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実際どうなの、その“ちょい上” ワンランクアップしてみました。

実際どうなの、その“ちょい上” ワンランクアップしてみました。

飛行機にビジネスクラスがあるように、うな重に上があるように、ザクにシャア専用があるように――。世のあらゆるモノやサービスには「ちょい上」クラスがあるもの。その価値を知っている者と知らない者とでは、何だか人生の豊かさが変わってきそうな気がします。あまたある「ちょい上」たるものの使い心地はいかがなものか?節約してでも、ボーナスをはたいても体験すべきか?検証すべく、庶民派かつ恐妻家ライターのモモセが気になるワンランクアップ商品を体験取材。背伸びしない目線で語る、お気軽体験ルポコーナーでございます。

第3回
3万円の高級シートで、映画を観てみた(前編) (2013年01月08日)

ちょい上した人
ライター・モモセ

1971年生まれ。ビジネス誌、マネー誌を中心に活躍。デキるビジネスマンへの仕事術取材。賢い投資法や節約術など相当数取材している。のに、なぜかデキない、カネない、家での権威がないという、ナイナイづくしの庶民派ライター。好きなロックバンドは男闘呼組。

特注シートで、シャンパン付き!?

正月といえば映画である。年末年始、映画会社は各社大作をロードショーしてくるからだ。例えば『男はつらいよ』。毎年、新作が正月に公開されるたび、観にいっていたなあ。

なんて言いつつ、最近はどうも映画館から足が遠のいていた。いや、もちろん、寅さん役の渥美清がとうの昔に亡くなって『男はつらいよ』の新作が作られなくなったこともある。

しかし、何よりもこの時期の映画館は極めて混雑。隣席と密着して映画を観るのが、どうにもつらいよ。しかも長時間シートに座っていると、おしりもつらいよ。つまり「普段はDVDで済ませても、新春映画くらいは映画館で観たい!」なんて思いながらもなんとなく億劫になっていたのだよ。

「モモセさん。それなら、今回はすごい映画館に行ってみましょうか」と、情報だけには敏感な編集者Hからそんな連絡が入った。「すごい」って、何が?

「1席5,000円の高級シートで映画鑑賞できる映画館が新宿にあるんですよ。ふつう映画は大人1枚1,800円だから実に2倍以上。どうせ正月だからって、海外旅行はおろか温泉旅行にすら行けないんだから、これくらいのゼイタクなら許されるんじゃないですか? 奥さんに」

うむ。それはすごい。しかしH、甘いのだよ。我が家では5,000円を超える私の消費活動は、礼儀として妻に稟議を出さねばならんのだよ。そしてまず通らないのが、本気でつらいよ。だからぜひ取材で行かせてください。

「新宿ピカデリーに来ました」
ズン! 今回ご協力いただいたのはこちら。 『新宿ピカデリー』
東京都京都新宿区新宿3丁目15番15号
TEL:03-5367-1144
http://www.shinjukupiccadilly.com/
JR新宿駅から徒歩5分。白い外観が特徴的なシャレオツな映画館でございます。ちなみに名前の由来は、ロンドンの繁華街、ピカデリーサーカスから、なのだそうです(豆知識)。

さて、この新宿ピカデリー。そもそも1958年に開館した新宿松竹会館をルーツに持つ由緒ある映画館だが、2008年に大幅リニューアル。その際に「プラチナシート」と呼ばれる、特別な“ちょい上”シートを設けたのだという。

とにかく、まずはチケットを購入するか…と思ったら、Hが言う。
「あ、チケットはネットで購入してあるので、大丈夫です」

さすがプラチナ。インターネット経由でチケット購入ができるのか。わずらわしいチケット購入のために行列に並ぶ必要もないとは、ビバ!IT革命!!

「いや。今は他のシネコンでもチケット予約だけなら、ネットでできますよ」

うん。だよね(知らなかった…)。拍子抜けしたが、プラチナのスゴさを痛感するのは、その直後だった。

「んまあ! 入り口が違うのね」
駐車場側からスルっと入ると見えてくるのがこの表示。同じ新宿ピカデリーで映画を楽しむにも、一般の入り口とプラチナシート利用者は別の入り口が用意されています。これが格差社会ということですね(←違う)。

というわけで、多くの一般客がエスカレーターでぞろぞろとチケット売り場を目指す中、プラチナな私たちはプラチナ専用入り口へ進む。またすぐに見えてくるのが、コレだ。

「専用エレベーターですよ」
なんというか、いちいち「専用」なのです。VIPというより、まるでシャア。ただし3倍早いわけではありません。

いちいち普段はあり得ないVIP待遇にさらに気を良くして、いざプラチナシートが用意されている5Fフロアへ――。

「いらっしゃいませ」。

おおっ、間接照明に照らされた真っ白な空間に受け付けの男性が。まるでホテルのフロントのような出迎えである。

「ちょっと緊張しちゃってます」
プラチナ専用の受付窓口。まったくもってホテルのようですよ。

でもって、予約したチケットをもらうと「どうぞ、こちらへ」と案内される。

いよいよプラチナシートかと思うと、さにあらず。映画の上映1時間前から利用できるプラチナラウンジというのがあり、プラチナ利用者はこの豪華なラウンジを無料で使えるのだ。それが、ココ。

「これが映画の待合室かい?」
ドン。「ひろーい!ひろーい!!」と無邪気にはしゃいでしまいます。「俺が釣ったサーモンは、そうさな……これくらいはあったぜ!」と自慢しているわけではありません。

「それにしても、これまたシャレた待合室ですねえ」とH。たしかに。広いだけでなく、落ち着いた雰囲気でリラックスできる。まるで銀座の高級クラブにでも来た感じだ。行ったことないけど。

少なくとも、そのゴージャスさ、スタイリッシュさは上野のキャバクラは軽々超えている。いや、そちらも行ったことないけど(嫁さん対策)。

いずれにしても、単に映画を観に来たのに、そこにいる自分が場違いな気もして、心地良い緊張感を感じてきた。すると…。

「あったか~い!」
席につくなり、オシボリが運ばれてきました。なんというありがたいサービス。思わず、顔をひとふきするのが、昭和の男でつらいよ。

「いかがですか。ほかの映画館とはかなり違うでしょう?」とここで話しかけてくれたのは、新宿ピカデリーのマネージャー・安藤詞貴さん。

ええ、明らかに上野のキャバ…いや、映画館とは大違い。前述したように、プラチナシートができたのは4年前、一体どんな狙いが?
「映画館には『狭い、汚い、古臭い』といった印象がつきまとい、お客様の足が遠のいているのは否めません。しかもお金を払っていただくのにホスピタリティとは無縁の世界でしたよね。そんな従来の映画館のイメージを打破した空間やサービスをお客様にご提供できれば…と思い、プラチナシートを設けさせていただいたのです。高級シートで映画をゆっくり鑑賞できるのはもちろん、お酒やオードブルなどのメニューもご用意しています」(安藤さん)

「え、頼んでいません…」
説明を受ける最中、今度は高級なシャンパンと、上品なお菓子が運ばれてきましたよ。

注文していないけど…と焦っていたら、5,000円の料金に含まれているとのこと。え、そうなの? 聞けばシャンパンは有名なブーブ・クリコなのだとか。それこそ銀座のクラブで頼んだら、これだけで2,000円くらいとられそうだ。そう考えると、プラチナシート5,000円、すでにもう「もととった感」がしてきた。

「いっぱい、やっか?」
ひと安心して、かれこれ数年ぶりのシャンパンで乾杯!

ところで、プラチナシートはどんな人たちが利用するのだろうか?

「カップルやご夫婦が、誕生日などの記念日に利用されるケースが多いですね。そんな需要に応えたアニバーサリープランもあり、ご好評いただいています。また、新宿という場所柄、買い物をした後に気楽に立ち寄る方もいらっしゃいます」(安藤さん)

上映作品にもよるが、多い時で1日30組もの人が、一席5,000円のプラチナシートを利用するのだという。うむ。これは嫁さんとの結婚記念日に新宿で買い物からのプレミアムシートで映画、なんてなったら、少しは私の株もあがるというもの。結果、1ヵ月の私の小遣いが上がるならうれしいなあ。

と妄想しているうち、前の回の上映が終わったようだ。

「では、シートのほうへ…」と誘われて、スクリーンのある館内へ。すると――。

「おお、これは絶景!」
なんとプラチナシートは、2階席。だから、ズドーンと見晴らしの良いところから、大スクリーンを望めるというわけです。「俺が釣ったサーモンは、そうだな……こ~れくらいはあったね!」とウソぶいているわけではありません。

「ちなみに実際の目線はこんな感じ」
いやあ、もうこの見晴らしはゼイタクです。

プラチナシートは、このベストポジションに計20席設置されていた。そして、このシートがすごいのだ。かのイタリアの高級家具メーカー、カッシーナ・イクスシー社が、新宿ピカデリーのためにオリジナルでデザインした特注シートだという。いや、正直カッシーナなんとかなんて知らなかったからネットで調べたのだが、ちょっと奥さん、ソファが400,000円とかするじゃあーりませんか。特注ということはそれ以上のお値段がするシートということだ。何それ?自動車?とにもかくにも、さっそく座ってみることに。

「これがプラチナシートだ!」
なんというか、ここで1泊していいですか? そんな極上のフィット感。従来の映画館の座席が飛行機でいうエコノミークラスだとしたら、ビジネスクラスといったところでしょうか。

で、このシートの隠れたポイントは足元のオットマンだろう。映画館でドンと足を前に置いて伸ばせる愉悦……。
長時間、映画を見ていても、これならケツは痛くならない。リラックスした姿勢で大迫力の映画を楽しめるなんて、最高だ。

そして座席ごとに仕切りが設けられているのも大きい。これなら隣席が気にならない。しかも座席には小さなひじ掛けテーブルと手元ライトが付き、テーブルにシャンパンを置いて飲みながらの鑑賞もOKなのだ。

「いっぱい、やっか?」
本日2回目。

やばい。すごくいい。映画にはポップコーンよりシャンパンだぜ! テンションは最高潮。早く映画を観たくてうずうずしてきた。そんな矢先、マネージャーの安藤さんから思いもよらないひと言が――。

「モモセさん、じつは、5,000円の高級プラチナシートとは別に、ペアで30,000円のプラチナルームもあるんですよ。どうせならそちら観ますか?」

なぬっ! 30,000円って、オレの月の小遣いより多いじゃんか! なにそれ、見たいし、観たいし、2泊くらいしたいよ! というわけで、我々はなんと30,000円のプラチナルームへ足を延ばしてみることにした。(次回へ続く)

ちょい上コラム

~チケットはオンライン予約&クレジットカードで購入が吉!?~

今回取材した新宿ピカデリーのみならず、今は席をオンライン予約できるシネコン・映画が少なくない。深夜や早朝でも各シネコンのサイトから上映時間と空席状況をチェック! 自宅や外からでも席を確保できるわけだ。クレジットカードで決済すれば、さらにカンタン、かつポイントも稼げる。ちょいお得なので、試してみては。

※文/百瀬康司、企画構成/カデナクリエイト、編集/イー・ローン