第1181回NEW
個人事業主が信用を失うNG行動とは?ビジネスローン利用時の注意点を解説
- 個人事業主として仕事をしています。ビジネスローンを借りたいと思っていますが、私個人で他の借り入れがあります。ビジネスローンの審査に影響はありますか?(個人事業主 35歳 男性)
- 個人事業主は事業と個人が一体とみなされるため、事業の収支だけでなく、個人の信用情報も重要な判断基準となります。そのため、多重債務や支払い遅延、不要な借り入れなど、ビジネスローンの借り入れに悪影響となるようなNG行動を避け、日頃から個人の信用を整えておくことが大切です。
個人事業主や起業を目指す方にとって、ビジネスローンは事業資金を調達するための貴重な手段の一つです。しかし、いざ申込みをしたら、売上や事業内容に問題がなくても、「なぜか審査が通らない」ということがあります。
それは、ビジネスローンの審査では、事業の収益状況だけでなく、申込者個人の信用情報も重要な判断基準になるためです。事業と個人は一体であるため、個人の返済能力が問われるのです。
今回は、個人事業主が信用を落としてしまう具体的なNG行動と、それを避けるためのポイントをご紹介します。
プライベートでの借り入れが多い
ビジネスローンを申込む際、個人としての借入状況を確認されることがあります。主に、信用情報機関に登録されているクレジットカード会社・信販会社・消費者金融のカードローンや、クレジットカードのキャッシング枠での借り入れなどが対象です。
複数のローンを抱えていたり、借り入れの総額が大きかったりすると、返済負担が重いと判断される可能性があります。その結果、必要な金額が借りられない、もしくは借り入れ自体ができないということもあるでしょう。
携帯料金・クレジットカードの支払遅延や税金の滞納
携帯電話料金は、「数千円だから大丈夫」と軽く考えがちですが、たとえば、端末代金を分割払いにしていると割賦契約として信用情報機関に登録され、支払いが遅れると延滞情報が記録されてしまう可能性があります。
クレジットカードの利用代金やリボ払い、分割払いの返済についても遅延しないように注意が必要です。遅延した記録が重なると、支払い管理能力を疑われる原因になりかねません。
また、ビジネスローンの申込みには、多くの場合納税証明書が必要になります。そのため、税金の滞納があれば、審査に大きく影響すると考えられます。
お金の公私混同をしている
個人事業主にありがちなのが、事業用と個人用の口座を分けずに使っているケースです。たとえば、売上が入る口座から生活費を使ったり、プライベート用のクレジットカードの引き落とし口座にしてしまったりすると、事業の正確な収支を把握しにくくなります。このような状況は、金融機関から「お金の管理ができていない」と判断されてしまう可能性があります。
NG行動を回避するための対策
以上のようなNG行動は、日常のちょっとした管理の積み重ねで防ぐことができます。
- 不要な借り入れはしない
まずは、現在の借入状況(クレジットカードやキャッシング、分割払い等)を把握しましょう。そして、必要以上に借り入れを増やさないことです。使っていないクレジットカードは解約しておきましょう。 - 支払期日は必ず守る
携帯電話、クレジットカード、税金などの支払期日は厳守しましょう。自動引き落としや口座振替を利用して、払い忘れがない仕組みを作っておきましょう。税金については、納税用の資金を別口座で積み立てておくなどで、納税資金を確保しておくようにしましょう。 - 事業用とプライベートは分ける
銀行口座やクレジットカードは、必ず事業用とプライベート用に分けて管理しましょう。そうすれば、金融機関への事業の状況説明もしやすくなります。
ビジネスローンの審査は、事業の数字だけでなく、日頃の借入状況や支払履歴、そしてお金の管理方法といった「個人としての信用」も大きく影響します。
今回ご紹介したようなNG行動は、些細なことであっても、積み重なることで信用が下がり、いざ資金が必要なときに借り入れができないということになりかねません。
事業成長のために、資金調達が必要な場面も訪れるでしょう。その大切な局面で借り入れがスムーズに行えるよう、日頃から、個人の信用を整え、いつでも借りられる状態を意識しておくことが大切です。
- 【参考リンク】
私が書きました
ファイナンシャル・プランナー。金融デザイン株式会社 取締役。
大学卒業後、信託銀行に就職。その後イベント会社、不動産コンサルティング会社を経て、1996年FPとして独立。2010年より現職。個人のお客様の声を直接聞いてきたからこそ作れるコンテンツ作成しながら、50代と60代からのセカンドキャリアを応援するサービス「50カラ」を展開中。
※執筆日:2026年05月05日
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