- 「自動車ローンはゼッタイにダメ!」と決めつけることはないと思います。ライフスタイルや家計の状況に応じて自動車ローンを借りても構いません。ただ、ローンを借りるコツをちゃんと理解し、ムリのない返済ができるよう、あらかじめよく検討してから活用しましょう。
自動車ローン活用で高額な車をすぐに、負担なく手に入れられる!
自動車を購入するには、少なくとも100万円程度のまとまったお金が必要です。通勤やレジャーで車が必要なのに自己資金が足りない場合、自動車ローンの活用を積極的に検討してみてはいかがでしょうか。
「ローンを借りると利息を支払わなければならない。だから借りないほうがいい」と言われることがあります。しかし、実際には人それぞれ。ライフスタイルや価値観、貯蓄額や収入・支出の状況などによっては、ローンを活用したほうがいい場合があります。家を買うときに住宅ローンを組むのと一緒で、自動車ローンで車を早く手に入れることができれば、それだけ早く、便利で快適な生活が手に入ります。また、地方においては、自動車は日常生活に必要不可欠な交通手段になっていますので、若い方でも自動車ローンが必要になる場面があると思います。
「すぐに自動車を手に入れるためのコスト=利息総額」を許容できるか?
先ほども述べたように、自動車ローンを使えば自己資金が手元になくてもすぐに車を手に入れることができます。その代わりに、「利息」というコストを負担しなければなりません。したがって、「それだけの利息を負担しても、今すぐに車を手に入れる価値があるか?」が自動車ローンの利用を選択する際の判断基準のひとつになります。
支払う利息額(利息総額)は、借入金額、実質年率(金利)、返済期間によって異なります。
実質年率 | 返済期間 | 毎月返済額 | 利息総額 |
---|---|---|---|
2.0% | 5年 | 26,292円 | 77,498円 |
2.0% | 7年 | 19,515円 | 108,697円 |
2.5% | 5年 | 26,621円 | 97,263円 |
2.5% | 7年 | 19,484円 | 136,634円 |
3.0% | 5年 | 26,953円 | 117,182円 |
3.0% | 7年 | 19,820円 | 164,876円 |
3.5% | 5年 | 27,288円 | 137,257円 |
3.5% | 7年 | 20,160円 | 193,421円 |
※表は筆者作成。イー・ローンシミュレーションにて試算。最終の毎月返済額は表掲載の数値と異なる場合があります。
上の表は、借入金額150万円、実質年率は2.0%、2.5%、3.0%、3.5%の4種類、返済期間は5年、7年の2種類で毎月返済額と利息総額を試算したものです。
たとえば、「実質年率」3.0%、「返済期間」5年の場合に、以下の条件に納得できるのであれば、この条件で自動車ローンを借りることに何の問題もないのではないでしょうか。
- ■今すぐに自動車が手に入る代わりに5年間で総額117,182円の利息を払ってもいい
- ■毎月返済額の26,953円は家計に支障をきたすことなく返済を続けられる金額である
【参考リンク】
より有利なローンを探して返済負担を減らす工夫をする!
自動車ローンに限らず、ローンを借りるときの3大鉄則は、
- 1、借りる金額はできるだけ少なく
- 2、返済期間はできるだけ短く
- 3、金利はできるだけ低く
借りる金額を少なくするためには、「自動車の予算を抑える」と「頭金を増やす」の2つの方法があります。手元に残すお金は生活費の3ヶ月程度を目安と考えればよいでしょう。ただ、残すお金が少なすぎて、クレジットカードのリボ払いや、カードローンを利用するのは避けたいものです。
返済期間を短くすると負担する利息額は減りますが、毎月の返済額はアップします。また、自動車を保有すると、駐車代、燃料費、自動車税、車検代などのランニングコストがかかります。毎月返済額にこれらのコストも加えた自動車関連支出の比率が高くなり過ぎると家計の運営に支障をきたしかねません。バランスに配慮して適切な返済期間を設定する必要があります。
金利(実質年率)は、ローン商品を提供する金融機関によって異なります。
実質年率が低くて有利な自動車ローン商品を探すには、イー・ローンの自動車ローン[マイカーローン]を活用すると便利です。さまざまな条件で検索でき、商品ごとに細かく比較・検討することが可能です。
そして、ある程度商品を絞り込んだ段階でローンシミュレーションを使い、借入金額、実質年率、返済期間などの条件をさまざま指定して、毎月返済額、利息総額を試算してみましょう。「ムリのない毎月返済額」、かつ、「許容できる利息総額」であれば、自動車ローンをうまく使って念願の自動車を手に入れることができます。