第671回

カードローンの借り入れが不安なときは「事前診断サービス」を活用しよう!

この春、社会人になりました。1人暮らしを始めたのですが、生活費が不足してしまいそうなので夏のボーナスが出るまでカードローンを利用しようと思っています。まだ社会人になったばかりなので、審査に落ちるかもしれないと不安です。(Tさん 会社員 22歳)
慣れない新生活で出費がかさんでしまったのですね。初めてお金を借りる場合、不安な方も多いと思いますので、まずは簡単な項目に答えるだけで借入可能かどうかがわかる「事前診断サービス」を活用してみましょう。同時に、無駄な支出を無くし、生活を見直す努力も必要です。

カードローンを借りる時の手続きは?

手軽に申し込むことが出来るカードローンは、夏のボーナスまでのつなぎ資金として少額を借りるのには適していると言えます。借入時の担保や保証人も不要で、金融機関に行かなくてもインターネットや電話で申込むことが出来る商品もあります。また、借入金額によっては運転免許証や健康保険証などの簡単な書類だけで審査が可能な場合もあります。

まずは、どの金融機関のどのカードローンで借りるかを選び、借入可能かどうか審査を申し込むことになります。給与振込口座の金融機関や、インターネットで申込みができる金融機関など、自分のライフスタイルや返済のしやすさで選ぶと良いでしょう。

金融機関の「事前診断サービス」とは?

まだ社会人になったばかりでお金を借りるのが不安というのは当然です。借りようと思っている金融機関に、簡単な項目を入力すると借入可能かどうかを診断してくれる「事前診断サービス」があるかインターネットで見てみましょう。「事前診断サービス」は、本審査前の最低限のチェックのみで、名前や電話番号を入力しなくて良いため、心理的にもトライしやすくなっています。

入力項目の例としては、年齢、性別、独身か既婚か、他社での借入件数や借入金額などが主流ですが、年収や雇用形態を入力する金融機関もあります。これらの項目を入力すると借入可能かどうかがすぐにわかります。借入可能とされたら、本審査に進むために氏名や電話番号、年収などの詳細な項目をさらに入力していくことになります。ただし、「事前診断サービス」では融資が可能かどうかの最低限の情報しか入力しませんので、融資可能と判断されていても本審査に進んで融資を断られる場合もあります。

初めてカードローンを利用する時の注意点

初めてカードローンを利用する場合、借りられるのなら少し多めに借りようと思うかもしれませんが、借入金額が多くなると返済期間も長くなるため金利負担も増え、返済が困難になってしまう可能性もあります。また、新生活の基盤を作る時期に、借りたお金で生活する習慣がついてしまうのは問題です。今回、生活費が足りなくなった原因は何かを突き止め、給料の範囲内で生活できるように対策を立てましょう。無駄な支出を無くし、身の丈にあった生活をする習慣を身につけることが大切です。

金融機関の「事前診断サービス」は、あくまでも審査を効率的に行うためのものであり、安易に借り入れを行うためのものではありません。利用する際は、借入金額はなるべく少なくし、ボーナスが出たら全額返済できるよう、きちんと返済計画を立てた上で利用しましょう。

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私が書きました

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福島 佳奈美 (ふくしま かなみ)

ファイナンシャルプランナー(CFPR)。

大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務し、出産を機に退社。子育て中の2006年にファイナンシャルプランナー(CFPR)資格を取得する。その後、教育費や保険・家計見直しなどのセミナー講師、幅広いテーマでのマネーコラム執筆、個人相談などを中心に、独立系FPとして活動を行っている。

※執筆日:2016年04月22日