第825回

キッチンやお風呂のリフォーム費用の目安は?

マイホームを購入してから20年近く経ち、水回りを中心にリフォームを検討しています。 ある程度の資金の準備はしてきましたが、いくらかかるのか見当がつかず不安です。 また、今後のメンテナンスについても備えておきたいので教えてください。 (52歳 会社員)
まずはリフォームの内容をできるだけ具体的に考えて見積もりを取りましょう。 将来のメンテナンスも含めてリフォーム業者に相談しておくと、資金計画を立てやすくなります。

リフォームにはいくらかかる?

住宅は購入したら終わりではありません。 老朽化に備えてメンテナンスを行う必要があります。しかし、どんな工事にいくらかかるのかわかりにくいものです。 まずは部分ごとの目安の金額を確認しておきましょう。

リフォーム費用の目安
場所 内容 金額
屋根 屋根の塗り替え、重ね葺き、葺き替え ~150万円
外壁 外壁の塗り替え、重ね張り、張り替え 60万円~150万円
キッチン システムキッチンの交換 50万円~200万円
お風呂 ユニットバスの交換、在来工法からユニットバスへの変更 80万円~140万円
トイレ 本体の交換、壁紙・床材の交換 ~50万円

リフォーム費用は工事の内容や資材、現在の家の状況などによって異なるため、目安の金額にもかなり幅があります。 リフォーム業者に相談しながら、どこをリフォームしたいのか、どのような内容のリフォームをしたいのかをできるだけ具体的に考えて見積もりを取りましょう。 同様の工事であってもリフォーム業者によって費用が異なるため、複数の業者に見積もりを出してもらうこともポイントです。

使い勝手の改善などの目的から水回りのリフォームを検討することが多いですが、常に紫外線や風雨にさらされる屋根や外壁のメンテナンスも重要です。 目に見える傷みがなくても定期的にメンテナンスを行うことで耐用年数を伸ばすことができ、長い目で見て費用を抑えることにもつながります。 どのタイミングでどこをリフォームするのか、長期的な計画を立てておくといいでしょう。

資金準備は計画的に

住宅をしっかりメンテナンスしていくには、ある程度まとまった金額が定期的に必要になります。 マンションの場合は修繕積立金が徴収されていますが、戸建て住宅の場合には自分で準備しなければなりません。 リフォームが必要になってからあわてることのないよう、購入後できるだけ早い段階からコツコツと積み立てておくことが大切です。 自己資金が不足する場合にはリフォームローンの利用も検討しましょう。

住宅エコポイントが復活

2019年10月の消費税率引き上げに備え、住宅エコポイントが復活しました。 正式な名称は「次世代住宅ポイント制度」といい、一定の省エネ性、耐震性、バリアフリー性能等を満たす住宅や家事負担の軽減に資する住宅の新築やリフォームに対して、様々な商品と交換できるポイントを発行する制度です。 発行ポイントの上限は30万ポイント、年齢や物件の要件を満たすと最大60万ポイントまで上限が引き上げられます。 リフォームの場合で対象となるのは、2019年4月1日~2020年3月31日の間に請負契約・着工し2019年10月1日以降に引渡しをしたもの、2018年12月21日~2019年3月31日に請負契約を締結し2019年10月1日~2020年3月31日の間に着工したものです。

また、一定の要件を満たすリフォームの場合には所得税や固定資産税などの減税を受けられる場合もあります。 次世代住宅ポイント制度と併用できる場合もありますので、リフォームを検討中の方は条件等をよく確認し、制度を活用して少しでも負担を減らしたいですね。

【参考リンク】

私が書きました

宮野 真弓 の写真

宮野 真弓 (みやの まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。

大学在学中にFP資格を取得。証券会社、銀行、独立系FP会社を経て独立。忙しくても無理なく実践できるメリハリ家計を提案するママFP。 ライフプラン全般の相談業務や家計簿診断、ライフプランセミナー講師、FP資格取得講座の講師として活動中。 学校での金銭教育にも注力している。

※執筆日:2019年05月30日