第725回

支払利息を減らせる可能性も!自動車ローンも「借り換え」するべき?

昨年、年末商戦で安くなった時期に自動車を買い替えました。忙しかったこともあり、早く手続きができるディーラーの提携ローンを申し込みましたが、他にローンの選択肢があったのでは?と思っています。 自動車ローンも借り換えができるのでしょうか?(Kさん 会社員 32歳)
自動車ローンも、住宅ローンのように借り換えが可能です。 金利負担を抑えたいなら現在よりなるべく金利の低い自動車ローンを探してみましょう。

自動車ローンの種類

現在、Kさんはディーラーで申し込んだ提携ローンを利用されているということですね。 提携ローンは、信販会社や自動車メーカー系列のファイナンス会社が扱っているオートクレジットになるのが一般的です。 自動車販売店で手続きができるため手間がかからず、審査期間も比較的短いので、忙しい方には利用しやすいローンだと言えます。 また、審査基準も一般的には銀行の自動車ローンより柔軟です。

自動車ローンには、ディーラー提携ローンの他に、銀行や信用金庫等の金融機関で申し込む自動車ローン(マイカーローン)もあります。銀行や信用金庫等で申し込む自動車ローンは、ディーラー提携ローンと比較して審査基準が厳しく、審査期間も長くなりますが、金利が低いのがメリットです。 平日に申し込みに行く時間が取れないなどの理由で敬遠しがちですが、インターネットや電話で審査申込、来店不要の郵送での契約ができる金融機関もあります。

自動車ローンも、住宅ローンと同様に借り換えができますので、現在のディーラー提携ローンより低金利で借入可能な金融機関があるかどうかを調べて、審査を申し込んでみると良いでしょう。

借り換えのメリットと注意点

今より低金利の自動車ローンに借り換えができれば、支払利息を減らせるのがメリットです。 毎月の返済額でみるとそれほど利息の負担を感じないかもしれませんが、支払利息総額では大きな違いが出てきます。 今後、お子様の教育費や住宅購入資金にもお金が必要になってきますので、余計な支出はなるべく減らしたいものです。

【参考】自動車ローン種類による返済額と支払利息の例
※借入金額200万円、返済期間60カ月、ボーナス払い無し
ローン種類 実質年率 毎月返済額 支払利息総額
ディーラー提携ローン 6.0% 38,666円 319,936円
金融機関の自動車ローン 1.5% 34,620円 77,187円

(筆者作成:諸費用は考慮せず。毎月返済額、支払利息総額は参考値)

金融機関に自動車ローンの借り換えを申し込む際、まずは借り換えでも利用可能かどうかをチェックしましょう。 イー・ローンの自動車ローン検索機能では、「借り換えローン」と条件を絞って検索できるので便利です。 また、保証料は金利に含まれていることが多いようですが、別途必要かどうか、事務手数料の有無、申込必要書類なども確認しておきましょう。 また、借り換え時にはこれまでのディーラー提携ローンは一括返済ということになりますが、その際に手数料が必要な場合もあります。これらのトータルコストを考えて借り換えを判断するとよいでしょう。

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福島 佳奈美 (ふくしま かなみ)

ファイナンシャルプランナー(CFPR)。

大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務し、出産を機に退社。子育て中の2006年にファイナンシャルプランナー(CFPR)資格を取得する。その後、教育費や保険・家計見直しなどのセミナー講師、幅広いテーマでのマネーコラム執筆、個人相談などを中心に、独立系FPとして活動を行っている。

※執筆日:2017年05月12日