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個人事業主が事業用カードローンを使うメリットと選び方

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この記事のポイント
  • 事業用カードローンは最短即日融資が可能で、銀行融資より速い
  • 金利は高めだが、無担保・無保証で利用でき、総量規制の例外貸付となる
  • 審査では事業実績、売上の安定性、信用情報、納税状況が確認され、税金滞納や返済遅延があると審査落ちしやすい
カードとスマホを持つビジネスマン

個人事業主が事業を続けていると、急な資金ニーズに直面することがあります。「入金サイトのズレによる手元資金の不足」「急な大量受注による仕入れや外注費の増加」「税金の納付」などが典型です。これらに対応するため、資金調達する必要がありますが、銀行融資や公的融資は審査に時間がかかる上、担保や保証人の準備が必要になる場合もあります。
こうした場面で有力な選択肢になるのが、事業用カードローンです。最短で即日融資に対応しており、無担保・無保証で利用できるため、急な資金ニーズへの対応が可能です。
本記事では、個人事業主が事業用カードローンを利用するメリットや種類、選び方、審査で見られるポイント、審査落ちしやすいパターンを解説します。

個人事業主が事業用カードローンを使うメリット

個人事業主が事業資金を調達する方法には、銀行融資、公的融資、ビジネスローンなどがあります。他の融資と比較して、事業用カードローンには、どのようなメリットがあるのかを解説していきましょう。

限度額内で繰り返し利用できる

事業用カードローンは、契約時に設定された限度額の範囲内であれば、必要に応じて何度でも借り入れと返済を繰り返せます。当座貸越型やカードローン型と呼ばれる仕組みで、一度契約しておけば、利用のたびに改めて審査を受ける必要はありません。

必要な時に必要な金額だけ借りられるため、余分な借り入れを避けられ、利息負担を抑えやすい点もメリットです。一時的な支払い増加など、短期的な資金繰りの変動に柔軟に対応できます。

銀行融資より審査・融資スピードが速い

申込みから入金まで2週間から1ヶ月程度かかる銀行融資に比べ、事業用カードローンは最短即日融資に対応。審査や融資実行までのスピードが速いことが特徴です。AI審査やスコアリングを活用することで、審査の効率化が可能になっているからです。融資までのスピードが速いため、急な仕入れや支払いなど緊急時の資金調達の備えとして役立ちます。

無担保・無保証で利用できる

事業用カードローンは、原則として担保や保証人なしで申込めます。不動産などの資産を持たない個人事業主でも、申込み可能です。

担保設定や保証人探しの手間がかからないため、手続きは簡便です。ただし、無担保での融資は金融機関にとってリスクが高くなるため、金利は上限で15〜18%と高めに設定される傾向があります。また、法人が利用する場合は代表者が連帯保証人になることが求められるケースもあります。

総量規制の例外で柔軟な借り入れが可能

個人事業主が事業資金としてビジネスローンを利用する場合、総量規制の例外として扱われ、返済能力が認められれば年収の3分の1を超える借り入れが可能になる場合があります。

審査基準は個人向けローンとは異なり、事業内容、収支、資金使途、資金計画をもとに返済能力を証明します。柔軟な借り入れが可能なため、事業に必要な資金を確保しやすいといえるでしょう。

事業用カードローンの種類と特徴

並べられた複数のカード

事業用カードローンは、提供する金融機関によって金利、審査基準、融資スピードが大きく異なります。資金が必要な時期や事業の状況によって、適した選択肢は変わります。

銀行の事業用カードローン

銀行の事業用カードローンは、金利が比較的低い点が特徴です。目安としては3〜14%程度。一方で審査基準は厳しく、安定した事業実績が求められます。また融資実行まで1〜2週間程度かかることがあります。そのため、緊急の資金需要には対応できませんが、すでに取引のある銀行であれば、審査がスムーズに進むこともあります。信頼性や安定性を重視する事業者に向いているといえそうです。

ノンバンクの事業用カードローン

ノンバンクの事業用カードローンは、消費者金融や信販会社などが提供する事業用カードローンです。金利は5〜18%程度、相場は15%前後と高めです。

一方で、審査が比較的柔軟で、個人事業主でも通りやすく、最短即日融資に対応している商品もあります。緊急で資金を用意したい場合には有力な選択肢となるでしょう。

ノンバンクの個人向けカードローン

銀行の個人向けカードローンは事業資金での利用は禁じられていますが、一部のノンバンクの個人向けカードローンは、事業資金への利用が認められています。

個人向けカードローンは事業用カードローンに比べて提出書類が少ないため、手続きが早く、迅速な資金調達が可能です。ただし、利用限度額は800万円程度と事業用カードローンよりも低めに抑えられています。

事業用カードローンの選び方

事業用カードローンを選ぶ際は、金利だけで判断するのではなく、融資スピード、審査の通りやすさ、返済方法の柔軟性などを総合的に比較することが大切です。

金利で選ぶ

ノンバンクの事業用カードローンの金利相場は、5〜18%で、平均15%前後。銀行融資は1〜4%程度、公的融資は1〜3%台です。一般に融資額が多いほど低金利、少なければ高金利になる傾向があります。また、長期間の借り入れでは、金利差が返済総額に大きく影響します。

融資スピードで選ぶ

急な資金需要に対応したい場合は、融資スピードが重要です。即日融資を希望するなら、ノンバンクの事業用カードローンが選択肢になります。申込む時間帯や審査結果によっては、当日中に入金されることもあります。

一方、銀行は融資実行までに1〜2週間程度かかることがあります。余裕をもって資金調達できる場合は低金利の商品を選び、急ぎの場合は審査スピードを優先するなど、状況に応じて使い分けることが大切です。

審査の柔軟さで選ぶ

審査に不安がある場合は、金融機関ごとの審査基準にも注目しましょう。ノンバンクは銀行とは異なる独自の審査基準を設けており、柔軟に対応しています。一方、銀行は貸し倒れリスクを避けるため、審査が厳格とされています。

限度額で選ぶ

必要な資金額に対して、利用限度額が足りるかも確認しましょう。事業用カードローンの限度額は上限1,000万円程度の商品が多く、小規模な資金調達に適しています。

中規模以上の資金が必要な場合は、有担保ビジネスローン、銀行融資、公的融資も検討しましょう。例えば日本政策金融公庫の一般貸付は、融資限度額が4,800万円と、事業用カードローンの約5倍。このように、金融機関によって大きな差があります。

必要書類の少なさで選ぶ

申込みの手間を減らしたい場合は、必要書類の少なさも比較しましょう。申込みには、一般的に本人確認書類、確定申告書、開業届といった書類の提出が必要です。商品によっては、1期から3期分の申告書を求められることもあります。必要書類は申込み前にそろえておくと、審査をスムーズに進めやすいでしょう。

それに対してオンライン完結型であれば、書類をアップロードするだけで手続きを進められるので簡単です。一方、消費者金融のカードローンは決算書不要で、事業資金に利用できる商品もありますが、審査項目が少ない分、金利は高めです。いずれにしても、書類を事前に準備しておくことが審査期間の短縮につながります。

審査で見られるポイント

チェックマークと虫眼鏡

事業用カードローンの審査では、個人の信用力だけでなく、事業の健全性や収益性も確認されます。あらかじめ評価される項目を把握しておくと、申込み前の準備がしやすくなります。

事業実績と売上の安定性

審査では、事業実績と売上の安定性が重視されます。確定申告書をもとに、売上や利益の推移、黒字が継続しているかなどが確認されます。青色申告をしている場合は、青色申告決算書や収支内訳書の内容も審査対象です。
売上が安定しており、継続的に利益が出ていれば返済能力を示しやすくなる一方、開業から1年未満の場合は、実績を判断しにくいため審査が厳しくなる傾向があります。

事業継続年数と業歴

個人事業主の場合は、事業継続年数が評価項目に含まれます。業歴が長いほど、事業の安定性は高いと評価されます。金融機関によっては開業届の写しの提出も必要です。

一方、開業から間もない場合、現在の売上が今後も続くかを判断が難しいため、多くのビジネスカードローンでは1年以上の事業継続を申込み条件にしています。

事業計画と資金使途の明確性

資金使途が明確であるほど、審査では前向きに評価されやすくなります。運転資金なのか、設備投資なのかを説明し、借り入れによって売上や利益にどうつながるかを示すことが大切です。

あわせて、返済原資をどのように確保するのかも説明できるようにしておきましょう。自転車操業と判断されると、審査が不利になるおそれがあります。必要に応じて事業計画書を用意し、売上利益の見通しと実現性を明示できることが重要です。

個人の信用情報

個人事業主の場合、事業だけでなく事業主本人の信用情報も審査対象となり、クレジットカード、ローン、携帯電話料金などの支払い履歴に遅れがないかを確認されます。過去に延滞や支払い遅延があると、審査に大きく影響し、債務整理、自己破産などの履歴があると、審査通過は困難です。

他社借り入れの件数や残高も確認されるため、申込み前には既存の遅延を解消し、すべての支払いを期日通りに行うことが重要です。

税金の納付状況

税金の納付状況も重要な確認項目です。所得税、消費税、事業税などに滞納があると、ビジネスローンの審査が難しくなります。

金融機関によっては、納税証明書の提出を求める場合もあります。税金をきちんと納めていることは事業の健全性の証明なので、滞納がある場合は申込み前に解消しておきましょう。

個人事業主によくある審査落ちパターン

事業用カードローンの審査では、いくつかの典型的な審査落ちパターンがあります。事前に把握しておけば、申込み前に対策を取りやすくなります。

税金の未納・滞納がある

税金の未納や滞納は、審査で大きなマイナス要因になります。事業の健全性を疑われるだけでなく、返済能力に不安があると判断されるためです。納税証明書の提出を求められる場合、滞納の事実を隠すことはできません。事業用カードローンを申込む前に、未納分を解消しておくことが重要です。

売上が不安定または赤字決算が続いている

売上の変動が大きい場合や赤字決算が続いている場合も、審査に通りにくくなります。返済原資を安定して確保できるかを判断しにくいためです。ただし、一時的な赤字であれば、将来の売上見込みや改善策を説明することで評価が変わる場合もあります。確定申告書の内容だけでなく、事業計画や資金使途を説明できるように整理しておきましょう。

帳簿や書類が整っていない

帳簿がきちんとしていることは、事業の信頼性につながります。だから帳簿や提出書類に不備があると、審査が遅れたり否決されたりしやすくなるのです。一方、どの金融機関でも、確定申告の提出は必須ですが、白色申告よりも青色申告、青色申告も単式簿記による10万円控除よりも、複式簿記65万円控除のほうが、事業の実態を示しやすくなります。スムーズに融資を受けるためにも、日頃から記帳と書類を整えておくことが大切です。

既存の借り入れの返済遅延や多重債務

既存の借り入れの返済遅延や多重債務も、審査落ちにつながりやすい要因です。信用情報機関には借り入れ状況や返済履歴が記録され、他社への支払い遅れも確認されます。遅延がないとしても、複数の金融機関から借りている状態は、毎月の返済負担が大きいと判断され、融資が見送られるリスクが高くなります。新たに事業用カードローンを申込む前には返済遅延を解消し、既存の借り入れを整理しておきましょう。

まとめ

事業用カードローンは、個人事業主が急な資金ニーズに対応したいときに検討できる資金調達手段です。限度額内で繰り返し利用でき、商品によっては最短即日融資にも対応しているため、一時的な資金繰りに役立ちます。

一方で、金利は銀行融資や公的融資より高めになる傾向があります。選ぶ際は、金利、融資スピード、審査の柔軟さ、限度額、必要書類を総合的に比較し、資金使途と返済計画に合う商品を選びましょう。

税金の滞納、返済遅延、帳簿の不備は審査に不利になりやすい要因です。日頃から記帳と書類を整え、必要な資金額と返済期間を明確にしたうえで、無理のない範囲で事業用カードローンを活用しましょう。

事業用カードローンに興味がある方は、ぜひこちらのページもご覧ください。

ライター紹介

手塚 裕之 の写真

手塚 裕之 (てづか・ひろゆき)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

都内ゲーム会社に12年勤務後、2018年12月にフリーライターとして独立。個人事業主としての開業を機に、金融・年金・不動産などのFP領域への関心を深める。毎年iDeCoと小規模企業共済の掛金を増額中。好きなものはふるさと納税。

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