第215回

こんなものにも利用できる自動車ローン!

自動車に乗りたいのですが、自動車には色々なコストがかかると聞いています。そんなときのために、自動車ローンを検討中ですが、どのようなものに利用できるのですか?(H.O.さん、20歳)
自動車ローンは、新車・中古車本体(バイク含む)の購入費以外にも、自動車学校費用、車検・修理代、カー用品などさまざまなクルマに関する費用をまかなうことができます。

クルマに関するさまざまな費用に対応する自動車ローン

自動車ローンといえば、新車・中古車などの車体本体を購入する際に利用するものだと思っていませんか?実は、もっと幅広く、利用することができるのです。例えば、免許を取得するための自動車学校の費用や、車検・整備・修理・板金塗装などの諸費用、タイヤ、チェーン、カーナビゲーション、ETCなどのカー用品代等々、クルマに関するさまざまな費用に利用することが可能です。さらに、これらの費用以外にも、現在、すでに車体購入のため等の自動車ローンを組んでいるような場合、借換え費用としても活用できるなど、自動車ローンの中には、資金使途が幅広くとられているものがあります。

自動車の維持費はどれくらい必要?

では、気になる自動車にかかる費用ですが、平均的にはどれくらい必要なのでしょうか?総務省の「家計調査年報」によると、自動車等関係費(自転車等も含む)は、月額2万5,983円です。このうち、ガソリン代、オイル交換、自動車税、自動車保険(任意)、車庫・駐車場代、洗車等々の、自動車等維持費は、月額約1万7,226円となっています。

注目すべきは、これらの自動車等関係費が増加傾向にある点です。例えば、平成7年と平成16年の同統計を比較してみると、消費支出は、月額34万9,663円から月額33万836円に減少しているのに比べて、自動車関係費は、月額2万3,355円(うち自動車等維持費は月額1万5,004円)から前述の月額2万5,983円と、この9年間で約10%もアップしていることが分かります。

近年のガソリン価格の高騰や違法駐車の取り締まりを厳罰化した改正道路交通法の施行などを背景に、クルマに関する家計への状況は厳しくなっているのが現実です。

自動車ローンはこう使おう!

自動車は高額な買物で、前述したとおり、維持費も必要です。その上、交通事故のリスクもありますが、地方都市などでは生活必需品の一つとして、ないと困るものであるのも事実です。そこで、できるだけ、購入費や維持費を安くおさえ、売却するときには高く売る工夫をしたいもの。

そのためには、車体本体を購入する場合を含め、免許取得や車検等の費用も貯蓄でまかなうのが理想です。どうしても、新車中古車ローン自動車学校(教習所)ローン車検修理ローンなどを利用する場合は、低金利で固定金利&短期で賢く返済できるよう努力することをお勧めします。

私が書きました

黒田 尚子 (くろだ なおこ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、第2種情報処理技術者、初級システムアドミニストレータ。

92年大学卒業後、日本総合研究所に入社。約5年3ヶ月間、システム開発に携る。退社後、98年ファイナンシャル・プランナーとして独立。 まったくの異業種からの転職のため、できるだけ幅広いテーマを手掛けるようにしている。雑誌・インターネットなどの連載を持つほか、セミナー講師、講演、相談業務などを行う。モットーは「夢をカタチに」。現在、夫1人&猫1匹と暮らす。

※執筆日:2007年05月17日