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FPからのアドバイス

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第532回
企業の資金調達方法は多様化!?普及する電子手形とは? (2013年08月16日)

数年前から始めた事業がやっと軌道に乗ってきたので、さらなる事業の拡大を目指して仕入れを増やしたいと思っています。そこで、仕入れ代金の支払い方法を考えているのですが、金融機関で借り入れをするほかに、手形を利用する方法もあります。手形には「電子手形」というものがあるようですが、どのようなものなのでしょうか?(Nさん 40代 会社経営)
従来からある紙ベースの手形とは異なり、パソコンやFAXによる手続きで手形取引を行うことができます。2009年11月にスタートした新しい制度ですが、ペーパーレスにすることでコストカットやリスク回避ができ、手続きも金融機関に出向く必要がないなど、利便性が高いため利用者が増えています。資金調達方法のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

事業を行ううえで大切なことのひとつが「資金繰り」

事業を行う上で大切なことはいくつかありますが、その中のひとつに「資金繰り」があります。どんなに売上が増えても、コストカットをしていても、利益が出ていても、お金のやりくりができていないと経営が成り立たなくなることがあります。

以前、私が税理士事務所に勤めていた頃、経営者の方とよくお話したのがこの「資金繰り」でした。既に確保できている現預金、これから入金されるお金、これから支払わなければならないお金のタイミングを見て資金不足にならないようにするのが資金繰りです。経営戦略上、とても重要なことで、資金不足になりそうなときには、事前に察知して対策を打っておかないと「黒字倒産」ということになりかねません。そのため、資金繰りに利用できる資金調達方法を知って活用することが大切です。

手持ち資金が不足するときには、金融機関などで借り入れをして支払ったり、買掛金として後払いにするという方法があります。そのほかにも検討したいのが今回取り上げる手形です。特に「電子手形」は従来の手形のデメリットを解消するために新サービスとして導入されました。

「電子手形」は紙ベースの手形に比べて使い勝手が良い

買掛金同様に支払いを先送りできるのが「手形」です。従来は紙ベースの手形のみであり、その現物の管理や決済するために金融機関へ出向くなどの手続きが必要でした。それが、2008年12月に電子記録債権法が施行され、2009年11月から「電子手形」サービスが始まりました。ペーパーレスになったことで、さまざまなメリットがあります。

<紙ベースの手形と比較した電子手形のメリット>

  • ・手形を保管するための場所が不要になる
  • ・ペーパーレスになることで印紙代が不要、手形の郵送もなくなりコストダウンできる
  • ・インターネットやFAXを利用することで手続きが簡便になり、事務が合理化できる
  • ・多様な取引(手形を一部は割引、一部は譲渡といった分割ができるなど)が可能になる
  • ・紛失や偽造、盗難などのリスクを回避できる
  • ・資金を回収する側の期間が短縮される

「手形」という資金繰りに適した機能はそのままに、さらに使い勝手がよくなっているのが「電子手形」です。サービスが始まってもうすぐ4年ですが、2013年6月末現在の利用者登録数は約21万社に達しています(株式会社全銀電子債権ネットワーク調べ)。昨年末は5万社にも満たなかったものがここにきて急速に普及してきているようです。

【参考リンク】

「電子手形」の利用方法と注意点

「電子手形」を利用するためには、事前に金融機関と利用契約を結ぶ必要があります。一定の審査を受けた後に利用契約の締結となりますので、利用したい時期を考えて早めに準備しておきましょう。提出書類は金融機関によって異なりますが、本人確認ができる書類や印鑑証明書、商業登記簿謄本などが必要になります。また、利用料金も金融機関によって異なりますので、メインバンクのほかいくつかの金融機関を比較してみると良いでしょう。

そのほかには、良い面だけでなく、注意する点も確認しておきましょう。「電子手形」はインターネットやFAXで手続きを行いますので、パソコンがダウンして手続きができなかったり、人的ミスで、手続きすべき手形を間違ってしまうという事もあり得ます。また、インターネットで不正アクセスをされる可能性もありますから、セキュリティ面を強化しておくことも必要になります。あくまでも人の手が介することを忘れずに、慎重に二重チェックを行うなどの体制を整えて利用するようにしてください。また、当然のことですが、手形の内容に間違いがないか確認することも大切です。この点はペーパーレスになっても、変わりませんので利用時には注意しましょう。

このように「電子手形」は新たなサービスですが、手形は従来からある制度です。利用されてきた歴史は長いので、まずは「手形」そのものを理解し、手続きの簡便さを活用するために「電子手形」の仕組みを理解したうえで利用してください。

【参考リンク】

担当:中森 順子 (執筆:2013年08月09日)

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