第488回

カードローンは必要な金額だけ借り入れ、早期返済で利息を軽減しよう

秋に友人と海外旅行に行く予定ですが、夏のレジャーでお金を使いすぎてしまい、ピンチです。旅行の予定は変更できないので、不足分10万円程度をカードローンで借りようと思います。利息がかさむのが心配なので、冬のボーナスが出たら支払ってしまおうと考えていますが、利息総額はどのくらいになるのでしょうか?(Kさん 静岡県 25歳)
利息の総額は借りる金利や金額によりますが、同じ金額を借りても早く返済することで支払う利息の総額を減らすことができますので、繰り上げ返済を積極的に行いましょう。

少額の資金不足ならカードローンがおススメ

秋の行楽シーズン、ドライブや旅行の予定を立てられている方も多いと思います。その一方で、夏のレジャーや帰省、結婚式などで出費がかさんでしまい困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?早くも冬のボーナスが待ち遠しいですね。冬のボーナスまでのつなぎ資金として、少額を借りるのなら、カードローンがおススメです。担保や保証人が原則不要で、申し込んだその日に融資が可能なローンもたくさんあります。また、来店不要で、借りる金額によっては運転免許証や健康保険証などの本人確認資料だけで審査可能なローンもあります。

【参考】 来店不要、即日融資可能なカードローンの例
ローン名 特 長
SAIS◎Nのローン百選『VIP』
(一般コース・20代30代限定コース)
返済は毎月月末締め切り、翌々月4日に指定口座から自動引落し。前月の10日までに連絡をすれば一時増額払い・残金一括払いも可能。
アコムのカードローン 申込み当日の融資も可能。24時間アコムのATMや全国のコンビニATMで利用、返済が可能。随時、臨時返済は可能。手数料は無料。
プロミスのフリーキャッシング 安定した収入があればパート・アルバイトの方でもOK。 3項目3秒で借入診断。ネットバンキング対応で24時間振込返済が可能。随時、臨時返済も可能。手数料は無料。

(筆者作成)

【参考リンク】

支払利息総額を減らすなら、繰り上げ返済が有効

お金を借りるにあたって、利息がかさむのが心配という堅実派のKさん。自動車ローンや住宅ローンと比較すると、確かにカードローンの金利は高めです。ただし、ほとんどのカードローンは、利用目的を問わずに利用できるというメリットがあります。貯金はあるけれど満期前の定期預金は解約したくない、冠婚葬祭が続いて生活費が足りない、など、やむを得ずに少額の資金を借りたい場合には利用しやすいローンだといえます。

カードローンの利息は、借りている日数に対して日割りでかかりますので、支払う利息を少なくするためには、借入期間をなるべく短くして、繰り上げ返済をするのが有効な方法です。Kさんが借りようとしている10万円に、どのくらいの利息がかかるかをシミュレーションしてみましょう。10月に借りて、毎月1万円ずつ返済する計画を立て、冬のボーナスを利用して残額を一括で繰り上げ返済した場合と、しなかった場合で支払利息の総額を比較してみます。

【参考】 借入金額が10万円の利息総額の比較
返済方法 返済回数 利息総額 返済内容
毎月の返済のみ
11回
7,383円
毎月10,000円、
最終月のみ7,383円
冬のボーナスで繰り上げ返済
3回
3,371円
2回目まで毎月10,000円。
3回目に全額返済(83,371円)

(返済金額:毎月10,000円・実質年率15%・返済開始月10月)

(筆者作成)※利息総額は1か月30日で計算した参考値。実際は異なる場合あり。

借りるなら必要最低限の金額、返すならなるべく早く返そう

10万円を借りて毎月1万円ずつ返済するケースでは、利息総額に2倍以上の差が出ました。それでは、もう少し大きい金額を借りるとどうなるでしょうか。

【参考】 借入金額が20万円の利息総額の比較
返済方法 返済回数 利息総額 返済内容
毎月の返済のみ
24回
31,049円
毎月10,000円、
最終月のみ1,049円
冬のボーナスで繰り上げ返済
3回
7,115円
2回目まで毎月10,000円。
3回目に全額返済(187,115円)

(返済金額:毎月10,000円・実質年率15%・返済開始月10月)

(筆者作成)※利息総額は1か月30日で計算した参考値。実際は異なる場合あり。

20万円を借りて、毎月1万円ずつ返済すると返済回数は24回にもなり、利息総額も3万円を超えてしまいます。しかし、3回目の支払い時にボーナスを利用して残額を一括で返済すると、支払う利息の総額をかなり減らすことができます。たとえ残額を一括で返済するのは無理でも、資金に余裕ができたら随時、返済額を増額すれば、同じように支払う利息の総額を少なくする効果があります。近いうちにボーナスなどの確実に返済できる予定があれば、少し多めに借りようと思うかもしれませんが、借入金額はなるべく少なくすることが無駄遣いを防ぐ秘訣です。借入限度額内であれば、返済途中であっても追加で借り入れることができるというのがカードローンのメリットですので、いざというときは、また借りるという手もあります。支払う利息の総額をできるだけ減らすためには、カードローンは「少なく借りて、早く返す」ことを念頭に置いて、利用すると良いでしょう。

私が書きました

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福島 佳奈美 (ふくしま かなみ)

ファイナンシャルプランナー(CFPR)。

大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務し、出産を機に退社。子育て中の2006年にファイナンシャルプランナー(CFPR)資格を取得する。その後、教育費や保険・家計見直しなどのセミナー講師、幅広いテーマでのマネーコラム執筆、個人相談などを中心に、独立系FPとして活動を行っている。

※執筆日:2012年09月28日