第1041回

やっぱり、新車に乗りたい!マイカー購入費の負担を抑えるにはどうする?

車の購入を検討しています。費用を抑えるため中古車にしようと思っていましたが、やはり新車が魅力的です。家計への負担を抑えてマイカーを購入する方法を教えてください。(33歳 会社員)
マイカー購入費の負担を抑えるには、グレードダウンや補助金の活用などの方法がありますが、マイカーローンの選び方も重要です。金利の低い商品を探し、家計への負担が少ない利用方法、返済期間を考えましょう。

マイカー購入費の負担を抑える方法

自動車を購入する際に費用を抑える方法としては、グレードや排気量を下げる、オプションを絞る、CEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)対象車を選ぶなどが考えられます。また、購入費そのものを抑えるだけでなく、マイカーローンを賢く選ぶことも重要です。

自動車の購入時にはディーラーローンを利用する人も多いですが、銀行等のマイカーローンも検討してみるといいでしょう。銀行等のマイカーローンは一般的にディーラーローンよりも金利が低い傾向にあります。借入期間はディーラーローンは最長6~7年程度ですが、銀行等は最長15年という商品も登場しています。また、地方銀行を中心に「給与振込口座がある」「公共料金等の自動引き落としを利用している」等、取引の状況などに応じて金利が優遇される場合がありますので、まずは取引のある銀行の商品を確認してみるといいでしょう。

ライフプランを考慮して借入期間を決める

マイカーローンを選ぶ際には金利が低いものを探すのはもちろんですが、適切な借入期間を設定することもポイントです。ローンを利用する際、借入金額と借入金利が同じであれば、借入期間を短くするほど利息総額は減ります。一方、借入期間が長いほど利息総額は大きくなりますが、毎月返済額を抑えることができます。表の借入期間3年と7年を比較してみると、借入期間3年の方が利息総額を157,458円抑えることができますが、毎月返済額は39,670円も増えてしまいます。

返済期間の違いによる毎月返済額、利息負担額の違い
(借入金額250万円、実質年率3%の場合)
借入期間 毎月返済額 返済総額 利息総額
36ヶ月(3年) 72,703円 2,617,289円 117,289円
60ヶ月(5年) 44,921円 2,695,282円 195,282円
84ヶ月(7年) 33,033円 2,774,747円 274,747円
120ヶ月(10年) 24,140円 2,896,760円 396,760円

(イー・ローン「マイカーローンのこだわり返済額シミュレーション」にて筆者試算)
※最終回の毎月返済額は掲載の数値と異なる場合があります。

マイカーローンの借入期間を考える際に最も重要なのは、完済まで無理なく返済し続けられるかどうかです。自動車は購入費用だけでなく、維持費もかかります。最近ではガソリン価格の上昇が続いており、家計への負担が重くなっています。また、自動車を購入する時期は、出産や住宅購入などの大きなライフイベントと重なることも多いです。それらを踏まえて、毎月の返済負担と利息総額とのバランスが取れるような借入期間を探りましょう。また、繰上返済や一括返済ができるのか、その際の手数料の有無なども確認しておきましょう。

新車は中古車に比べて本体価格は高めである一方で、長期保有する人が多い傾向にあります。長く乗る前提でいるのであれば、借入期間を長めに設定し、家計負担を減らすのも一つの手段です。これからのライフプランを具体的にイメージし、ゆとりのあるマイカー購入計画を立てましょう。

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私が書きました

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宮野 真弓 (みやの まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。

大学在学中にFP資格を取得。証券会社、銀行、独立系FP会社を経て独立。忙しくても無理なく実践できるメリハリ家計を提案するママFP。 ライフプラン全般の相談業務や家計簿診断、ライフプランセミナー講師、FP資格取得講座の講師として活動中。 学校での金銭教育にも注力している。

※執筆日:2023年08月18日