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FPからのアドバイス

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第478回
“家に使えるお金”を把握してマイホームの購入を考えよう (2012年07月27日)

マイホーム購入に向けて手付金も入れ、住宅ローンの審査も通りました。しかし、本当に住宅ローンを長い間支払っていけるのか不安になってきました…(Sさん 37歳 会社員)
今回の質問はイー・ローンの掲示板の中にあるユーザー同士で相談できるコーナーに寄せられた相談の中のひとつになります。今回はSさんの例をお借りして、マイホームを購入しても問題ないかどうかチェックする方法と見直し方法について考えていくことにします。

不安な要素を洗い出してみよう

会社員のSさん(37歳)はパート勤務の妻(34歳)と2人暮らし。2年以内に1人、将来的には2人のお子さんが欲しいそうです。手取り年収はSさんが約350万円、妻が100万円弱です。2,920万円の新築マンションを購入予定で諸費用200万円は用意できたものの、頭金はなく全額を住宅ローンでまかなう予定です(変動金利年0.865%、35年返済)。住宅ローンが約8万円と管理費等で約2万円の計10万円を支払っていく返済計画を立てています。購入後の貯蓄残は100万円です。Sさんの不安は、

  • ・子どもが幼稚園に入るまでは妻が子育てに専念する予定で、Sさんの収入のみになる
  • ・Sさんの収入は昇給が見込めず、定年も55歳と早いため再就職をすることになる
  • ・現状では妻の収入+αの貯蓄ができているが、妻が仕事を辞めると貯蓄ができない
といった点です。不確定要素が大きく、Sさんが不安になるのも無理はありません。そのほかにも、頭金がなく住宅ローンを利用する点も不安のひとつでしょうか。

このようにいろいろと不安な要素はありますが、具体的に試算してみることで住宅ローンを支払っていけるかどうか数値的に明確になりますので、まずはそこから始めましょう。

“家に使えるお金”を試算してみる

では、どのように試算したら良いのでしょうか? それが“家に使えるお金”を割り出してみることです。ザックリとでも試算してみると“家に使えるお金”が見えてきますので、同じような不安を持っている方はぜひご自身の家計でもやってみてください。

その方法とはこれから「受け取れる収入」と「使う支出」から“家に使えるお金”を割り出してみることです。Sさんが80歳になるまでの家計を例にとって試算してみましょう。

<“家に使えるお金”算出シミュレーション>
収入合計(15,300万円)
Sさんの収入
6,300万円
(定年55歳まで)
350万円×18年
妻の収入
2,500万円
(40歳から65歳まで)
100万円×25年
Sさんの退職金
600万円
Sさんの再就職の収入
2,450万円
(65歳までの10年間)
245万円×10年
公的年金収入
3,450万円
(65歳から80歳まで)
230万円×15年
支出合計(12,750万円) “家に使えるお金”(2,550万円)
生活費
7,000万円
(37歳から65歳まで)
250万円×28年
教育費
2,000万円
(子ども2人分)
老後の生活費
3,750万円
(65歳から80歳まで)
250万円×15年
管理費等
1,032万円
24万円×43年
住宅ローンに使えるお金
1,518万円

※1:公的年金は総務省「家計調査」より引用(世帯主65歳以上の無職世帯)
※2:生活費は現在の収入から貯蓄できている分と住宅ローンと同様の家賃を支払っていると仮定して「手取り収入450万円-貯蓄100万円-家賃100万円=250万円」と試算

上記のように試算してみると、“家に使えるお金”は
(1)収入合計(15,300万円)-支出合計(12,750万円)=2,550万円
ということが分かります。管理費等を月2万円と仮定すると、
(2)管理費等(2万円)×12カ月×43年間=1,032万円」
になり、住宅ローンに使えるお金は(1)から(2)を引いた残りの金額は、(1)-(2)=1,518万円
約1,500万円となります。

一方で、変動金利年0.865%で2,920万円の住宅ローンを組んで、35年返済の予定を立てるとすると、総返済額が約3,380万円ですので、その差は約1,880万円。このままでは、これだけのお金が不足してしまいますので、家計や今後の仕事の仕方、住宅ローンの組み方、そもそものマイホーム購入について見直しの必要がありそうです。

【参考リンク】

現状で不足する金額を準備する方法はいろいろある!

上記の試算はあくまでも現状を何も変えない場合の話です。収入と支出を見直せば費用の捻出も可能です。例えば、妻が正社員で働くなど収入をあと100万円増やすことができれば仮に10年だけでも1,000万円になります。また、生活費を月1万円見直して年間12万円削減できれば43年で516万円、月2万円削減できれば1,032万円です。あるいは、月5,000円を毎月積み立てて0.5%で運用できれば20年後には利息が5万円ほどつきます。家計や仕事の仕方を見直すことができないか検討してみましょう。

同様に住宅ローンについても「変動金利」から「固定金利」に見直すことによって、金利上昇リスクを予め排除するとともに、見直した分のお金を返済に回して、無理のない範囲で早期完済できるように計画しましょう。「固定金利」の代表格といえば、【フラット35】ですね。【フラット35】Sエコを利用できれば、5年目までは金利年0.920%、6年目以降は金利年1.320%(2012年7月現在)となり、20年返済にした場合の総返済額は約3,270万円。いつ金利が上がるのかわからない変動型よりも15年も早く返済が終わり、総返済額で110万円も少なくなります。

【参考リンク】

【フラット35】Sエコでは、期間限定(2012年10月31日予定)ではありますが、当初5年間は年マイナス0.7%、6年目以降10年目または20年目までは年マイナス0.3%金利優遇を受けることができます。対象となる住宅の条件がありますので確認してみましょう。過去のコラムも合わせてご確認ください。

【参考リンク】

ただし、これだけの見直しをしなければマイホーム購入が難しいということを忘れてはなりません。Sさんも手付金を放棄してもきちんと考え直したほうが良いのではないかとご相談を寄せられました。「夢のマイホーム」が生活を圧迫してしまうようでは本末転倒です。「住宅ローンの月々の返済額が今支払っている家賃と同程度だから大丈夫だろう」という1点のみで判断することなく、将来にわたって返済に無理がないか検討してください。過去のコラムも参考にしてください。

【参考リンク】

担当:中森 順子 (執筆:2012年07月20日)

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