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第530回

我が家を担保にお金が借りられる?土地の評価の目安は?

高1の息子が医学部進学の希望を言い出し、準備してきた教育資金では間に合わないので、さまざまなローンを検討しています。場合によっては、「自宅を担保にして」とも考えていますが、親の代から住んでいる自宅(一戸建て)にどれくらいの担保価値があるのか、見当がつきません。担保にする不動産の価格の目安を知る方法はありますか?(Kさん 東京都 51歳)
金融機関によって担保の評価方法は異なりますが、路線価などを参考にされるとよいでしょう。

担保価値が高ければ、高額の借り入れが可能な不動産担保ローン

ご自宅を担保とする不動産担保ローンを検討されているのですね。

不動産担保ローンは、その名のとおり不動産を担保として提供するため、無担保ローンに比べて借入可能額が高く、低金利で返済期間は長めの場合が多く、資金使途は原則自由という特徴があります。そのかわり、担保として提供した不動産は、万一ローンの返済ができなくなったら手放すことになり、売却等の代金がローンの返済に充てられることになります。

従って、「借入可能額が高い」といっても、借入可能額は原則担保となる不動産の評価の範囲内になります。担保不動産の評価方法は金融機関によって異なりますが、その金融機関による評価額の6割から8割程度が担保価値となるようです。

一戸建ての場合、家屋は時間の経過とともに老朽化して価値が下がっていくので、土地が担保評価の中心となります。土地はたとえ家屋が倒壊しても、無くなることがないからですね。しかし、景気や環境の変化等によって土地の価格は変動するので、時期によって担保としての価値も変わってきます。

土地の価格は一物多価

つまり、不動産担保ローンを検討する場合、借り入れを希望する時点での土地の価格を知ることが大切になってきます。担保の評価は、要するに「万一の場合、いくらで売ることができそうか」ということですから、同じような地域で同じような物件の売買(実勢価格)があれば、参考にされるとよいでしょう。ただし、実勢価格には異常値(売り急ぎなどの特殊な事情で、異常に高値・安値だったりすること)が含まれる場合があることも考慮する必要があります。

しかし、そんなに都合よく近所で同じような物件の売買があることはないですよね。そこで参考になるのが、公的な土地の評価です。

公的な土地の評価には、公示地価や基準地価格、路線価(相続税路線価)、固定資産税評価額などがあり、それぞれの目的に応じた評価額となっているため、同じ土地に対して違う価格が付けられています。土地の価格が「一物四価」「一物五価」と言われたりするゆえんです。

公的な土地の評価額で基準となるのは、国土交通省が土地売買の基準となるように設定し、毎年公表している「公示地価」です。また、公示地価を補完する位置づけとして、都道府県が公表する「基準地価格」があります。これらは選ばれた評価地点の価格が公表されるので、調査地点の近隣の土地価格の相場を大まかに把握するのに利用されるとよいでしょう。

ご自宅の土地の評価の参考としやすいのは、路線価(相続税路線価)でしょう。公示地価や基準地価格が選ばれた評価地点の価格のみが公表されるのに対して、路線価は、原則として都市部の全ての公道に付されているからです。

路線価は、相続財産である土地価格の計算の基礎となる価格で、公示価格の8割とされています。土地を評価する際は、その土地に接している道路の路線価に土地の広さをかけて計算します(土地の形状などによって評価は修正されます)。

毎年、1月1日時点の評価価格が7月に公表されます。国税庁のホームページで調べられるので、「路線価」で検索してみてください。

なお、身近な土地の評価である固定資産税評価額は、公示価格の7割程度が目安とされています。しかし、こちらは3年に1回の評価の見直しなので、タイムリーに土地の評価を知るにはあまり向かないと考えた方がよいでしょう。

<土地の価格>
  公表機関 評価時点 公表時期  
実勢価格 - - - ・実際に取引が成立した価格
公示地価 国土交通省 1月1日 3月 ・全国の約2万6000地点を評価
・国土交通省土地鑑定委員会が公示する
基準地価格 都道府県 7月1日 9月 ・約2万2000地点を評価
・公示地価を補充する
路線価
(相続税路線価)
国税庁 1月1日 7月 ・全国の約36万地点を評価
・相続財産である土地価格の計算の基礎となる価格
・公示地価の8割程度が目安
固定資産税評価額 市町村 前年1月1日
(3年に1回)
4月 ・固定資産税の計算の基礎となる価格
・公示地価の7割程度が目安

(筆者が作成)

複数の金融機関で比較検討を

路線価などの公的な土地の評価を参考に、担保にする土地の評価の目安が付けられれば、大まかな借入計画を立てることができるでしょう。しかし、不動産市場で売買されている土地の価格は常に動いているので、年に1回見直される公的な土地の評価は実際と乖離している場合もあり、金融機関によって土地の評価の方法も違います。評価方法の違いによって借りられる金額も変わってくるので、複数の金融機関の担保評価を確認した上で、利用されるとよいでしょう。

また、今回の質問者のように資金使途が教育目的の借り入れであれば、借入可能額は不動産担保ローンより少なる場合が多いですが、無担保でも低金利の教育ローンがあります。借入必要額によっては、無担保の教育ローンも選択肢に加えて、比較検討をされるとよいでしょう。

なお、不動産担保ローンは、返済ができなくなると原則担保に入れた不動産を失うことになります。担保があるからといって、借りられるだけ借りるのではなく、事前に返済計画を立て必要な金額だけを借りて、無理な返済にならないよう気を付けておきましょう。

※不動産の評価については、過去のコラムも参考になさってください。

私が書きました

大林 香世 (おおばやし かよ)

ファイナンシャル・プランナー(CFPR)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー。

大学卒業後、教育系出版社に入社、教材・雑誌編集などを担当。その後、独立系FP会社を経て、2000年春より独立系FPとして、ライフプラン全般の相談業務や雑誌・HPのマネー系コラムの執筆などを行っている。

※執筆日:2013年07月24日