第428回

秋ごろの納車を目指した上手なマイカー選びのコツは?

今秋の納車を目指してマイカーの買おうと考えています。ただ、今年は震災の影響のために納車までにかなりの時間がかかると聞いています。こんなときの自動車の上手な買い方があれば教えてください。(男 34歳)
車種によっても異なりますが、納車時期は秋ごろには平常に戻ることが予想されるので、そろそろ検討を始めたほうがいいでしょう。また、納車までの時間を有効に活用して、しっかりした資金計画を立て、納得できる車の買い方をするようにしましょう。

乗用車の生産は7月以降も順調に回復。販売は秋以降に平常に。

東日本大震災では東北地方の部品工場の被災でサプライチェーン(供給網)が寸断し、全国的に自動車の生産が大きく落ち込みました。しかし、その後、予想を超えた急回復が進んでいます。

7月25日に発表された乗用車大手8社の6月の国内生産は、前年同月比15%減。4月の6割減、5月の32%減と比較すると減少幅が大幅に縮小しています。

日産自動車と三菱自動車の6月の生産は前年比プラス、マツダはほぼ前年並み、トヨタとホンダは7月から当初計画の水準を回復するなど、各社バラツキはあるものの、電力供給が逼迫しているなかでも部品不足は今後も解消に向かい、生産の回復はさらに進展する見込みです。

いっぽう、乗用車の販売は、震災後の新車の供給不足の影響で、現在も納車待ちの状態が続いているユーザーがたくさんいるようです。しかし生産の回復に伴って、今後は生産から納車までの流れが平常に戻っていくことが予想されます。

今秋に購入を考えるならそろそろ具体的な検討を始める!

秋の納車を目指してマイカーの購入を考える場合、納車待ちのことを考えると8月のいまごろが、具体的な検討を始める時期になりそうです。

おもな検討事項は次の通りです。

1.欲しい自動車の納車時期

車種によって大きなバラツキがあります。納車時期は、おおむね1か月以内から3か月後くらいと言われているものの、なかにはトヨタのハイブリット車「プリウスα」のように、工場出荷が来年の4月以降になると発表されているものもあります。メーカーのホームページやディーラーで納車時期を確認しましょう。

2.予算の見積もり

諸経費なども含めた購入代金や、いま乗っている車の下取り・売却料金などを確認し、必要な準備資金を計算しましょう。

3.資金計画の検討

自動車の購入資金のうち、頭金をいくらにするか?ローンをいくら借りるか?を考えます。思ったより納車が遅れるようであれば、その間にも貯蓄をして頭金を増やし、ローンを少なくすることが可能です。納車時期が遅くなる場合には、冬のボーナスの一部も購入資金に充てることができるかもしれません。

以上のようなことをじっくりと検討して、購入計画を具体化しましょう。

自動車ローンもじっくり比較して選ぶ!

ローンを使って自動車を購入する場合、ディーラーの提携金融機関で借りる方法もありますが、他にもさまざまな金融機関が自動車ローンの取り扱いをしています。少し選択肢を広げて、より有利な借りかたを検討してみてはいかがでしょう。

いろんな金融機関の多様な自動車ローンをひとつひとつ個別に見ていくのはとても時間がかかります。イー・ローンでは、複数の金融機関の自動車ローンをまとめて比較し、検討ができるように、さまざまな切り口で候補を絞り込めるようになっています。また、商品ごとに一覧形式での閲覧が可能で、必要に応じて融資条件を具体的に照会することもできます。さらに、「ローン比較リスト」の機能を使えば、気になる商品を一度に最大5つまで選び、個別の条件ごとに一覧形式で比較することもできるようになっています。

欲しい自動車を選ぶのと同じくらいの力を注いで、資金計画をしっかりと立て、支出の負担を少しでも減らせる有利な自動車ローンを選ぶように心がけたいものですね。

私が書きました

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中村 宏 (なかむら ひろし)

ファイナンシャル・プランナー。株式会社 ワーク・ワークス代表取締役。

教育出版社勤務後、2003年にファイナンシャルプランナーとして独立。「お客様のお金の不安を解消する」をモットーに、1,500件を超える個人相談、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿等を中心に活動。無料メルマガ「生活マネー ミニ講座」を配信中。著作 「自分のお金の育て方」(祥伝社)、「老後に破産する人、しない人」(KADOKAWA中経出版)。

※執筆日:2011年07月29日