第774回

マイカーローンの仮審査を活用して最適なマイカー購入プランを

車を買おうと思っていますが、複数のマイカーローンの仮審査を受けて、通った中から特に有利なローンを利用することはできるのでしょうか? また、購入車種を決める前に仮審査を受けることはできるでしょうか?(Nさん 会社員、32歳)
複数の仮審査を受けて有利なローンを選んだり、あるいは車種が決まる前に仮審査を受けることも可能です。

複数のマイカーローンの仮審査を受けるのもOK!

ローンを利用して車を購入する際に、できるだけ有利なローンを利用したいというのは多くの人が考えることです。 では、マイカーローンの仮審査を複数受けることはできるのでしょうか。

多くの金融機関では仮審査後のキャンセルを認めています(もちろん無料です)。 そのため、複数のマイカーローンの仮審査を受けて、その中で有利なものを選ぶやり方は可能です。 候補となるマイカーローンをある程度絞り込んで仮審査を受けるとともに、ディーラーローンの条件なども調べておけば、最も有利な条件のローンを選ぶことができます。 場合によっては、仮審査を通ったマイカーローンの条件などを提示することで、ディーラーローンの交渉材料にするといった活用法もあるでしょう。

最終的に選んだ有利なローンについて正式申し込みを行い、それ以外のマイカーローンはキャンセルをします。 多少手間はかかるものの、少しでも費用を抑えてのマイカー取得につながります。

車種決定前の仮審査も可能

Nさんの質問にもありましたが、購入する車種が決まる前に仮審査を受けることも可能です。 購入する車が確定すると、納車までは通常1~2週間程度で、ローンをじっくり比較する時間はとりにくいのが現実です。 そのため、先に仮審査を受けて、借りられる有利なローンを絞り込んでおくことの意味はあります。

車種が決まらないということは、借入額も決まらないということですが、実はその状況でも仮審査を受けることは可能です。 実際には、想定される大まかな額で仮審査を受けることになります。 その後、車種や金額が決まったら、正式申し込みの時点で金額を変更します。 例えば、120万円で仮審査を通った場合でも、必要な資金が100万円だったなら、正式審査では借入額を100万円にすることができます。

仮審査で資金の見通しがついていれば、安心して車種を選ぶことができます。 先に仮審査を受けることのメリットは、この点にもあるといえそうです。

正式申し込みに必要な書類

仮審査は書類の提出などもなく簡易なものですが、正式申し込みでは次のような書類の提出が必要になります。 金融機関で異なる場合があるので確認しましょう。

正式申し込み時の必要書類
・申込書
・身分証明書(運転免許証・健康保険証等)
・年収確認書類(源泉徴収票または確定申告書等)
・車の見積書・仕様書等

なお、マイカーローンは「借りられるかどうか」以上に、「無理なく返せて家計への影響がないか」という視点が大事です。 車を購入する前に1度家計の点検をして、資金計画に無理がないことも確認しておきましょう。

【参考リンク】

私が書きました

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豊田 眞弓 (とよだ まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー、シニアリスクコンサルタント。

20代前半より経営誌や経済誌、女性誌と広く手がけるライターとして個人事業を展開。1995年より独立系FPとして、雑誌やムック、新聞、サイトへの寄稿・監修、相談業務、講師などで活躍。「今日からの お金持ちレシピ」(明日香出版)をはじめ共著本など多数。

※執筆日:2018年04月24日