第1155回NEW
住宅ローンの保証料・事務手数料の種類を解説!
- マンション購入を検討中です。諸費用のうち、住宅ローンの保証料・事務手数料が金融機関で違いがあることに気が付きました。どのタイプが自分に合っているのかどう判断したらいいでしょう?(会社員、29歳)
- 住宅ローンを選ぶとき、金利とともに注目すべきものとして保証料・事務手数料があります。この仕組みや選び方を理解しておくことは、賢いローン選びの第一歩と言えます。
保証料とは?
住宅ローンの保証料とは、万が一返済が滞ったときに、保証会社が金融機関へ立て替えを行うための費用です。借り手が直接保証会社と契約する形が一般的で、金融機関によって名称や金額が異なります。
保証料には主に3つのタイプがあります。1つは「一括前払い型」。ローン契約時に、借入金額や返済期間に応じて数十万円をまとめて支払う方式です。その分、金利が低く設定されることが多く、長期間借りる人や繰上返済を予定している人に向いています。途中で完済した場合、未経過分が一部返還される点も特徴です。
もう1つは「金利上乗せ型」。初期費用を抑える代わりに、金利が0.2%前後上乗せされるケースが一般的です。初期費用を少なく済ませたい人や、頭金・引越費用など他の出費がかさむ時期には選びやすい方法です。ただし長期間借り続けると、結果的に一括前払い型よりも返済総額が多くなる場合があります。
最後の1つは、そもそも保証料がかからないタイプです。保証料がかからない代わりに、次項で説明する事務手数料として同程度の手数料が発生する金融機関もあります。このタイプの事務手数料の相場は2.2%(税込)で、保証料と同程度です。
事務手数料とは?
「事務手数料」は、金融機関が住宅ローンを実行する際の事務処理にかかる費用で、金額は銀行によって異なります。ただし、保証料と異なり、借り換えなどの際に事務手数料が戻ることはない点に注意しましょう。
タイプとしては2種類あります。まず1つは「定額型」。通常は、3.3万円や5.5万円(いずれも税込)などと手ごろで、わかりやすいのが特徴です。メガバンクや地方銀行などに多い傾向があります。
もう1つは「定率型(融資額連動型)」。借入額の2.2%など、一時金として高めの事務手数料がかかる一方で、適用金利が低めに設定されるケースが多いようです。比較的金利が低めのネット銀行などに多く見られるタイプです。たとえば3,000万円を借りた場合、2.2%の事務手数料なら66万円(税込)になります。事務手数料定率型の場合、保証料が不要となるケースも多く見られます。
どう選ぶ?選択のポイントは?
では、こうした保証料や事務手数料はどう選べばいいでしょう? 一般的には、次の3タイプに分類されます。
- 保証料無料+事務手数料定率型(ネット銀行等)
- 保証料一括前払い型+事務手数料定額型(メガバンク、地方銀行等)
- 保証料定率型+事務手数料定額型(メガバンク・地方銀行等)
自己資金をたくさん準備できている場合は1~3いずれのタイプでも選択でき、金利や付帯サービスなどで選択することができますが、そうでない場合や初期費用を抑えて手元に資金を残したい場合は、3に該当する保証料定率型+事務手数料定額型のタイプが向くと言えます。
また、毎月の返済額をできるだけ抑えたい場合は、金利上乗せ負担がないタイプ、つまり2の保証料一括払い型+事務手数料定額型が向きます。繰上返済や借り換えを行う予定があるなら、事務手数料定率型は一切戻らず避けたいので、2または3が向くでしょう。
そのほか、ペアローンを組む場合には2本分の事務手数料がかかるため、事務手数料定率型の1は避け、2または3の方が初期費用を抑えられると考えられます。
住宅ローンを比較するには、適用金利の差もあるため、最終的にはトータルコストで比較検討すべきです。ですが、最初の整理のしかたとして、保証料・事務手数料のタイプで絞り込むのは1つの方法と言えそうです。より自身に合った商品を選んでくださいね。
私が書きました
ファイナンシャル・プランナー、シニアリスクコンサルタント。
20代前半より経営誌や経済誌、女性誌と広く手がけるライターとして個人事業を展開。1995年より独立系FPとして、雑誌やムック、新聞、サイトへの寄稿・監修、相談業務、講師などで活躍。「今日からの お金持ちレシピ」(明日香出版)をはじめ共著本など多数。
※執筆日:2025年11月04日
住宅ローンの総合ランキング
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- 適用金利(年率)
- 0.590% ~ 0.680%
- 金利体系
- 変動金利
- 手数料
- 別
- 保証料
- 無
- 団信料
- 込
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常陽銀行
- 適用金利(年率)
- 0.950% ~ 2.875%
- 金利体系
- 変動金利
- 手数料
- 別
- 保証料
- 別
- 団信料
- 込
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りそな銀行
- 適用金利(年率)
- 0.640% ~ 2.875%
- 金利体系
- 変動金利
- 手数料
- 別
- 保証料
- 込
- 団信料
- 込
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第4位
- 適用金利(年率)
- 0.975%
- 金利体系
- 変動金利
- 手数料
- 別
- 保証料
- 無
- 団信料
- 込
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第5位常陽銀行
- 適用金利(年率)
- 1.970%
- 金利体系
- 全期間固定(40年)
- 手数料
- 別
- 保証料
- 別
- 団信料
- 込
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第6位
- 適用金利(年率)
- 0.590% ~ 0.680%
- 金利体系
- 変動金利
- 手数料
- 別
- 保証料
- 無
- 団信料
- 込
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第7位
- 適用金利(年率)
- 0.650%
- 金利体系
- 変動金利
- 手数料
- 別
- 保証料
- 無
- 団信料
- 無
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第8位
- 適用金利(年率)
- 0.750% ~ 3.075%
- 金利体系
- 変動金利
- 手数料
- 別
- 保証料
- 込
- 団信料
- 込
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第9位
【新規借入専用】SBI新生銀行『パワースマート住宅ローン変動金利(半年型)』
SBIマネープラザ- 適用金利(年率)
- 0.590% ~ 0.680%
- 金利体系
- 変動金利
- 手数料
- 別
- 保証料
- 無
- 団信料
- 込
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第10位きらぼし銀行
- 適用金利(年率)
- 0.870% ~ 2.875%
- 金利体系
- 変動金利
- 手数料
- 別
- 保証料
- 込
- 団信料
- 込
また、このランキングはサービス選択時の参考情報を提供することを目的としており、ローン商品の商品性の優劣を示したり、イー・ローンとして特定の金融機関、ローン商品を推奨したりするものではございません。
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