第450回

エコカー補助金復活!前回と何が違うの?

エコカーの補助金制度が復活したと聞きました。条件は前回と同じでしょうか?またいつまでに購入すれば使えますか?(H.Uさん25歳 男性)
年末に2011年度第4次補正予算案が閣議決定し、エコカーの補助金が復活する見通しとなりました。まだ現時点で成立はしていませんが、エコカーの購入を考えている方にとっては最も気になるニュースですよね。前回と違う点を中心に説明しましょう。

復活するエコカー補助金制度の概要は?

前回のエコカー補助金制度については第345回のコラムをご覧ください。

【参考リンク】

前回は「古い車を廃車してエコカーに買い替える」場合と「エコカーを買う」場合の2コースが用意されていました。ところが今回は「エコカーを買う」場合のみとなり、入り口がシンプルになりました。
補助金の対象となるエコカーは、平成27年度燃費基準を達成しているか、平成22年度燃費基準を25%超過して達成した乗用車(軽を含む)になります。前回の条件の1つであった「排ガス性能4つ星」ははずれましたが、燃費基準は10%厳しくなり、対象車種は絞られた格好。けれどトヨタ自動車のホームページを見てみると、普通車30種、軽自動車1種が対象になっています。まずは自分の希望する車が該当するかどうか、自動車メーカーのホームページを見たり、ディーラーに確認したりしてみましょう。
気になる補助金額は普通車が10万円、軽自動車が7万円です。軽自動車は前回より2万円増額されました。閣議決定をした2011年12月20日から2013年1月31日までに新規登録されたエコカーが対象で、第4次補正予算成立後に申請を受け付けることになっています(申請締め切りは2013年2月28日)。
まだ法案も成立していませんし、締め切りも1年以上先なのでゆっくり検討したいところですが、申請総額が予算総額3000億円に達した場合、その時点で終了することに注意しましょう。前回も最後の猛烈な駆け込み需要により、締め切り前に打ち切りとなってしまいました。余裕を持って早めに動いた方がいいですね。

資金計画が不安な方は自動車ローンの検討を

エコカーは現金購入のみならず、ローン・割賦・クレジットで購入されたものも対象となります。なるべく早く購入したいけれど資金計画に不安がある・・・という方は、自動車ローンもしっかり比較して選びましょう。負担を抑えるために、なるべく低金利のローンを利用したいものです。昔はディーラーと提携している金融機関から申し込むことが一般的でしたが、今は自分でより有利な自動車ローンを探し出し、ネット経由で簡単に申し込みをすることができます。イー・ローンの自動車ローンランキングを見てみてください。金利に保証料を含めた実質年率が、3%を切る魅力的なローンが多数存在しています。ディーラーの見積もりと比べてみましょう。

【参考リンク】

イー・ローン内での探し方の手順は、自動車ローンの中の新規購入ローンのページから始めます。「借入金額」や「借入期間」などを入力して検索して下さい。すると最優遇金利の低いローンから一覧になって出てきます。その中で気になるものを比較リスト(最大5つまで)に登録し、後でゆっくり詳細を調べます。多くのローンの中から自分に合ったものを効率よく探すことができますよ。

【参考リンク】

もっと手元資金を抑えるのであれば、残価設定ローンの検討もあり

残価設定ローンとは、車の価格から3~5年後の下取り価格(残価)を差し引き、その金額でローンを組むというものです。例えば200万円の車で5年後の残価が80万円と設定されている場合、200万円から80万円を引いた120万円をローンで払っていくというイメージで考えれば分かりやすいと思います。
残価設定ローンの場合は、ディーラーが所有者になりますが、自動車税や重量税を支払うのは使用者になりますので、補助金は出ると考えてよいでしょう。
ただし、3~5年後も乗り続けるつもりで購入するのであれば、トータルコストは、かえって高くなる可能性もあります。向き不向きがありますので、詳しくは第414回のコラムをご覧ください。

私が書きました

神田 理絵 (かんだ りえ)

ファイナンシャル・プランナー、住宅ローン・アドバイザー、心理カウンセラー。

大学卒業後、大手総合商社へ入社し、貿易事務に携わる。その後、税理士事務所、社会保険労務士事務所を経て2005年に独立。現在は生命保険や住宅ローンの見直し、資産運用に関する相談や、各種マネーセミナー、FP資格取得講座の講師、コラムの執筆等で活躍中。大人だけでなく、小学生向け金銭教育活動にも力を注いでおり、首都圏を中心に、今までの実務経験と女性の感覚を生かした独立系FPとして活動中。

※執筆日:2012年01月05日