第44回

リフォームローンで叶った住み替え&リノベーション。予想以上に快適です。

東京都の緒方さんご夫婦は、長年住んだ3階建ての家から、築40年を超える古い平家に引っ越し、リノベーション。飼い始めた大型犬と共に快適に暮らしています。

オーナーさんデータ
東京都 緒方さんご一家(仮名)
家族構成:
夫(61歳・会社員)、妻・久子さん(50歳・会社員)、大型犬1匹
購入時の世帯年収:
750万円
購入した物件:
中古住宅(木造平屋。築40年以上、1LDK)
延床面積:
37m2
購入価格:
780万円(+リノベーション代450万円)
自己資金:
920万円
利用ローン:
セゾンファンデックス「住宅リフォームローン」
金利タイプ:
変動金利型
金利:
3.8%(2015年9月実行。※2016年9月現在で3.6%)
借入金額:
310万円
借入期間:
10年
毎月の返済額:
31,100円

東京郊外の3階建ての一軒家に住んでいた緒方さんが、同じ地域にある平屋に引っ越そうと考えたのは、2015年の夏のことでした。
久子
はじめは投資用に目を付けていた物件なのですが、いくつかの理由から「ここに住んでも良いのではないか?」と思い始めました。最も大きな理由は大型犬のオールド・イングリッシュ・シープドッグを飼い始めたことです。当時はまだ小さかったのですが、1年後には30kgを超えるような犬種で、階段を上り降りすることが多い今の家で飼うのは辛い。平屋なら負担も減り、30m2ほどの庭もあって、そこでも犬を遊ばせられます。
さらにいうと、夫が還暦を迎えた私たち夫婦にとっても、今後3階建ての家での生活は辛くなってくるのではないかと思えました。そこで今までの家を人に貸し、私たちは住み替えることにしたのです。
ただし、問題は延床面積37m2という狭さ。これまでの家の約2分の1でした。スペースを最大限に活用するために、リノベーションすることにしました。
久子
実は以前の家も大規模なリノベーションをした上、夫婦共に建築関係の仕事をしているので、リノベーションには慣れていました。今回も水回り以外、原形をとどめないほど、改装しました。
もともと間取りは1LDKでしたが、仕切りを取っ払ってワンルームのようなつくりに変えました。前の家でも同じように仕切りを取っ払ったのですが、やはり、開放感が生まれ広く感じますね。

リノベーション前は、昔ながらの家という間取り。仕切りが多く、手狭に感じる

仕切りを取っ払って、広々としたLDKと寝室を実現

とはいえ、この狭さではさすがに物が収納できないので、不用品を処分する一方で6畳のロフトを新設。さらに、家の外周の壁面に屋根をつけて、ストックヤードをつくりました。

6畳のロフト。座っても頭が付く低さだが、大容量の収納スペースが確保できた

家の外側も、ストックヤードを新設。海外のポスターを飾り、おしゃれな雰囲気に

前回のリノベーションでは使わなかった、新たな材料を導入しました。
久子
床の材質が硬く平滑だと、犬は滑って歩けなくなりますし、ダニアレルギーの私はカーペットが無理です。そこで、ネットで探し見つけたのが「ボロン」。ビニールを畳のように編み込んだような素材で、通常は飲食店やアパレルなど店舗用に使われているものです。少し値が張るのですが、犬の爪が滑らず汚れで変質しない。触った感覚も、冷たすぎず、硬すぎず、ちょうど良い塩梅でした。これは大当たりでしたね。

ビニールを編み込んだような「ボロン」。一般住宅ではあまり使われない素材だとか

前回は自分たちでもかなり作業をしたのですが、疲れきってしまったので、今回は施主支給が中心でした。ボロンの他、もともと白く仕上がっている天井ボードを買ってきて、大工さんに施工だけお願いしました。このボードは断熱性と防音性に優れている上、塗装もクロス貼りも必要なく、工期が短縮できます。その分、コストも節約できました。
住み替えたことで、家の広さは半分になったものの、以前と比べて格段に生活しやすくなったそうです。
久子
階段の昇り降りがないことや、掃除の手間が半分以下で済むことがこんなに楽だとは思いもしませんでしたね。広さも夫婦二人ですし、物を減らしたので、慣れてしまえばそこまで狭いとは思いません。犬も気持ちよさそうに暮らしています。

30m2の庭があったことも、購入の決め手となった

ローン借入額は310万円。セゾンファンデックスの「住宅リフォームローン」を選びました。
久子
再建築不可物件(建て替えができない物件)だったので、ローンを組むのは難しいと思っていましたが、ノンバンク3社から良い返事をもらいました。最終的に選んだのは、セゾンファンデックス。決め手は共同担保が必要なかったことです。いま、不動産投資もしているのですが、他にも投資物件を増やしていこうと考えていたので、担保を温存しておきたかったためです。他の2社の方が多く借りられたのですが、担保なしの魅力が勝りました。
結びに、これから住宅の購入を検討している人へのメッセージをお聞きしました。
久子
正直なところ、20~30代の頃はこのような小さな平屋に住むとは思ってもみませんでした。でも、年齢やライフスタイルの変化で、人間、好みは変わるんだな、と実感しましたね。この経験を踏まえて言えるのは、若い時に家を買うときは、住み替える可能性も視野に入れておくこと。そのためには、なるべく安い家を買って、その分貯金することをおすすめします。私たちが住み替えができたのは、安い中古の家に住んでいて、自己資金を多く持っていたからです。
ライターからのコメント。

接道義務に違反していたり、区画整理予定地に選ばれていたり、といった理由で再建築ができない「再建築不可」の物件は、ローンの審査が通らないことが多いですが、ノンバンクなら比較的柔軟な対応でローンを組めることがあります。金利が比較的高めだったり、共同担保が必要だったり、といった条件もありますが、検討する価値はあるでしょう。

文/杉山直隆、企画/カデナクリエイト、編集/イー・ローン