ローン比較リスト気になるローンを徹底比較!ローン比較リストへ
イー・ローン > FPからのアドバイス > 住宅ローンの金利上昇リスクに備える方法

FPからのアドバイス

FPからのアドバイス

雑誌・新聞等で活躍中のファイナンシャルプランナーがローンやお金に関する様々な情報をご提供し、ローンの借り方や返し方などをアドバイスしていきます。

第413回
住宅ローンの金利上昇リスクに備える方法 (2011年04月22日)

数年前に銀行で変動金利型の住宅ローンを組んでマンションを購入し、あと30年返済が残っています。3月の大震災で住宅ローン金利が上昇するかもしれないと聞きました。本当でしょうか?(会社員A.Kさん(35歳)
震災後、4月の住宅ローン金利は小幅な動きにとどまっています。しかし、震災被害が明らかになるにつれて、復興財源のための国債の増発懸念が高まり、長期金利が急上昇する可能性もないとは言えません。長期金利の上昇はそれに連動する固定金利型の住宅ローンに影響し、いずれは変動金利型の金利上昇へとつながる可能性が大きいでしょう。今から備える方法を簡単にアドバイスします。

震災後の住宅ローン金利の動きは?

震災や原発の問題が景気低迷に追い討ちをかけていて、所得減少や住宅ローン返済に不安を感じている人が増えています。海外に目を転じてみても、中東情勢や世界経済などいまだ不安定な状態が続きます。
4月の住宅ローン金利は、震災の影響で大きく動く可能性がありましたが、それほど急激な上昇はありませんでした。しかし、震災の被害が明らかになるにつれて、復興財源のための国債の増発懸念が高まれば、財政規律の問題から、円は通貨としての信認を失い、国債の価格は下落(利回りは上昇)して、長期金利も上昇することが想定されます。
長期金利の上昇はそれに連動している(全期間)固定金利型の住宅ローンに影響を及ぼします。

【参考リンク】

住宅金融支援機構によると、返済期間が21年以上35年以下のフラット35は、2011年4月の適用金利が年2.63~3.58%。このうち最低金利は先月から0.09ポイント上昇し、来月以降も上昇する可能性が高いと思われます。

【参考リンク】

金利上昇に加えて、震災のためマイホーム購入自体を控える人も少なくありません。全体的にローン契約が低調ななか、金利上昇で住宅購入を控える動きが拡大すれば、景気へのダブルパンチといえそうです。

変動金利型住宅ローンへの影響は?

一方、変動金利型住宅ローンは、優良貸出先に適用される短期プライムレートに連動しています。つまり短期金利の影響を受けており、日銀の超低金利政策を背景に、現在はかなり低い水準にあります。
そのため、最近では固定金利型よりも変動金利型を選択する人が多く、住宅金融支援機構の調査によると、変動型の利用者は47.5%、全期間固定型の利用者は23.7%となっています(2011年2月調査分)。もともと固定金利型の補完的なローンであり、5年前まで新規の住宅ローン全体に占める割合は2~3割程度だった変動型ですが、いまや9割超を占めているメガバンクもあります。
いくら金利が低いからといっても、基本的に住宅ローンは長期間返済し続けければならないもの。ましてや今回の大震災のように予想もできないアクシデントが起こると状況が一変することもあります。
もちろん、金利の先安感は依然強く、急上昇する危険性は低いといえますが、いったん国債が暴落すれば、変動金利型の住宅ローン利用者も大きな影響を受けることだけは間違いあせん。
変動金利型には、金利上昇リスクがつきものであり、実際、1990年代初めには、変動金利が年8%前後にまで上昇していた局面があったことを忘れてはなりません。

金利上昇リスクにどう対応する?

変動金利の上昇リスクに対しては「固定金利型の住宅ローン金利が上昇する前に、変動金利型から固定金利型に切り替える」というのが理想的な方法だといえます。また、金利が上昇したら、このようにしようと考えている人が多いのではないでしょうか?
しかし、現実的には、長期金利は短期金利に先行して上昇するため、変動金利型よりも全期間固定金利型の住宅ローン金利の方が先に上昇してしまっています。
さらに、長期金利が上昇する直前のタイミングをうまく捉えようとすること自体が至難の業。後で「あのときが長期金利の上昇のはじまりだった」ということは確認できますが、直前のタイミングを事前に察知することはほぼ不可能です。
現在、変動金利型の住宅ローンを利用している人や、これから利用しようと考えている人は、金利が上がりそうになったら固定金利型に変更すれば良いなどと安易に考えるのではなく、住宅ローン金利が上昇する頃には、先に長期金利が上昇している可能性が高く、その時点で固定金利型に変更すると返済額が大幅に増える可能性があるということをしっかり理解しておいてください。そして、低金利のメリットを享受できている間に、手元の資金を「貯める」「殖やす」「返す」といった備えを怠らないことが大切です。

【参考リンク】「貯める」で備える

預金と同額の住宅ローン残高に対する金利が0%になります。低金利時代は預金の利息も低金利ですから、こういった住宅ローンの借り方も選択肢の1つですね。

【参考リンク】「殖やす」で備える

継続的に殖やしていくのであれば、小額でも、株や投資信託を毎月一定額分ずつ積み立てていき、積み立てながら殖やしたお金で繰上げ返済をするのがおすすめ。分配金利回りが20%近い投信銘柄もありますので、見方を変えればチャンスといえますね。ただし、預金とは違って元本割れをするリスクもあるので、リスクを取ることができる上級者向きの方法といえるでしょう。

【参考リンク】「返す」で備える

新生銀行、住信SBIネット銀行、ソニー銀行などは、手数料無料で一部繰上げ返済が可能で、繰上げ返済時に何十万円、何百万円とまとまった金額を準備する必要はありません。「まとまった金額が貯まるまで手元にお金を残しておけない」方はネット銀行系での借入や借り換えをおすすめします。

担当:黒田 尚子 (執筆:2011年04月15日)

メルマガ登録はこちら

FPからのアドバイスをお届けする『FPメールマガジン』や、お得なキャンペーンの情報などを無料メールマガジンで配信しております。
ローンとの賢いつきあい方をマスターしたい方はぜひご登録ください。

登録する