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FPからのアドバイス

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第431回
資金繰りは命綱!使える公的支援策を知っておこう! (2011年08月26日)

大震災の影響等で日本経済が落ち込んだ上、長引く円高のダブルパンチ。経営不振が続いています。今、中小企業が使える事業融資にはどんなものがあるか教えてください。(小売業H.K.さん(48歳))
国や自治体などでは、震災復興のために新しく融資制度を創設したり、既存制度を拡充・金利引き下げたりするなど、大震災の影響等で経営不振に陥る中小企業のための支援策を打ち出しています。銀行等の金融機関でも被災事業向けの融資制度を行っているところもあります。イザというときに備えて、おおまかな内容を把握しておくのが賢い経営者というものです。

「緊急保証制度」は2011年9月まで期限延長に

大震災による被害は、被災地だけでなく日本経済全体に大きく影響を及ぼしています。

加えて、世界各国の信用リスクの問題や景気回復の遅れによる円高の長期化など、経済の先行き不透明感は現在進行形といえるでしょう。中小企業、とりわけ輸出関連の製造業にとっては厳しい状況が続いており、事業を継続していくための資金繰りが、まさに「命綱」となっている状況です。

そんな中、2011年3月末で打ち切りが決まっていた「緊急保証制度」が、同年9月末まで延長されることになりました。ちなみに、「緊急保証制度」とは、正式名称を「セーフティネット保証(5号)(景気対策緊急保証)」といい、中小企業の方々が金融機関から融資を受ける際、信用保証協会が100%債務保証をするという制度です。

中小企業へ融資をする銀行としては、実質的にノーリスクで貸せるため、融資をスムーズに実行することができ、融資を受けた企業は資金繰りを改善することができます。通常の「一般保証」とは別枠で、保証限度額2億8,000万円以内(8,000万円を超える無担保保証にも柔軟に対応)まで用意されています。対象となる業種は、セーフティネット保証(5号)の指定業種(全82業種)で、売上高の減少など要件を満たした場合などです。

【参考リンク】

震災対応など公的な中小企業支援策の拡充

国(政府)は、平成23年度補正予算を組んで、大震災等からの復旧を目指す中小企業者に対する資金繰り支援などを行っています。

2011年5月23日より新設された「東日本大震災復興特別貸付」(日本公庫、商工中金)は、被災地の中小企業者等を対象に、必要な設備資金や運転資金を長期かつ低利で融資する制度です。既存の複数の融資制度を一本化し、融資限度額や金利引下げ措置等が大幅に拡充されています。

また、一般の金融機関から借り入れる事業資金について別枠で保証が受けられる「東日本大震災復興緊急保証」(信用保証協会)も設けられています。

<中小・小規模企業向け融資制度(国民生活事業・中小企業事業)>
「東日本大震災復興特別貸付」(平成23年5月23日より取扱い開始)
利用対象者 融資限度額 融資期間
(据置期間)
融資利率
○直接被害を受けた
○原発事故に係る警戒区域等(注1)内に事業所を有する
【国民生活事業】
6,000万円(各融資制度の限度額に上乗せ)
【中小企業事業】
3億円(別枠)
設備資金 20年以内(5年以内)
運転資金 15年以内(5年以内)
(1)被害証明書等の発行を受けた場合
○基準利率より0.5%引下げ
○融資後3年間について中小企業事業の場合は1億円、国民生活事業の場合は3,000万円を上限に基準利率より1.4%引下げ
(2)上記以外
○基準利率
○間接被害を受けた(上記対象者と一定以上の取引がある) セーフティネット貸付(経営環境変化資金)と合わせて
【国民生活事業】
4,800万円(注3)
【中小企業事業】
7億2,000万円
設備資金 15年以内(3年以内)
運転資金 15年以内(3年以内)
(1)被害証明書等の発行を受けた場合
○基準利率より最大0.5%引下げ(注2)
○融資後3年間について3,000万円を上限に基準利率より最大1.4%引下げ
(2)上記以外
○基準利率
○その他震災の影響により、売上が減少しているなど(風評被害による影響を含む) 設備資金 15年以内(3年以内)
運転資金 8年以内(3年以内)
(1)特に業況が悪化しているなど、一定の要件に該当する場合
○基準利率(注4)より最大で0.5%引下げ(注2)
(2)上記以外
○基準利率(注4)

(注1)警戒区域、計画的避難区域、緊急時避難準備区域。
(注2)売上高等の減少で0.3%引下げ、雇用の維持・拡大を要件に0.2%引下げ
(注3)生活衛生セーフティネット貸付(運転資金のみ)の融資限度額は5,700万円
(注4)中小企業事業の場合、信用リスク・融資期間等に応じて所定の利率が適用

出典:日本政策金融公庫HPより一部抜粋

地方自治体による中小企業支援策もある

公的な支援策としては、各地方自治体が行っている支援策も見逃せません。東京都では、東日本大震災による直接被害を受けた中小企業者を対象に再建資金を融資する「災害復旧資金融資」(運転資金・設備資金、1企業(組合)8,000万円以内。貸付期間10年以内、貸付金利年1.5%、保証料は東京都が全額補助)を行っています。

もちろん、公的融資にしろ、民間融資にしろ、資金を借りたら、いつかは返さなければならなりません。しかし、経営者として「なんとしても事業を継続する」ための、ここぞというときの資金調達の手段を幅広く知っておいてソンはないということです。

【参考リンク】

担当:黒田 尚子 (執筆:2011年08月19日)

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