第676回
自動車購入は燃費だけでなくローンの金利比較も忘れずに!
- Q.妻が妊娠したのを機に、車の購入を検討しています。子どもが生まれると教育費などにもお金がかかるので、低燃費の軽自動車にしようと思っています。購入資金の一部は自動車ローンを利用する予定なのですが、どう選べばいいですか?(Kさん 30歳 会社員)
- 自動車ローンは多様化しており、選び方次第で毎月の負担や総返済額が変わります。自分のニーズに合った自動車ローンを探し、これからのライフプランとのバランスを考えながら、無理のない借り入れをしましょう。
目的に合わせた車種の選択を
妊娠・出産などによる生活スタイルの変化にともなって、自動車の購入を検討される方は少なくありません。実際、子連れの買い物などには自動車があるととても便利です。 一方で自動車は購入費用だけでなく、税金やガソリン代などランニングコストがかかり、決して安い買い物ではありません。車種や乗り方も多様化していますので、まずは目的や使用頻度から選択肢を絞っていきましょう。
ご相談者様が検討されている軽自動車は、乗用車と比べて本体価格が安いだけでなく、自動車税や自動車重量税、自賠責保険料なども安くすみます。また燃費性能が一段と向上し、ガソリン1リットルあたり30キロ走行を超えるモデルも珍しくなくなりました。 室内空間や収納の拡充、スライドドアの搭載など機能面のほか、デザイン性も向上しています。自動車は必要だけれど経済的な負担をなるべく抑えたい、というニーズに応える選択肢として、軽自動車は根強い人気です。
自動車ローンを選ぶときのポイント
性能や品質の向上により、軽自動車といえど100万円を超えるものも一般化してきました。現金で購入できればコストを抑えることができますが、資金が不足する場合には自動車ローンの利用を検討することになります。自動車ローンを利用する際は、安易に自動車ディーラーが提携している信販会社等でローンを組むのではなく、一手間かけるのがポイントです。 最近では多くの金融機関が自動車ローンを取り扱っており、融資対象や条件などによって商品が多様化しています。自動車の燃費や性能を比較するように、自動車ローンの金利もしっかりと比較することで、より低い金利で融資を受けられる場合もあります。
例えば、表1のように100万円を借りて60ヶ月(5年)で返済する場合、実質年率1%の違いで利息総額に26,000円もの差が出ることになります。
金利以外にも手数料や保証料、繰り上げ返済への対応などを比較し、総合的に判断する必要があります。複数の自動車ローンを効率的に比較するには、イー・ローンの条件検索機能が便利です。
表1:自動車ローンの実質年率の違いによる利息負担額の違い
実質年率 | 毎月返済額 | 利息総額 | 返済総額 |
---|---|---|---|
2% | 17,528円 | 51,666円 | 1,051,666円 |
3% | 17,969円 | 78,121円 | 1,078,121円 |
※イー・ローンシミュレーションで試算。
※最終回の毎月返済額は掲載の数値と異なる場合があります。
また、返済期間によっても利息の負担は変わります。下表のように返済期間を3年と5年で比較してみると、利息総額に31,000円もの差が出ます。
表2:自動車ローンの返済期間の違いによる利息負担額の違い
返済期間 | 毎月返済額 | 利息総額 | 返済総額 |
---|---|---|---|
36ヶ月(3年) | 29,081円 | 46,924円 | 1,046,924円 |
60ヶ月(5年) | 17,969円 | 78,121円 | 1,078,121円 |
※イー・ローンシミュレーションで試算。
※最終回の毎月返済額は掲載の数値と異なる場合があります。
ただし、単に期間を短くすればいいというものではありません。無理に返済期間を短く設定してしまうと、毎月返済額が高額になり、家計を圧迫してしまう恐れがあります。ご相談にもあるように、お子さんが生まれると養育費や教育費がかかります。 また、引っ越しやマイホームの購入、家族旅行などのイベントが増えることも考えられます。それらの資金の準備とのバランスを考えて自動車の購入を検討しましょう。ローンシミュレーションなどを活用し、家計にとって無理のない借り入れをすることが大切です。