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FPからのアドバイス

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第510回
奨学金を延滞する若者が急増!?教育資金不足には奨学金か教育ローンか? (2013年03月15日)

長男が志望校に合格し大学進学が決まりました。次男もいるので、長男にだけ手元の資金を使うわけにはいきません。そこで奨学金を検討していましたが、返済について悩みを抱える若者に関する問題が報道されるのを見て、教育ローンにすべきか迷っています。(Nさん 39歳 会社員)
奨学金も教育ローンと同様に、返済をしなければならないものですから、返済しながらも日々の生活を豊かに過ごせるよう、しっかりと計画を立てて利用する点は同じです。今回は、奨学金の実態、教育ローンとの違い、手続き方法について、簡単にアドバイスしますので、ぜひ参考にしてください。

「奨学金」は「ローン」と同じ!?

  • 「学生支援機構から裁判予告のはがきが届いたが、どうしたらよいか?」
  • 「650万円の無利子奨学金があるが、大学院を出ても就職先がなく、返済の見込みがない」

日本弁護士連合会が2013年2月に実施した電話相談「奨学金返済問題ホットライン」には、453件の相談があり、その多くは奨学金を借りたが返済に困っている20代、30代の若者であった、という内容のニュース記事が掲載されていました。

奨学金の代表と言えるのが、日本学生支援機構が扱う公的な奨学金です。無利子の1種と有利子の2種があります。奨学金の返還状況をみると、奨学金の返済が遅れている人数は、2004年の198万人に対して2011年が334万人と、7年間で130万人以上も増えています。不景気や就職難などで返したくても返せない奨学生も多く、社会問題化しています。

返済が遅れたり口座振替不能になると、本人や連帯保証人、保証人に文書と電話で督促が行きます。それでも返済されずに長期間の延滞が続いた場合は、人的保証の場合と機関保証の場合で流れは少し異なりますが(下表参照)、支払督促申立等の措置を経て、最終的には強制執行へと段階的に進んでいくことになります。また、延滞分には年率10%の延滞金が日割でつきます。

2010年度からは、3ヵ月以上の滞納者は「全国銀行個人信用情報センター」に登録されるようになっていて、2011年2月現在ですでに1万件を超えたことが報じられています。一度登録されると、返済した後でも記録は5年間残り、クレジットカードや住宅ローンの利用が制限される可能性があります。

「奨学金」というと、気軽に利用できるイメージがありますが、実態はローンとなんら変わりはありませんから、利用する際には、こうした延滞時のことも知って利用する必要があります。

【参考】日本学生支援機構の奨学金を長期間延滞してしまうと・・・

<人的保証の場合>

長期間延滞が続くと、次のような民事訴訟法に基づく法的措置をとることになります。

  • (1)支払督促予告・・・長期にわたり延滞し、督促しても返還しない場合は、本機構の顧問弁護士名で履行期限を指定した支払督促の予告をします。
  • (2)支払督促申立・・・支払督促予告の指定期限を過ぎてもなお返還しない場合は、裁判所に支払督促の申立をします。
  • (3)仮執行宣言付支払督促申立・・・支払督促の申立をしてもなお返還しない場合は、裁判所に仮執行宣言付支払督促の申立をします。
  • (4)強制執行・・・仮執行宣言付支払督促の申立をしてもなお返還しない場合は、強制執行の手続きをとります。

※注意

  • ・支払督促以降の手続きにかかった費用は、返還者の負担になります。
  • ・返還金の充当順位は、督促費用があるときは、まず督促費用に充当し、次に延滞金、利息(第二種奨学金のみ)、最後に元金の順になります。

<機関保証の場合>

延滞が続いた場合、次のような督促を行うことになります。

  • (1)一括返還請求・・・返還期限が到来していない分を含め、返還未済額の全額、利息および延滞金を返還していただきます。
  • (2)代位弁済請求・・・本機構から保証機関((公財)日本国際教育支援協会)に対し、返還未済額の全額、利息および延滞金について請求を行います。
  • (3)保証機関からの請求・督促・・・代位弁済がなされた場合、(公財)日本国際教育支援協会から、代位弁済額の一括請求を行います。
  • (4)強制執行・・・返済に応じない場合は、(公財)日本国際教育支援協会が強制執行にいたるまでの法的措置を執り、給与や財産を差し押さえます。

(日本学生支援機構ホームページより抜粋)

奨学金か教育ローンか?判断するポイント

相談者は「奨学金と教育ローンのどちらを利用するかで迷っている」とのことですが、選択のポイントは4点に絞られます。

まずは、入学金や初年度納入金などでまとまった資金が必要なのか、あるいは毎月の生活費を補うための資金が必要なのか、資金使途を確認しましょう。まとまった資金が必要なら教育ローンが、学生生活の中でかかる分を補うのであれば、毎月受け取れる奨学金が向くかもしれません。ちなみに、教育ローンの中には支払い済みの費用でも利用可能なローンもあるほか(払込み票等の資料は必要)、1人暮らしの家賃分が借りられるものもあります。ニーズに合わせて利用するといいでしょう。

2つ目は、奨学金の利用条件に当てはまるのか確認しましょう。奨学金には年収制限があり、一定額を超えると利用できないことです。下の制限を超える場合は、教育ローンを利用せざるを得ません。

【参考】日本学生支援機構の奨学金の所得制限の目安
世帯人数 第一種 第二種
給与所得者 給与所得以外 給与所得者 給与所得以外
3人 836万円 362万円 1,080万円 594万円
4人 890万円 404万円 1,142万円 656万円
5人 923万円 437万円 1,263万円 777万円

給与所得者:源泉徴収票の支払金額(税込)
給与所得以外:確定申告書等の所得金額(税込)

(日本学生支援機構ホームページより抜粋)

また、3つ目として、必要なタイミングに間に合うのかどうか確認しましょう。日本学生支援機構の奨学金を受け取れるのは入学後になります。そのため、合格と同時に支払う入学金や初年度納入金は間に合いません。その資金を用意できていなかったか、不足する場合は教育ローンになるでしょう。教育ローンの審査回答は、比較的早い金融機関が多く、金融機関によっては、支店へ出向かなくても手続き可能な教育ローンもあるので、急ぐ場合には便利です。

最後に、誰が責任を持って返済していくのか確認しましょう。「奨学金」は子どもが契約をして借りるので、子どもの債務となります。一方、「教育ローン」は親が契約をして借りるので、親の債務となります。

【参考リンク】

以上の4点から、教育資金の負担についてお子様と話し合って、奨学金を利用するのか、あるいは教育ローンを利用するのか、結論を出すといいでしょう。

それぞれの手続き方法は?

申込みについては、日本学生支援機構の奨学金は学校で行います。「予約」は高校3年の時に在学している学校で行います。入学後に申込む場合は大学へ問合せをします。

教育ローンについては、申し込みの際に必要な書類が過去記事に詳しく出ていますので、参照してください。

【参考リンク】

なお、イー・ローンのサイトで教育ローンを検索するとわかりますが、審査も6時間から2日など短いものが多く、あるいは来店不要のものもあって、今からでも十分に利用できます。金利なども比較しながら、上手に選ぶといいでしょう。

【参考リンク】

担当:豊田 眞弓 (執筆:2013年03月08日)

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