第454回

カードローンとの上手な付き合い方は?

冬のボーナスで30万円ほど余ったので、ローン返済に充てようと思っています。一番金額が大きいのが住宅ローンで、次が自動車ローンです。金額は大きくありませんが、カードローンとクレジットカードの返済も残っています。どのローンから返済したらいいでしょうか?(Y・Nさん 39歳 会社員)
総返済額を減らすという意味では、金額の大きなローンの繰り上げ返済は有効です。でも、カードローンやクレジットカードの返済が残っているなら、こちらから返済しましょう。カードローンやクレジットカードのリボ払いは、臨時収入までの「つなぎ」として使うのが有効です。

複数ローンの返済順位は?

複数のローンを利用していて、余裕資金をローン返済に充てる場合、金額が大きくて返済期間の長いローンから返済したくなるもの。確かに、ローン全体の返済総額を減らすという意味では、高額・長期のローンの繰り上げ返済は効果があります。この考え方をすると住宅ローンから返済した方がいいということになります。でも、住宅ローンの繰り上げ返済は、最低金額が30万円以上のローンを利用している場合はできませんし、同時に他のローンを利用している場合は、事情が少し変わってきます。

ポイントは、カードローンとクレジットカードに残債があることです。これらの返済方法としてリボルビング払いのミニマムペイント方式を設定していると、借入額が増えても毎月の返済額は変わらなかったり、返済額が増えても少額だったりして、借金をしているという意識が薄れがちです。そのため、いつの間にか残高が増えていたという可能性があります。また、返済期間が長くなりがちで、その分、利息負担が多くなります。まとまった余裕資金があるときは、これらローンの返済を優先しましょう。

カードローンと上手に付き合うなら「つなぎ」として使おう

カードローンは、無担保・無保証人、審査はスピーディ、審査で決められた限度額の範囲内なら繰り返し借り入れできるので、「少ない金額をちょっとの間だけ借りたい」ときに使い勝手のよいローンです。ただ、長く借りると利息負担は大きくなるので、1~2か月後に確実に返済できる見込みのあるときの「つなぎ」として利用するのが上手な使い方と言えるでしょう。

では、カードローンを選ぶときはどうすればいいのでしょう?金利、審査結果が出るまでのスピード、毎月の返済日、無利息期間やキャンペーンの有無など、ひと口にカードローンといっても、きちんと調べてみると結構違いがあるものです。イー・ローンでは、さまざまなポイントでローンを並べ替えることができるので、ローンを探す際には、一度チェックしてみることをお勧めします。

【参考リンク】

カードローンの選び方にも、もうひと工夫!

ここで、私がお勧めする便利なツールを2つ紹介します。1つは「ローンスコア診断」、もう1つは「ローン比較リスト」です。

「ローンスコア診断」は、自分の信用力に合ったローンを探し出し、「マッチ度」の順番で並べ替えて表示されるツールです。ローンを申込んだ際は、金融機関や保証会社の融資審査がありますので、一度試してみるといいと思います。

【参考リンク】

「ローン比較リスト」は、ローンの一覧から気になるローンを5つまで登録し、融資額や実質年率、返済方法、返済日、臨時返済など様々な条件を一覧表で比較できるツールです。細部までじっくり比べないと気がすまないという方にピッタリだと思います。また、「いつもは何となく選んでしまっている」という方も使ってみると、「実は年収制限があった」「実は銀行店舗へ行って口座開設をする必要があった」など、意外な気づきを得られるかもしれません。

【参考リンク】

ローンスコア診断で絞り込めたローンを比較リストに登録して見比べれば、より自分に合ったカードローンを、効率よく見つけるための手助けになりますね。

私が書きました

小川 千尋 (おがわ ちひろ)

ファイナンシャル・プランナー。

1994年ファイナンシャル・プランナー資格取得。資格取得後、以前から携わっていた出版物の編集・執筆の経験を活かし、独立系ファイナンシャル・プランナーとして、マネー誌や一般誌、新聞、ウエブサイトなどのマネー記事の編集・執筆・監修などの執筆関連業務および個人のライフプランなどの相談業務、セミナー講師として活動。

※執筆日:2012年02月03日