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FPからのアドバイス

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雑誌・新聞等で活躍中のファイナンシャルプランナーがローンやお金に関する様々な情報をご提供し、ローンの借り方や返し方などをアドバイスしていきます。

第455回
住宅ローンの繰上げ返済で早期完済を目指そう! (2012年02月17日)

住宅ローンの一部繰上げ返済を検討しています。繰上げ返済のメリットやルールなど注意するポイントについて教えてください。(会社員J.Oさん(39歳))
住宅ローンがある人は、貯蓄がある程度まとまったら一部繰り上げ返済をするのが安心です。繰上げ返済によって利息もカットでき、完済時期も前倒しに。60歳前までに早期完済をクリアできれば、完済後はローン返済分を老後資金作りなどに回すことができます。ただし、リストラなどイザという時に備え、教育費などとは別に生活費×6ヵ月~1年分程度の生活費は確保しておくことをお忘れなく。繰上げ返済でオトク度を追求し過ぎないようにしましょう。

繰上げ返済は、ネットで手軽に&手数料無料がオトク

基本的に、住宅ローンの一部繰り上げ返済は、金融機関によって繰上げ返済できる最低金額や手数料などの条件が異なります。ただし、最近では、ネット系の銀行を中心に、「1円からO.K.」など返済額の設定が柔軟で、いつでも回数の制限なしで繰上げ返済が実行できるといった、利便性や手数料が大幅に緩和された商品が多くなってきました。

イー・ローンのサイトでも、カンタンに繰上げ返済手数料が無料で、ネット上で手続きができる住宅ローンを検索することができます。

例えば、新生銀行の「新生銀行パワースマート住宅ローン」は、最低金額が1円以上1円単位。インターネットバンキングで、自分の円普通預金残高内から好きな金額を、いつでも返済することが可能です。

また、ソニー銀行の「住宅ローン」は、最低金額が1万円以上1円単位。同じく、インターネットによる一部繰上げ返済が随時できるようになっています。

【参考リンク】

繰上げ返済は、早いタイミングで金利の高いものから!

ひとくちに繰上げ返済といっても、一番効果のある方法で実行しなければメリットを十分に享受できません。効率的な繰上げ返済を行うための鉄則を確認しておきましょう。また、繰上げ返済には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があることも知っておきましょう。前者は毎月の返済額を変えずに残りの期間を短くする方法で、後者は残りの期間を変えずに毎月の返済額を軽減する方法です。

通常、利息軽減効果から考えると前者の「期間短縮型」の方が有利だと言われることが多いのですが、たとえば「出産で妻が仕事を辞めたため、毎月の返済額の負担をとにかく減らしたい!」など、「返済額軽減型」の方が向いているケースもあります。

それぞれの方法によって、特徴や効果などは異なりますので、上手に使い分けるのが賢いやり方と言えるでしょう。

さて、それでは、繰上げ返済のメリットをシミュレーションしてみましょう。例えば、次表は、「借入元金3,000万円、借入期間30年 金利3%」の条件の住宅ローンに100万円繰上げ返済した場合、利息がどれだけ減少するかを計算したものです。繰上げ返済の時期が早いほど、利息軽減効果が高いことが分かりますね。

繰上げ返済の時期 期間短縮型 返済期間軽減型
2年後 約126万円減 約48万円減
5年後 約107万円減 約42万円減
10年後 約79万円減 約33万円減

※筆者作成

さらに、繰上げ返済時のルールとして、金利が異なるローンがある場合は金利が高いものから繰上げ返済を実行するようにしましょう。また、借入期間の異なるローンがある場合は期間の長いものから、繰上げ返済を実行した方が支払い利息の軽減効果はアップなります。しかし、固定金利型と変動金利型の住宅ローンなど金利タイプの異なるローンについては、将来の金利上昇リスクを考慮して、あえて金利の低い変動金利型を優先させるという方法も選択できます。

いずれにせよ、繰上げ返済の基本ルールをおさえておいて、その上で自分のニーズに合った方法を選ぶことが重要なポイントです。

「繰上げ返済ビンボー」に要注意!

繰上げ返済を経験した人は、その効果に驚き、‘病みつき’になってしまう人もいるようです。とりわけ、最長35年でローンを組んだために、完済年齢が60歳を大きく超えてしまう人や頭金や自己資金が少なかった人などは、繰上げ返済によって、完済年齢を「適正」な期間まで短縮しておくことをお勧めします。

60歳前に完済できれば、その後は返済分をそのまま老後資金作りに回すことも可能です。しかし、繰上げ返済も万能ではありません。

住宅ローンを抱える世代の人は、同時に教育費や車の買い替えなど、住宅ローン以外にも大きな出費を伴うライフイベントが控えているものです。住宅ローンの繰上げ返済ばかりを優先させてしまい、「子どもの入学金が足りなくなった!」というのでは困ります。住宅ローンは、今や空前の低金利ともいうべき状態になっていますが、教育ローンやカードローンなどは、住宅ローンよりも高金利なのが一般的です。

繰上げ返済用のお金は、教育資金等すでに使いみちが決まっているお金とは分別して貯蓄し、教育ローンなどできるだけ使わないように先々の資金計画をトータルで考えましょう。また、リストラなどイザという場合に備え、生活費の半年から1年分くらいの貯蓄は別途キープしておくようにしましょう。

「繰上げ返済をしたら手元にお金が残っていなかった!」なんてことがないよう、くれぐれもご注意ください

【参考リンク】

担当:黒田 尚子 (執筆:2012年02月10日)

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