金利の種類

金利の種類は?

ローン金利の主な種類としては、固定金利と変動金利があります。
固定金利は借入時に適用された金利が変わらないタイプで、変動金利は市場金利の動向に連動して適用金利が変わるタイプをいいます。このほか、住宅ローンに限れば、固定金利選択型や、段階金利型固定金利、上限金利特約(キャップ)付変動金利などもあります。一般的に、金利上昇期には、変動金利よりも固定金利の方の適用金利が高く、金利下降期には固定金利よりも変動金利の方の適用金利が高めになる傾向があります。

1.固定金利

完済まで借入時に決定された金利が適用されます。固定金利は10年国債の利回りなどに連動し決定されます。返済額も一定なので総支払額もあらかじめ決定することになり、毎月の家計管理や将来の家計見通しも立てやすいというメリットがあります。ただし、金利は他のタイプのものより高くなります。
なお、住宅ローンの場合は借入時から完済時まで金利が固定される全期間固定金利型と、当面の一定期間(3年、5年、10年、20年など)を固定する固定金利選択型が一般的です。
<注意点>
借入後、金利が低下した場合は結果的に金利負担が大きくなる可能性もあります。金利の低下幅がある程度大きくなった場合には、その時点で再度、固定金利のローンに借り換えることにより、金利負担の軽減を図ることが可能です。なお、手続きに諸経費がかかる場合もありますので注意が必要です。

2.変動金利

変動金利は、短期プライムレートなどの市場金利の動向に連動して適用金利が変わるタイプです。短期プライムレートとは、銀行が市中金利を参考に決定する借入期間1年以内の最優遇金利です。他の金利タイプのローンと比べると一般的にその時点での金利は低くなり、特に低金利時代や金利下降時期においてはそのメリットを享受しやすくなります。
<注意点>
適用金利が変動するので、金利が上昇すればその分金利負担が大きくなり返済額もアップします。借入当初の返済額のみならず、金利が上昇した場合でも返済可能かどうかを十分に検討する必要があります。
なお、住宅ローンの場合には一般的に適用金利は半年に1回見直されますが、返済額は5年間固定されるケースがよくあります(5年ルールと呼ばれています)。適用金利の変動により返済額が見直された際でも、増幅額は25%以内(125%ルールと呼ばれています)など決められていますので、返済額については比較的家計の見通しも立てやすいのですが、金利が大幅に上昇している場合には、返済額の殆どが金利にまわってしまい元本がなかなか減らない、という状況も起こり得ます。

金利タイプの選び方

どのタイプの金利を選択するかは、ローンを組む際の重要なポイントです。金利動向や借入期間、借入額、将来的なライフプランなどを勘案して、よく検討しましょう。

<固定金利の選択が望ましいケース>

  • 金利の上昇が予想される場合
  • 借入額が比較的多い場合
  • 長期で借入する場合
  • 短期ローンでも金利上昇期に借りる場合

<変動金利の選択が望ましいケース>

  • 金利の下降が予想される場合
  • 金利が上昇した場合でも返済が可能である等、借入額が比較的少ない場合
  • 短期のローンを組む場合(金利上昇期以外)

また、一部の金融機関では、固定金利と変動金利の両方を組み合わせた住宅ローンの借入が可能ですので、住宅ローンを検討している方は覚えておきましょう。