第675回

いよいよ企業の選考解禁!金銭面で子どもの就活をサポートするには?

来年、大学を卒業する息子が就活の真っ最中です。前半戦の会社説明会や有料就活セミナーに参加したため、予想外にお金を使ってしまいました。これから選考活動に臨みますが、お金が足りません。どうしたらいいでしょうか?(Y・Oさん 53歳)
就活にかかる費用は、親御さんにとって、お子さんを社会に送り出すための最後の子育て資金と言えるかもしれません。大学を卒業するまでの教育資金は用意していても、就活費用までは考えていなかった、あるいは用意していても足りない親御さんもいるのではないでしょうか?そんな場合は、カードローンやフリーローンの利用を検討してはいかがでしょうか。

就活費用の全国平均金額は16万円強!

2017年3月卒業・修了予定の学生さんの就活スケジュールは、前半戦の会社説明会やエントリーシート提出は3月から、そして本戦の企業による選考(筆記試験・面接)が6月からスタートします。 就活全般を通してお金は必要で、会社訪問や面接などの際に着るリクルートスーツ一式、住まいと会社を往復する交通費、住まいと就職希望地が遠距離の場合の宿泊費、資料・備品代、有料講座受講料などがかかります。

では、これら費用はどれくらいかかるのでしょうか?「2016年度日経就職ナビ学生モニター調査結果(2015年10月発行)」によると、全国平均で162,902円でした。ただ、地域によって費用は異なり、最も高いのが「九州・沖縄」の232,601円、次いで「東北」の199,508円でした。 地方は交通費・宿泊費用が高くなる傾向が見て取れます。一方、「関東」は140,642円、「近畿」は159,903円で、首都圏は平均金額より低くなっています。交通費・宿泊費用が少なくてすむからです。

これら就活費用は「親に出してもらった」が50.5%で、学生の半分は親がかりです。ご相談者も息子さんの就活費用を用意されていたようですが、前半戦で予想外に使ってしまったとのこと。 お金が足りないことで面接をキャンセルしてしまうなどの支障が出てしまうと、親としても、息子さんとしても悔いが残るでしょう。そこで、不足分を用意する手段の1つとして、カードローンやフリーローンの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

少額の借り入れ向きのカードローンやフリーローンとは?

カードローンやフリーローンは、就活費用のような、比較的少額の借り入れ向きのローンです。両者は、借り入れるお金の使い道は自由という点は同じですが、それぞれ特徴が異なります。

カードローンは、借入限度額内であれば、原則何度でも追加で借りることができます。このため、必要なお金をその都度、借りられて便利です。ただし、就活費用だけでなく、お金が足りなくなるとつい借りてしまい、いつまでたっても返済が終わらない可能性があります。 一方フリーローンは、一度借りたら追加で借りることは基本的にできません。もし、足りないことに気づいて追加で借りる場合は、改めての申し込みと審査が必要です。その代わり、毎月一定額を返済していくことで計画的な返済がしやすくなっています。

フリーローンについては、過去のコラムも参考にして下さい。

【参考リンク】

カードローンとフリーローンのそれぞれの特徴を把握して、ご自分の返済スタイルに合った方を選ぶようにしましょう。

【参考リンク】

私が書きました

小川 千尋 (おがわ ちひろ)

ファイナンシャル・プランナー。

1994年ファイナンシャル・プランナー資格取得。資格取得後、以前から携わっていた出版物の編集・執筆の経験を活かし、独立系ファイナンシャル・プランナーとして、マネー誌や一般誌、新聞、ウエブサイトなどのマネー記事の編集・執筆・監修などの執筆関連業務および個人のライフプランなどの相談業務、セミナー講師として活動。

※執筆日:2016年05月19日