第28回
キャッシングの返済方法と借りる前に知っておきたい注意点
- キャッシングの返済方法や注意点について
- キャッシングの返済方法
- キャッシングの返済をするうえの注意点
- キャッシングの返済で大切にしたいポイント
- まとめ
- カードローンの総合ランキング
急な入り用ですぐに使えるお金が欲しいときに、「キャッシングが利用できれば便利」と感じることはありませんか。しかし、お金を借りる際には返済についてもしっかりと計画することが必要です。ズルズルと返済が長引いてしまうと高い利息を払うことになってしまうだけでなく、再度利用が必要なときに借り入れできなくなるリスクもあります。
今回は、キャッシング利用を検討している人が実際に借り入れする前に知っておきたい返済方法と注意点を見ていきましょう。
キャッシングの返済方法や注意点について
キャッシングの返済方法を見ていく前に、キャッシングには大きく分けて2種類あることを知っておきましょう。
- クレジットカードに付帯しているキャッシングサービス
クレジットカードの付帯サービスとして定められたキャッシング枠内で借り入れできるサービスです。 - 銀行や消費者金融などの金融機関が提供しているキャッシングサービス
銀行や消費者金融などの金融機関が提供しているキャッシング商品です。
一般的に後者は「キャッシングローン」や「カードローン」といわれています。ただし、ATMから現金で引き出せる機能のことをキャッシングと呼ぶ場合もあります。
カードを使ってATMから現金を引き出すという借入方法や利息のかかり方、2者の間には似ている部分も多い傾向です。しかし、異なる部分もありますのでキャッシングを検討する際は返済方法を含め、自分が借り入れする金融機関の条件をきちんと確認してから利用するようにしましょう。
なお、この記事では以降、消費者金融系の金融機関が提供しているキャッシングサービスについて説明していきます。
キャッシングの返済方法
キャッシングの返済方法には、「一括払い」と「リボ払い」の2種があり、どちらかを選ぶことができます。しかし、金融機関によってはリボ払いのみ取り扱うところもあるようです。
一括払い
一括払いは、簡単にいうとキャッシングした借入元金と利息を合わせて一括で返済する方法です。「毎月1日~末日までの利用分を、翌月あるいは翌々月の定めた日に口座振替」というように、金融機関ごとに決められている請求サイクルにもとづき、口座振替で一括引き落としされるのが一般的です。
たとえば、8月2日に3万円、8月15日に2万円キャッシングした場合、金融機関の請求サイクルにもとづき、9月あるいは10月の定めた日にまとめて5万円+利息が振り替えられる仕組みです。
指定されている返済日を待たずに、先に返済することもできます。その場合、金融機関が指定する口座への振り込み、あるいは指定ATMでの入金が必要です。しかし、借入日から返済日までの利息を一緒に返済することが必要なため、借り入れた金融機関に連絡して正確な返済額を確認しなければいけません。なお、口座振り込みで返済する場合には、金融機関によって異なりますが振込手数料が別途かかります。
また、借り入れ時に一括払いを選んでいた場合でも、後からリボ払いに変更することも可能です。同月内に予定以上に借り入れてしまった場合や何かの事情で指定の口座振替日に一括返済できなくなる場合には検討してみるのもいいでしょう。
リボ払い
リボ払いはキャッシング利用額に関わらず、毎月一定額を返済する方法です。簡単にいえば、いくらの借り入れをしても毎月支払いする金額は同じということになります。ただ、毎月のリボ払い金額は、キャッシング残高に応じて決められる場合がほとんどです。
たとえば、毎月のリボ払い金額が1万円、請求サイクルは毎月月末までの分を翌月○日に支払いするものとしましょう。この場合、8月2日に3万円、8月15日に2万円キャッシングした場合、9月○日の支払額は1万円、10月○日の支払額も1万円……という具合に、キャッシング借入残高がなくなるまで支払いを続けていきます。
実際の返済は、金融機関指定のATMで毎月入金していく方法や、毎月口座振替で返済する方法などさまざまです。なお、リボ払いで返済中でも余裕資金ができたときに、キャッシング残高を一括あるいは一部返済することもできます。一括払い同様、金融機関指定のATMでの入金や指定された口座へ振り込みすることが必要です。
キャッシングの返済をするうえの注意点
キャッシングの利用には利息がかかります。キャッシングの返済をするうえでの注意点を見ていきましょう。
キャッシングの金利
キャッシングは「借り入れ」ですから、返済する際は利息も一緒に支払わなければなりません。支払う利息を抑えるためには、できるだけ金利の低いものを利用するのが効果的です。金融機関ごとに貸付金利が異なりますが、消費者金融系のキャッシングでは実質年率の最低を3%~5%程度と低く設定しているところもあります。しかし、どの金融機関もたとえば○%~△%というように幅を持たせているのが通常で、借入金額などによって実際の金利が決まります。
そのため、利息制限法についても知っておくといいでしょう。キャッシングのように消費貸借における利息の契約は利息制限法第1条によって上限金利が次のように定められています。借り入れしている元本の額によって金利の上限が異なるのが特徴です。
- 10万円未満:年20%
- 10万円以上100万円未満:年18%
- 100万円以上:15%
借入金額が多いほど低くなりますが、無計画に借入金額を多くすれば良いということではないことは理解しておきましょう。
キャッシングの利息
利息のかかり方についてもしっかりと押さえておきましょう。キャッシングをすると、「一括払い」の場合でも「リボ払い」の場合でも利息がかかります。
クレジットカードでのショッピングでは支払方法が一括払いなら利息がかからないからか、カードローンでのキャッシングでも一括払いなら利息がかからないと考える人も希にいるようです。クレジットカードのショッピングとお金を借りるキャッシングはまったく異なるものであることをあらためて認識しておきましょう。
ちなみに、利息は日割りで加算されていく仕組みです。そのため、キャッシング利用日から返済日までの期間が長くなるほど利息額が多くなっていきます。可能であれば口座振替日まで待たずに早めに返済していくのがおすすめです。
キャッシングの返済で滞納した場合
万が一、このような勘違いや手違いにより規定どおりに支払いができない場合、返済を滞納したことになってしまいます。滞納すると「遅延損害金」を支払わなくてはならなくなりますので注意しておきましょう。
遅延損害金の取り扱いは金融機関によって異なる場合がありますが、多くの場合は、支払いすべきだった金額に対して滞納日数分の遅延損害金を金融機関所定の割合で日割り計算されます。遅延損害金にかかる利率は年20%としているところが多い傾向です。
延滞してしまった場合には、すぐに借り入れをした金融機関に連絡を取るようにしましょう。金融機関によって滞納分の支払い方法は異なりますが、一般的には指定された口座へ振り込みをする場合や、再度口座振替となる場合があります。遅延損害金は日割りでかかりますので、できれば振替日を待たずにすぐに振り込みをするのが良いでしょう。ただし、振込手数料がかかることには気をつけてください。
キャッシングの返済シミュレーション
例を挙げて、キャッシングの返済シミュレーションをしてみましょう。キャッシングをすると借入日から返済日まで、日割りで利息がかかる旨前述しましたが、次のように計算できます。
例1:20万円をキャッシングして、30日後に一括払いで返済、実質年率18%の場合
- 返済利息分
20万円×18%×30日÷365日≒約2,958円 - 返済元金分
20万円 - 返済金合計
20万円+2,958円=約20万2,958円
しかしながら、実際は金融機関によって決められている請求サイクルがあり、そのサイクルは金融機関ごとに異なります。その間の借入日数によって返済額が変わることに注意が必要です。
例2: 20万円を8月15日にA社でキャッシング、一括払い、A社は翌月末日請求(9月30日口座振替)、実質年率18%の場合
この場合、借入期間は47日間になります。
- 返済利息分
20万円×18%×47日÷365日≒約4,635円 - 返済元金分
20万円 - 返済金合計
20万円+4,635円=約20万4,635円
例3: 20万円を8月15日にB社でキャッシング、一括払い、B社は翌々月4日請求(10月4日口座振替)、実質年率18%の場合
借入期間は50日間になります。
- 返済利息分
20万円×18%×50日÷365日≒約4,931円 - 返済元金分
20万円 - 返済金合計
20万円+4,931円=約20万4,931円
借入元金が20万円の場合は、キャッシング金額および金利は同じでも返済日が3日違うだけで利息が約296円の差が出る計算です。キャッシングを検討する際にはこのような請求サイクルもよく確認したうえで、キャッシング日をずらしたり金融機関を選んだりすることも大切でしょう。
なお、例3で計算した金額を規定どおりに10月4日に支払いできず、10月10日に振り込みする場合はどのようになるでしょうか。この場合、10月5日から遅延日数分の遅延損害金がかかります。
例4:遅延日数6日間、遅延損害金の実質年率20%の場合
- 遅延損害金
20万円×20%×6日÷365日=約657円
10月4日に振り替えされるはずだった20万4,931円に遅延損害金657円を加えた、20万5,588円支払わなければなりません。さらに、金融機関の指定口座に振り込みをする場合には、振込手数料がかかるケースもあります。
キャッシングの返済で大切にしたいポイント
キャッシングをしたら、当然ですが返済しなければなりません。返済を順調に進めていくためにも次のことに注意しましょう。
キャッシングの返済で大切にしたいポイント
返済計画を立てる
そもそもキャッシングの実質年率は高めの場合が多く、返済までの期間が延びるほど利息が膨らんでいきがちです。また、返済を延滞すると遅延損害金が加算されるため、さらに支払額が増えてしまいます。返済遅延とならないよう、返済計画を立てることが大切です。
過剰な借り入れをしない
キャッシングは、手持ちのクレジットカードや消費者ローンのカードでATMからお金を簡単に引き出せることは大きなメリットです。しかし、利用することに慣れてくるとキャッシュカードで自分の銀行口座からお金を引き出すような感覚に陥り、頻繁に利用してしまう人も少なくありません。
自分の口座残高からの払い出しとは異なり、「キャッシングは日割りで利息がかかる借金なのだ」ということを忘れずに、過剰な金額は借りないように自分自身でコントロールすることが大切です。はじめから必要な金額を明確にしておくことで、借りすぎを防ぐようにしましょう。
繰り上げ返済を心がける
先のシミュレーションでも見ましたが、利息は1日ごとに増えていきます。請求サイクルは金融機関によって決められているため、自分が利用しているキャッシングによっては返済までの期間が長くなる可能性もあります。そのような場合、口座振替日まで待たず、繰り上げ返済をすることも考えるようにしましょう。
ただし、繰り上げ返済額や期間によっては、振込手数料のほうが多くかかる可能性もあります。自分で利息計算式に当てはめ、繰り上げ返済することで軽減される利息分と振込手数料の大小を比較しながら実行するようにしてください。
まとめ
急な入り用ができ、すぐに使えるお金が足りないときにはキャッシングが利用できれば便利です。しかし、キャッシングをすると返済が完了するまで日割りで利息がかかります。利息のかかり方や返済方法を知り、できるだけ利息を抑えられるようにしましょう。
何より大切なのは、返済計画をきちんと立てて、借りすぎないようにすることです。返済の仕方や返済までの期間は金融機関によっても異なりますから、さまざまな金融機関のキャッシングを比較して自分に最も合うキャッシングを選ぶようにしてください。
カードローンの選び方「イー・ローン」
キャッシングしたときの利息を抑えるために大切なことは「金利」「返済方法」「返済までの期間」が挙げられます。これらは金融機関によって異なりますので、さまざまな金融機関を比較しながら最も自分に適するキャッシング(カードローン)を選ぶことが大切です。
しかし、たくさんある金融機関のなかからウェブサイトでキャッシング条件を調べていくのは容易ではありません。そこで、おすすめなのが日本最大級のローンデータベースから検索できるポータルサイト「イー・ローン」の利用です。
「イー・ローン」では、実質年率やアクセス数、申込数、総合、さまざまな視点でランキングを確認することが可能です。カードローン選びに迷ったら、まずは「イー・ローン」のランキングをチェックしてみてはいかがでしょうか。
カードローンの総合ランキング
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横浜銀行
- 実質年率
- 1.500% ~ 14.600%
- 限度額
- 10万円 ~ 1000万円
-
- 実質年率
- 1.500% ~ 14.800%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
-
三井住友カード
- 実質年率
- 3.000% ~ 18.000%
- 限度額
- 1万円 ~ 800万円
-
第4位
- 実質年率
- 0.900% ~ 14.500%
- 限度額
- 10万円 ~ 1000万円
-
第5位auじぶん銀行
- 実質年率
- 0.980% ~ 17.500%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
-
第6位山梨中央銀行
- 実質年率
- 1.000% ~ 14.500%
- 限度額
- 10万円 ~ 1000万円
-
第7位百五銀行
- 実質年率
- 1.800% ~ 14.700%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
-
第8位第四北越銀行
- 実質年率
- 1.500% ~ 14.800%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
-
第9位七十七銀行
- 実質年率
- 1.500% ~ 14.800%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
-
第10位アイフル
- 実質年率
- 3.000% ~ 18.000%
- 限度額
- 1万円 ~ 800万円
また、このランキングはサービス選択時の参考情報を提供することを目的としており、ローン商品の商品性の優劣を示したり、イー・ローンとして特定の金融機関、ローン商品を推奨したりするものではございません。
文/續 恵美子