第43回

住宅ローンで叶ったアメリカンハウス。細部まで希望通りです。

埼玉県在住の田辺さん夫婦は、2階建てのアメリカンハウスを新築。カッコよくて住み心地がいい、理想のマイホームを手に入れました。

オーナーさんデータ
埼玉県 田辺さん(仮名)ご一家
家族構成:
夫(35歳・会社員)、妻・美紀さん(38歳・パート)、子ども2人
購入当時の世帯年収:
600万円
購入した物件:
新築戸建て(2階建て・3LDK)
購入価格:
2,600万円(建物2,000万円、浄化槽300万円、他)
延床面積:
約145m2
利用ローン:
埼玉懸信用金庫「さいしん住宅ローン」
金利タイプ:
変動金利型
金利:
0.85%(2013年11月実行)
ローン借入金額:
2,600万円
借入期間:
35年
毎月の返済額:
7.1万円

3年前、マイホーム購入に踏み切った美紀さん。住まいへの夢を膨らませていたものの、当初はノープランでした。
美紀
下の子どもが小学校に入学する前、消費税が上がらないうちにマイホームを購入しようと考えていました。前に住んでいた所が手狭になったのを機に、親の土地に家を建てることにしたのですが、最初はアメリカンハウスに住みたいという強い思いはまったくありませんでした。
そんな気持ちが180度変わったのは、住まいにすごく詳しい友人のおかげ。彼女に相談し、助言を受けて地元の工務店に足を運んだら、そこでアメリカンハウスに出会ったのです。初めてピンときて、「かっこいい!この家が好き!!」と感動しました。
アメリカンな雰囲気は昔から好きでした。実家の近くに米軍基地の街・福生があり、子どもの頃、遊びに行って英語が書かれたお店や看板などをよく目にしていたからかもしれません。大人になってからもグアムなど海外旅行に行ったときには、アメリカンな建物に惹かれていましたね。
設計・施工は、最初に訪れた工務店ではなく、同じく地元で注文住宅を請け負う別の工務店に依頼しました。工務店在籍の一級建築士の方と話し合い、アイデアをいただきながら決めていきました。
外観はアメリカンハウスならではの造りを採用。室内は間取りにこだわり、動線を意識しました。
美紀
カバードポーチとラップサイディングが、アメリカンハウスに多い外観の特徴です。カバードポーチは、玄関先に屋根を伸ばして設けられた半屋外空間のこと。ラップサイディングは、幅の細い板を重ね張りして仕上げる外壁の工法のこと。どちらも採用することにしました。
一番こだわったのは間取り。方眼紙を買ってきて、自分なりに間取り図を何度も何度も書いて検討。生活しやすい動線をあれこれ考え、リビングダイニングを中心に、どの部屋にも行きやすいようにしました。

アメリカン住宅に多い、屋根付きの半屋外スペースがある。

リビングの天井は通常より30センチ高く、開放感を感じる。
天窓から採光することで非常に明るい

リビングダイニングは15畳以上。床や壁に無垢材を使用。
木が好きで緑と茶色のアメリカンテイストに

照明などの設備器具を自分で購入し、業者に取り付けを依頼。インテリア小物もこだわって選び、アレンジしたり、手作りしたモノもあります。
美紀
照明などの設備アイテムの発注を業者に一任するのではなく、自分でネットショップなどで購入して業者の方に取り付けてもらう方式に。「施主支給」と呼ばれるやり方ですね。お気に入りのアイテムを自由に選べて、しかも費用を安く抑えられるのがメリットです。
インテリア小物もネットショップやリサイクルショップを巡り、こだわりのモノを揃えました。新品の飾り棚をアレンジしてレトロ調にしたり、100円ショップのグッズをアメリカン風にしたり。ステンシルが趣味で、型紙とアクリル絵の具を使い、いろんなグッズに英語の文字をプリントしています。
自分でできることは自分ですることで、予算内で部屋の隅々まで自分の理想を叶えることができましたね。

時計、ステンドグラスなど、オシャレな小物が部屋を演出。
時計は新品をレトロっぽく塗装した

お気に入りの鉄の棚も、塗装で錆びた雰囲気を出している。
棚に並ぶ小物は、100円ショップのグッズをステンシルした自作の品々

「設置してよかった」というガレージスペース。
車は入れず、趣味の空間、荷物置き場など多目的に使って重宝している

ローン借入額は2,600万円。埼玉懸信用金庫の住宅ローンを選びました。
美紀
前述したように土地は親のものなので、借り入れは建物とそれに絡む資金のみ。地元の信用金庫にお願いしました。やはり地元密着ということで安心感があります。
金利タイプを固定型か変動型かで悩みましたが、金利の低さから変動型を選択。当時、変動型は0.85%で、固定型よりも低金利で魅力でした。ただ、最近は変動型の金利だけでなく、長期固定型の金利もかなり低くなっていますよね。低金利で10年20年と固定されるなら、借り換えもありかなぁと思っています。
最後に、住宅購入を検討している人へのメッセージをお聞きしました。
美紀
アメリカンハウスを建てる場合は、大手のハウスメーカーよりも地元の工務店を選んだほうがいいと思います。我が家がそうだったように、何かとわがままを聞いてもらえますからね。大手のハウスメーカーだと前述した施主支給ができないケースも多いため、自分好みのアメリカンテイストに仕上げるのは難しいでしょう。こだわりを実現したいなら、腕のいい大工さんがいる地元の工務店がベスト。ネットで検索すればアメリカンハウスを手がける工務店はどの地域でも探せるはずです。
ライターからのコメント。

美紀さんのコメントにもあったように、住宅ローンの長期固定型の金利水準がかなり低くなっています。新規借入にしろ借り換えにしろ、固定型10年で金利が1%を切るのはもはや当たり前。中には0.5%を切る金融機関もあります。今後、金利が上がると予想するなら、今のうちに低金利の長期固定型を比較検討して選ぶのが賢いかもしれません。

文/百瀬康司、企画/カデナクリエイト、編集/イー・ローン