第699回

夢のキャンピングカー。高額だからこそ自動車ローン金利の比較を!

子どもたちが大きくなってきたので、家族でアウトドアライフを楽しみたいと思っています。若いころからキャンピングカーに憧れていて、この機会に購入しようと考えています。自動車ローンを利用することになりますが、注意点はありますか?(K・Sさん 43歳 会社員)
購入するのがキャンピングカーであっても、自動車ローンの借り方は通常の車を購入する際と変わりません。ただ、価格がファミリーカーより一般的に高額で、借りる金額も大きくなりがちなので金利の比較をしっかりしましょう。

車の維持費、レジャー費も含めた返済計画を立てて

近年、キャンピングカーの人気が高まっているようです。 筆者は、キャンピングカーのユーザーはお金持ちか高収入な人、または、定年退職後の悠々自適なシニアと思っていました。 しかし、一般社団法人日本RV協会によるキャンピングカーの「ユーザー像」に関する調査結果を見ると、そうではないことがわかりました。

ユーザーの年齢は40~50代の現役世代が70%を占め、職業で最も多いのが「会社員(42.2%)」、世帯年収は400万円未満(21.0%)か1,000万円以上(19.5%)でした。 高収入の人がいる一方、一般的な年収の人もキャンピングカーライフを楽しんでいる様子が見て取れました。 購入価格は、500万円台(22.0%)、600万円台(17.0%)、400万円台(15.5%)で、400万~600万円台が半分強を占めています。やはり、高額な部類に入る買い物ですね。

さて、400万~600万円台のキャンピングカーの購入に自動車ローンを利用するには、ローンの毎月の返済額は当然ですが、年間維持費(駐車場代、修理費、ガソリン代、自動車保険料、車検費用、税金など)を月割りにした金額、レジャー費も含めて、ムリのない返済計画を立てたいものです。 キャンピングカーのユーザーになると、キャンプやドライブが目的でもあるのでレジャー費が増えるからです。 宿泊を伴うレジャーは車中泊できるのでホテルや旅館に泊まるより安くすむでしょう。けれど、回数が増えれば、かかるレジャー費は侮れません。

借りる金額が大きいので金利の低い自動車ローンを選んで

ムリのない返済計画を立てるポイントは、頭金、返済期間、金利の3つです。 頭金はできるだけ多く用意し、借りる金額を少なくしましょう。 返済期間は、自動車ローンの場合、金融機関で異なりますが、3年・7年・10年が一般的です。 3年で返済計画にムリがなければいいですが、毎月の返済額が大きくなってしまうなら、7年か10年を取り扱っている金融機関を選びましょう。

金利も金融機関で異なります。金利には固定型と変動型のタイプがありますが、自動車ローンでは変動型を取り扱う金融機関が多いようです。 変動型は、将来の金利上昇が心配要素ですが、7年・10年の返済期間では、さほど不安視することはないでしょう。 むしろ、金利の低さで選ぶべきだと考えます。

金利は、超低金利時代を反映して低めに設定している金融機関がほとんどです。 固定型、変動型でも1%台を採用しているところもあります。 借りる金額が大きいので、金利をしっかり比較して低い自動車ローンを選びましょう。

そして、余裕資金ができたら繰り上げ返済など随時返済を利用して残高を減らし、早く完済するようにしたいものです。

【参考リンク】

私が書きました

小川 千尋 (おがわ ちひろ)

ファイナンシャル・プランナー。

1994年ファイナンシャル・プランナー資格取得。資格取得後、以前から携わっていた出版物の編集・執筆の経験を活かし、独立系ファイナンシャル・プランナーとして、マネー誌や一般誌、新聞、ウエブサイトなどのマネー記事の編集・執筆・監修などの執筆関連業務および個人のライフプランなどの相談業務、セミナー講師として活動。

※執筆日:2016年11月04日