ローン比較リスト気になるローンを徹底比較!ローン比較リストへ
イー・ローン > FPからのアドバイス > 安倍新政権の「アベノミクス」で住宅ローン金利はどうなる?

FPからのアドバイス

FPからのアドバイス

雑誌・新聞等で活躍中のファイナンシャルプランナーがローンやお金に関する様々な情報をご提供し、ローンの借り方や返し方などをアドバイスしていきます。

第503回
安倍新政権の「アベノミクス」で住宅ローン金利はどうなる? (2013年01月25日)

年末に政権が変わってから、株価が上がり、為替も円安が進んできましたが、住宅ローンの金利はどうなるでしょう?変動金利で借りていますが、長期固定に借り換えるべきでしょうか?(Kさん 29歳 会社員)
将来のことなので断定はできませんが、政策の中身を見る限り、変動金利がほとんど変化しない一方で、長期固定はじわじわ上昇すると予測されます。長期固定型の住宅ローンに借り換えるなら、長期固定型の金利が上がらないうちに検討しましょう!

「アベノミクス」で株高、円安、長期金利が上昇する気配

2012年12月の第498回コラムで、新発10年債の利回りが文字通り過去最低水準となり、住宅ローン固定金利への借り換えの好機であることを取り上げました。しかし、その直後の衆議院総選挙で自民党が圧勝して安倍新政権がスタートし、状況が大きく変化したため、今回も再度、住宅ローンを取り上げます。

【参考リンク】

安倍新政権が打ち出す経済政策は「アベノミクス」などと呼ばれていますが、消費者物価指数の目標を2%におき、デフレ脱却のために大胆な金融政策に着手。金融緩和、財政出動、成長戦略を3本柱として打ち出しています。

安倍新政権誕生前後から、期待感から株価や為替が大きく反応し、株高、円安が進みました。アベノミクスで大きな財政出動(赤字国債発行)をしてデフレ対策を行うとの予測から、国債の価格が下がると見られ、債券安(利回り上昇)も招きました。2012年12月4日、新発10年物国債の利回りが0.695%をつけたのがほぼ最低の金利で、その後は上昇に転じています。1月中旬になってやや一服した感もありますが、今後もしばらくは今の傾向が続くと見られます。

住宅ローンに絞って見ていくと、大きくは、変動金利はあまり変わらず、長期固定はじわじわ上昇すると予測されています。

今後の住宅ローン金利はどうなる?

こうした状況の中で、住宅ローンをすでに借りている方はどう行動すべきなのでしょうか?「アベノミクス」によって、今後の住宅ローン金利はどうなるとみられるか、予測してみましょう。

まず、住宅ローンの金利は、長期固定型(10年以上の固定金利期間選択型も含む)と、変動型では、金利の決まり方が異なることを頭に入れておきましょう。

長期固定型の金利は「新発10年物国債」の利回りに連動し、変動型の金利は、銀行間の借入金利である「無担保コール翌日物」の金利に連動しています。「無担保コール翌日物」の金利は日本銀行による金融市場調節の操作目標となっていることから、「政策金利」と呼ばれています。

【参考リンク】

アベノミクスでは赤字国債を発行してデフレ対策を行う方向性のため、国債価格は下がると見ています。つまりデフレ対策のために財政出動をするほど、国債の金利が上がっていき、住宅ローンの長期固定型に影響を与える「新発10年物国債」の利回りもじわじわアップすると見られています。また、長期金利は将来の景気等を先取りする形で形成される面もあり、名目経済成長率2%を掲げているアベノミクスの実施によって、長期金利が先取りで上がるという面もあります。

一方、住宅ローンの変動型に関しては、アベノミクスの3本柱に金融緩和が入っていて、金融緩和を進めると宣言しているため、短期金利はさらに引下げ圧力がかかる可能性もあると見られています。もはや最低水準と思われている「無担保コール翌日物」の金利ですが、日本銀行の利子0.1%が付いているため、ゼロ金利政策としてこれを0%にすることでさらに引き下げる道も残っています。引き下げがないとしても、少なくとも現状の金利が維持されると見られ、変動型の金利の上昇はデフレ脱却が確実になるまでは見込めないと思われます。

なお、安倍新政権は、住宅ローン金利の急激な上昇による国民生活の影響をケアしながらデフレ脱却・景気回復を図ることを明言しているため、アベノミクスによるインフレで一気に住宅ローン金利(特に長期固定型)が跳ね上がることはないだろうと見られています。

固定金利型で借り換えるなら、早めの検討を!

では、すでに住宅ローンを借りている方はどう行動すべきかを考えてみましょう。

現在、変動金利や短期固定金利などで借りていて、「いつか長期固定金利に乗り換える」と考えていた人は、長期固定金利型に借り換えができるよう、具体的な検討を早めに始めてみてはいかがでしょうか。

例えば、今月(2013年1月)と先月(2012年12月)の住宅ローンの金利動向を見る限りでは、変動金利の住宅ローン金利の変動がない一方で、固定金利の住宅ローン金利がわずかに上昇しています。

変動金利は、しばらくの間は変わらないかもしれませんが、安倍政権の経済対策が進み景気が良くなってくれば、いずれは政策金利も上昇するでしょう。「変動金利が上がってきたから固定金利に借り換えよう」とした時には、既に固定金利の住宅ローン金利が大幅に上昇していていた…なんてこともありえますので、「このまま変動金利で借り続ける」という方は、今後の金利動向を常に注視しながら、金利上昇時の負担増に備えた、ゆとりある家計を維持していきましょう。

現在、固定金利で借りている人は、基本的に返済計画が変わらないので、そのままでも大丈夫ですが、現在長期固定金利は最低水準といえる状況であるので、固定金利から固定金利への借り換えにより、毎月の支払いを軽減したり、支払う利息の金額を軽減できる可能性があります。低金利で長期固定を借りられる最後のチャンスとなるかもしれませんので、金利が上がる前に早めに検討を進めてみてはいかがでしょうか。

*将来の金利動向はあくまでも予測です。借り換えなどを実行する際はご自身の判断でお願いします。

【参考】新発10年物の国債の利回り
時期 利回り
2010年10月から12月 1.1%台
2012年12月4日 0.695%
2013年1月17日 0.742%
【参考】無担保コール翌日物
時期 利回り
2010年10月 0.0%から0.1%
2012年11月27日 0.0%から0.1%
2013年1月17日 0.080%

※筆者調べ

【参考リンク】
住信SBIネット銀行住宅ローン(変動金利)
時期 適用金利(年率)
2010年12月 0.975%
2012年12月 0.865%
2013年1月 0.865%
【フラット35】借り換えスタンダードタイプ
時期 適用金利(年率)
2010年12月 2.400%
2012年12月 1.810%
2013年1月 1.990%
【フラット35】借り換え(お借入れ期間20年以下)スタンダードタイプ
時期 適用金利(年率)
2010年12月 2.150%
2012年12月 1.530%
2013年1月 1.660%

※イー・ローン調べ

担当:豊田 眞弓 (執筆:2013年01月18日)

メルマガ登録はこちら

FPからのアドバイスをお届けする『FPメールマガジン』や、お得なキャンペーンの情報などを無料メールマガジンで配信しております。
ローンとの賢いつきあい方をマスターしたい方はぜひご登録ください。

登録する