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第1158回NEW

自宅をスマートにリフォーム！「スマートホーム」とは？

自己所有のマンションをリフォームすることになりました。これを機にスマートホームの導入を考えていますが、初期費用や維持管理コストなど、注意すべき点があれば教えてください（会社員・38歳）
AI技術の急速な進歩によって、生活環境も大きく変化しています。テレビやエアコンをはじめとするAI家電の普及によって、日常の暮らし方の変化を実感することも多くなってきました。リフォームと同時に住まいをスマートホーム化するのもいいでしょう。ただし、どこまでスマート化するのかによって初期費用もランニングコストも異なります。自分にとって必要な機能を知ることから始めてもいいかもしれません。

スマートホームとは？主な特徴を理解する

スマートホームとは、最新の情報通信技術やIoT（Internet of Things=モノのインターネット）を活用して、家中の設備をインターネットでつなぎ、スマートフォンや音声によって連携・制御する住宅のことを指します。音声アシストなどによって照明やエアコンを稼働させたり、音楽を聴いたりできると言えば、すでに実践している人も少なくないでしょう。宅内Wi-Fiを使ってスマートテレビを導入している家庭も増えています。これらもスマートホームの一つと言えます。

スマートホームの概念自体は古くからありますが、最近になって、スマートホーム向けIoT機器の国際標準規格やセキュリティ認証制度が整備されたこと、省エネ基準の適合義務化、「居住サポート住宅」の認定制度が開始されたことで、注目度が高まっています。高齢者の見守り、共働き子育て世帯の安心・安全な生活を推進するスマートホームの導入が一般化しつつあります。

主な特徴は、外出先からも照明やエアコンのオンオフが可能なこと、使用状況によって電力の自動制御が可能となり省エネになること、防犯カメラや室内の見守りカメラ、玄関の遠隔施錠などのセキュリティ面の向上などが挙げられます。先に紹介した音声アシストによる家事の時短なども快適な生活につながるでしょう。

スマートホーム化は、今後のAI技術の進歩によって、ますます進化していくと思われます。実際の生活において、どこまで導入するのか、どのような快適性を求めているのかを考える必要があるでしょう。

導入する際の注意点とコストを抑えるポイント

スマートホーム化にはスマートリモコンやスマートスピーカーなど、IoT家電の導入が必要です。また照明やエアコン、テレビなどのスマート家電、それらを動かすためのWi-Fi環境も整えなければなりません。細かい点としては、現状のコンセントの数では不足する可能性もありますので、電気工事によって増設しなければなりません。

スマートスピーカーを導入し、それと連動する家電のみを購入して設置するだけであれば、それほど大きな金額にはなりませんが、スマートホーム対応の玄関ドアへの取り替えとなれば、工事費は大きくなります。家全体をスマートホーム化するのであれば、既存のシステムキッチンや、浴室など住宅設備の買い換えが必要になり、リフォームローンなどの利用も視野に入ってくるでしょう。

また、注意点としては、停電などによりスマート家電が使えなくなった際、どのように対応するのか考えておくべきでしょう。電気代などのランニングコストも増加する可能性はありますが、いざというときの対応と、交換修理などのメンテナンス費用も家計管理の上では大切です。

リフォームローンを利用するなら、利用範囲の確認も

設備の導入にあたって大がかりな工事が必要な場合は、スマートホーム化の経験があるリフォーム会社や住宅設備機器メーカーなどと十分相談するようにしましょう。

また、リフォームローンを利用する場合、資金使途として、どこまでの工事が適用になるのか確認しておきましょう。金融機関の一般的なリフォームローンの資金使途として、主なものは次のとおりです。

  • 住宅の増改築、内装、外装、修繕資金
  • システムキッチン、ユニットバス等の住宅関連設備資金
  • 門塀、造園、車庫等の外構工事資金

この他、リフォームと同時に行う家具・インテリアの購入資金を資金使途として認めている金融機関、商品もあります。

必要な機能だけを取り入れて段階的にスマートホーム化するといった場合や、リフォームローン適用外の場合は、資金使途が自由なフリーローンもあります。

リフォーム費用と合わせて、スマートホーム化の費用もチェックし、くれぐれも家計負担が重くなりすぎないように計画しましょう。

【参考リンク】

私が書きました

伊藤 加奈子 （いとう かなこ）

ファイナンシャル・プランナー。

大学卒業後、リクルート（現リクルートホールディングス）に入社。不動産、住宅、マネー情報誌の編集者、マーケティングプランナーを経て2003年独立。フリーランスで各種媒体のエディトリアルアドバイザーを務める。2013年沖縄移住後は、各種WEBサイトに不動産、ライフプラン、マネープランに関するコラムの執筆を中心に活動中。

※執筆日：2025年11月21日

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