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FPからのアドバイス

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第325回
住宅ローンの「金利ミックス」って何がオトクなの? (2009年07月23日)

近々マイホームの購入を考えていて、ローンについても検討中です。最近は変動金利型が人気と新聞で読みましたが、金利が上昇した場合を考えると心配になります。「金利ミックス」というローンもあるようですが、どんなローンですか?(福岡県 S)
金利ミックスは、異なる金利タイプのローンを組み合わせて利用することです。ライフプランや家計の状況に合わせて利用すれば、「金利が変わらない安心」や「低金利」などのそれぞれのローンのメリットを生かすことができます。

金利ミックスとは

「金利ミックス」とは、複数のローンを組み合わせて利用することを言います。 金利ミックスは利用するローンそれぞれの特徴を引き継ぐので、たとえば変動金利型と全期間固定型を1/2ずつ利用すれば、 「変動金利型ほど低金利ではないが全期間固定金利よりも低金利」「全期間固定型のように金利は一定ではないが変動金利型よりも金利変動はゆるやか」と、 それぞれのローンの特徴を半々に持つローンになります。

たとえば、住宅ローンを2,000万円、返済期間30年の元利均等返済で借り入れ、借り入れから5年後には、 金利が1.8%上昇したと仮定して、次の3つの場合の毎月返済額を比較してみましょう。

1. 2,000万円全額を全期間固定金利で借り入れた場合

2. 2,000万円全額を変動金利で借り入れた場合

3. 1,000万円を全期間固定金利で、1,000万円を変動金利の金利ミックスで借り入れた場合

  借入額 金利タイプ 利率 (年率) 初回返済額(月額) 5年後の返済額(月額)
1.すべて
 全期間固定
2,000万円 30年固定 3% 84,321円 84,321円
2.すべて変動 2,000万円 変動 1.5%→3.3% 69,024円 84,569円
(+15,545円)
3.固定・変動
  1/2ずつ
1,000万円 30年固定 3% 42,160円
76,672円
42,160円
84,444円
(+7,772円)
1,000万円 変動 1.5%→3.3% 34,512円 42,284円

借入当初には、「すべて変動金利」の場合が最も毎月の返済額が少なくなりますが、「金利ミックス」の場合も、 「すべて固定金利」の場合よりも毎月返済額を約7,600円抑えることができます。5年後に金利が1.8%上昇し、 変動金利の金利が3.3%となると、「すべて変動金利」の場合は毎月返済額が約15,000円も増えてしまいますが、 「金利ミックス」の増加額は約7,700円にとどまります。 「金利ミックス」は、全期間固定よりも低金利で変動金利型よりも金利変動リスクの少ないローンになっていますね。

金利ミックスでは、変動金利型と全期間固定型といった組み合わせのほか、期間の異なる固定期間選択型同士の組み合わせなども可能で、 利用割合も希望に応じて組み合わせることができます。 (組み合わせられるローンの種類や割合は金融機関によって異なるのでご確認ください)。 複数のローンを契約するため、印紙代や抵当権設定に関する費用などが多くかかることになるので、費用面もあらかじめ確認しておきましょう。

金利タイプ選択の基本

金利ミックスを利用する場合、どんなローンの組み合わせが「オトクで安心」になるのでしょうか? 金利ミックスは、組み合わせたローンのそれぞれの特徴を引き継ぐので、どのローンをどれだけ利用するのかは、 それぞれの金利タイプの特徴に応じて考える必要があります。

住宅ローンの金利選択の基本は、金利が上昇傾向にあるときは長期固定金利タイプを選び、 金利が下落傾向にあるときは変動金利タイプや固定期間の短いタイプを選ぶことです。 長期固定金利のローンは、返済期間中の返済額が一定なので、金利上昇時にも安心ですが、 変動金利タイプなどよりは金利が高めです。 一方、変動金利タイプや短期の固定金利選択型は、長期固定タイプよりも低金利ですが、 一定期間ごとに適用金利が見直され、金利上昇期には毎月の返済額も増えていきます。

したがって、多少の上下動はあるにせよ、長らく低金利期が続いている現在の日本では、 金利上昇に備えて長期固定タイプのローンを中心に組むのが基本といえるでしょう。

また、金利タイプを選ぶ際は、金利水準だけでなく、それぞれの家計の状況やライフプランも、 選択の基準となります。現在だけでなく将来の家計の状況も考えて、無理なく返済が続けられるかを考えることが大切です。

たとえば、返済額が少しでも増えたら家計を圧迫することが予測できるなら、 長期固定型で返済額を一定に保つことを優先すべきでしょう。 逆に、金利上昇によって毎月の返済額が増えても困らない場合や返済期間が短い場合であれば、 変動金利型や短期の固定金利選択型を利用して、低金利のメリットの追求を優先してもよいと考えられます。

金利ミックスを利用するなら

金利ミックスを利用する場合は、ライフプランや家計の状況を考えて、次のような利用のしかたができるでしょう。

1.将来、月々の返済額が多少増えても構わないので、「低金利」を優先したい。でも、借入金全額が金利変動にさらされるのは不安、という場合

借入額に対して収入が多い場合や、短い返済期間でローンを終えられる場合などが考えられます。 返済額負担増に耐えられるのであれば、変動金利型や短期の固定期間選択型の割合を多めにして、 一部分を長期固定金利にしてもよいでしょう。家計に余裕があるのですから、 低金利で返済額が少ないうちに繰上返済を行って借入元本を減らしておけば、 金利上昇時の返済額負担増を抑えることもできます。

2.収入に余裕があるうちに返済を進めたい場合

現在は共働きで余裕があるが、将来の妻の出産後は収入が減ると予想される場合などが想定されます。 たとえば、メインは長期間固定型として、短期間の固定金利選択型を組み合わせます。 共働き期間中に低金利の短期固定金利型の返済をどんどん進め、借入元本を減らしておけば、 短期固定金利型の金利上昇リスクを減らすことができます。妻の出産後、収入が減ってしまったら、 借入残高も残り少ない短期固定金利型と、金利上昇の不安のない長期間固定型で、安心して返済を進めていけます。

3.現在は収入に余裕がないが、将来は返済額を増やせる場合

現在は教育費負担が重く余裕がないが、子どもが独立すれば返済額が増やせるような場合が想定されます。 たとえば、メインは長期間固定金利型として、一部を子どもの卒業時期に合わせて低金利の短期の固定金利選択型でローンを組みます。 子どもが学校を卒業するまでは返済額負担を低く抑え、子どもの卒業後当初の固定期間が終わったら、 余裕のできた家計に合わせて、その後変動金利型にするのか、再び固定金利選択型にするのかを検討します。

金利ミックスを利用することが可能な銀行でおススメするのは、以下の3つです。
住信SBIネット銀行
新生銀行 (資料請求、申込書ダウンロード)
ソニー銀行 (資料請求)

各銀行とも、金利、諸費用、借入時・借入後の利便性に優れたローンを提供していますので、 一度比較検討してみるとよいでしょう。(※どの商品からでも、金利ミックスの申込や資料請求が可能です。)

なお、金利ミックスを利用してもリスクがなくなるわけではなく、変動金利型を組み合わせていれば変動金利型の金利上昇リスクも当然あるので、 家計に余裕のないご家庭は注意が必要です。毎月の返済額が少しでも増えたら返済に困るご家庭などは、金利ミックスであろうとも、 変動金利型や短期の固定金利選択型を利用することはリスクが大きいと考えられます。

また、各金融機関の金利引下げキャンペーンなども、上手に活用したいものです。 キャンペーン金利は、大きくわけて、当初の固定期間の金利を大きく引下げるタイプと、 全借入期間にわたって一律の金利を引下げるタイプの2種類があります。借入初期のうちに元本返済を早く進め、 繰上返済も行って返済期間も短くしたいような場合には当初期間引下げタイプのほうが有利になるでしょうし、 長期間コンスタントに返済していくなら全期間引下げタイプのほうが有利になるかもしれません。 利用する金利タイプを決める際には、どのキャンペーン金利の利用が有利になるのかも、合わせて シミュレーションして検討しましょう。

担当:大林 香世 (執筆:2009年07月16日)

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