第1037回

リフォームローンはこんなことにも利用可能!

リフォームをしようと調べていたら、リフォームローンの資金使途が意外に幅広いことに気づきました。どのようなケースで利用できるのでしょうか。(Oさん 会社員 39歳 東京都在住)
金融機関によっても異なりますが、いわゆるリフォームのほか、空き家の解体やシロアリ駆除などで利用したり、中には、借りているリフォームローンの借り換えで利用できる商品もあります。ニーズに合うリフォームローンを探しましょう。

バラエティに富む資金使途

リフォームローンは、住宅の増改築や内装や水回りなどの修繕をするときに利用するローンです。不動産を担保に借りる有担保ローンもありますが、ここでは無担保のリフォームローンに絞って見ていきます。

無担保のリフォームローンは、住宅ローンや有担保ローンに比べ、借入可能額は低めで、金利もやや高めとなりますが、比較的審査が早く、借り入れしやすい傾向があります。Oさんが気づかれたように、リフォームローンは直接的なリフォーム以外にも利用することができます。金融機関によっては増改築に留まらず、解体費用やシロアリ駆除、太陽光発電設備の設置工事、家具・照明器具などの購入費用、既存リフォームローンの借り換えなど、幅広く対応しています。

実際のリフォームローンの資金使途の例を見てみましょう。幅広い内容になっているのがわかりますね。

例1
  1. 本人(家族)居住用住宅の改良に必要な資金
  2. 本人(家族)所有の居住用住宅の解体に必要な資金
  3. 下記エコリフォームに関する資金
    (1)太陽光発電設備設置工事
    (2)オール電化リフォーム資金
    (3)ガス発電設備設置工事
    (4)その他省エネルギー住宅工事
  4. 他社のリフォームローン借換資金
例2
  1. 増・改築、改修・補修資金
  2. システムキッチン、ユニットバス設置などの住宅関連設備資金
  3. 門塀、造園、車庫などのエクステリアの資金
  4. 家具、照明器具などのインテリアの資金
  5. マンションの外壁、給排水施設などの共用部分の修繕工事負担金
  6. 白アリ駆除に係る資金
  7. 他金融機関等の既存リフォームローンの借換資金
  8. 借換に伴う諸費用(支払利息・印紙税等)

ただし、居住要件に注意!

リフォームローンを利用する際に注意すべきことがあります。対象物件が、本人や同居家族の「居住用住宅」に限られていることです。現在住んでいない住宅や、賃貸用の住宅など居住用でない建物のリフォームを行う場合などには利用できません。

もし、リフォームローンの条件に合わない住宅のリフォームを行いたい場合は、資金使途が問われないフリーローンや不動産担保ローンなどが選択肢になります。

【参考リンク】

私が書きました

豊田 眞弓 の写真

豊田 眞弓 (とよだ まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー、シニアリスクコンサルタント。

20代前半より経営誌や経済誌、女性誌と広く手がけるライターとして個人事業を展開。1995年より独立系FPとして、雑誌やムック、新聞、サイトへの寄稿・監修、相談業務、講師などで活躍。「今日からの お金持ちレシピ」(明日香出版)をはじめ共著本など多数。

※執筆日:2023年07月19日